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かつて英雄であった君へ  作者: 愚者
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かつて仲間だった君へ

  ー世界大戦ー


世界は負けた。敵は大きく、強かった。

今までに四万人いた戦士たちが今ではもう百人にも満たない。皆一つの結界の中にいる。


「お前らだけでも逃げてくれ……ここは俺が引き受ける」

「いいや、リオ……お前は逃げろ。ここは俺らがやる」

「そうよ、ここは私たちに任せて」

「そうだにゃ」

「駄目だ……ここは俺が食い止めて見せる。逃げて生き残ってくれ頼む」


(お前らは貴族だ…生き残ってくれたらどうにでもなるんだ)


勢いよく胸ぐらを掴まれる

「いい加減にしろ。リオ、どうせお前のことだから貴族の俺らが生き残ればいいと思っているんだろう。だけどな……俺たち貴族が生き残るよりも優しく、判断が優れるお前が……お前が生き残ったほうが何百倍もこの世界のためになるんだ。」

「アレン……」

「リオ、私たちがそんなに頼りになりませんか?」

「セリ……違う。聞いてくれ、お前たちはまだ俺よりも力がある……その力を未来に託せればいい。好きな奴だっているだろう」

「「「「……ん」」」」

(え……俺何かおかしなこと言ったかな?)

「お前……それは流石に」

「信じられない……」

「サイテー」

「ニャニャニャ」


そして笑い出す。

結界にヒビが入り始める……敵は俺らの何百倍もいるんだ

「はぁー笑った、笑った。じゃあ行くとするか」

「みんな待ってくれ、まだ話は終わっていなー」 『セイレーン』セリが唱える

「セリ……お前」

「許せとは言いません、けどこれでよかったのです」

「アレン……ナコ……ミナ……」

「悪いな、こうするしか方法がないんだ」

(なら……なんでお前ら泣いているんだよ。やめろよ……やめてくれ)


意識が遠くなるのを感じる

「いくぞ……最後の戦いだ。俺たちは未来にた……」

無数の雄叫びが聞こえる。中には涙を流す声もある

(やめてくれ……)

この想いはあいつらには届かないのだろうか

頭を撫でられる感触


セリの視点


(結界はもうそろそろ破れる時間がないでも……)

リオに話しかける

「ありがとう……あなたのおかげでここまで来れました。礼を……私は、あなたを……」

私はもうリオには会えない

頬に熱いものが伝う

そして、私の後ろにいる二人の隠に体を向ける。彼らは泣いている

「カノミクル王国第一皇女セリ・カノミクルが命じます。彼の者を回廊の間へ……彼が目覚めた時、きっと世界が変わります」

「御意に」

「セリ様、御武運を」

隠がリオと共に消える


「終わったかい」

アレンが話しかける

「はい」

「じゃあ、行こうか」

「はい、参りましょう」

「いくニャン」

「ああ……」

意思は固まった。後はリオ……あなたに託します


結界が破壊された




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