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受付エリア ― 暫定運用体制
受付エリア ― 暫定運用体制
ダンジョン出現から十二日。
本来この場所に立つはずだったのは
制服姿の受付職員だった。
だが現実は違う。
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◆ 現在の受付体制
運営主体:臨時対策本部
管理責任:防衛省管轄
人員:陸上自衛隊より一時出向
受付に座るのは三名。
・一等陸曹(五十代前半)
・三等陸佐(四十代後半)
・予備自衛官再招集(六十代)
全員黒髪基調。
白髪混じり。
目の下には隈。
迷彩服は新品ではない。
袖は折られ、階級章は擦れている。
机の端には空の栄養ドリンク。
背後の掲示板には冷たい文字。
【六階 未確認】
【五階 複数撤退】
【物資不足】
【受付スタッフ募集中】
“本当に人が足りません”
完璧な迷宮。
追いつかない人間側。
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◆ 準レギュラー受付担当
仮名:榊原一等陸曹
年齢:五十三
役割:受付1番窓口
無精ひげ。
低い声。
書類確認は早い。
目は厳しい。
だが。
探索者が若いときだけ
ほんのわずかに視線が柔らぐ。
彼は本来、後方補給科。
戦闘要員ではない。
受付嬢が確保され次第
本職へ復帰予定。
だが現在は
前線。




