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Dearest  作者: 奏多
17/17

chapter16

長らくお待たせしました。

「あ〜っ!!加野ちゃんと化学の滝本、ツーショット♪」



クラスのザ・KYこと湯川清孝(最近おぼえた)が、写メをみんなに見せびらかす。



いつもどおりにする、という亜希との約束を守るため、表面上は無表情になるよう努めた。




………が、内心かなり動揺してた。




きっとこの焦りを表情にあらわしたら、俺は相当ひどい顔になるはずだ。




クラス中が写メで盛り上がる中、俺は何気なく、を装って教室を出た。




廊下に出ると、湯川が言ってたとおりの光景がそこにはあった。




亜希と、滝本。




滝本は化学の新任教師だ。




わかりやすい授業と、あの某アイドル事務所も真っ青の甘いルックスのせいで、校内の女子は奴に夢中だ。



化学を習ってない奴まで滝本親衛隊を結成してるんだから、相当なものだ。




二人は仲良く談笑していて、同い年だし美男美女だしで、すっごくお似合いだ。




見てると辛くなり、とりあえず二人から離れようと思った、そのとき。




「西崎?」



「………美咲」



教室から顔を出したのは、美咲だった。



「あ、KYが言ってたの、ほんとだったんだ〜」



俺の心情を知るはずのない美咲の言葉は、俺にさらに追いうちをかける。




「………みたいだな」


「なに〜もしかして、傷ついちゃったりしてんの〜?」




からかうように笑う美咲に、まさか『そうです』なんて言えるわけなくて、ただ必死で無表情をつらぬいた。




「……まさか」


「だよね。西崎が先生好きなはずなぃもんねー。しっかしあの2人、お似合いだね!」




………ごめん、美咲。



俺、マジに先生が好きなんだ。







………言わねーけど。




「……わり、俺次サボる」


「もー(笑)そろそろ日本史、ヤバイんじゃなぃのー?」




そう茶化す美咲に返事も返せないくらい、俺は内心乱れていた。

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