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引きこもりの僕が男の娘ヴァーチャルライバーになった話 ~スカウトされた大手事務所には〇〇しかいませんでした~  作者: 狐のボタン


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よんじゅーよん



エレベーターという密室でパルム先輩とピノ先輩に詰め寄られ…。

エセル先輩が事情説明しているのを隅っこで震えながら聞いてた。先輩たちが怖い。


「なるほどね。事情はわかったけど手を出すのはダメでしょ?約束したよね?」

「出してないよぉ…」

「あれはアウト!」

「ピノには言われたくないのぉ…」

「それは言えてる」

「うぐっ…」

「二人はどうしたのぉ? 休まずに配信するって言ってたのにぃ〜」

「そうなんだけどね。個人配信部屋に移動とかあるから、一旦配信を止めてたタイミングで紲ちゃんの上げた写真見ちゃって」

「写真?どんなのぉ?」

「エセルが気がついてないとか嘘でしょ。ほら、これ!」

「うわぁ〜…すっごいねぇ」

「あれ…反応薄くない?甘いものに目がないエセルが落ち着いてるとか」

「いやいや、ピノ。知ってたからでしょ。だって作ってくれた本人を捕まえてたくらいだし」

「ああ!」

「今から取りに行くところだったのぉ」


エレベーターが止まり、降りた先輩方の後ろをついていく。

「そういえばエセルはハーティには会った?」

「ゲームの中でって話なら会ってないよぉ」

「直接は会ったの?」

「うん〜。案件から戻った時にはちあわせたからぁ」

「ああ、あいつ案件とかぶってたんだっけ」

「回転寿司のとこだっけ」

「そう〜。コラボメニューがいくつか期間限定であるって言ってたからみんなで行こぉ〜?」

「いいね。後輩誘って行こうか」

ハーティ先輩も外でお仕事だったんだ。ハーピィという綺麗な翼のあるモンスター?みたいなキャラで、ちょいちょい過激な言動をするので有名。R18的な意味で…。

似たような性格をしたメリゼという名前の先輩が1期生にもみえるから、揃うとかなり過激になるとかで、副社長ちゃんに“アルジェちゃんは見てはだめよ”と言われた。

直接お会いしたときにはお二人ともそんな雰囲気全然ないからあまり想像ができないんだよね。

どちらかというとおとなしい雰囲気だった。

キャラを演じるっていうのはそういう事なんだろうか。



キッチンでクレープのお皿を確保した先輩達と、またエレベーターに乗ってグループ配信部屋へ向かう。

パルム先輩とピノ先輩も一緒にグループ配信部屋に来てくれる事になったから嬉しい。

エレベーターを待っていたら、全部のエレベーターがほぼ同時に降りてくる。

「今日って業者の出入りあった?」

「いや? イベント中はいつも工事は止まるし、仕事の打ち合わせとかで来てても下の応接室とかでしょ」

「だよね。でも大型のエレベーターまで降りてくるからさ」

「クレープ目当てでみんなが乗ってたりぃ?」

「流石にそこまでは…。副社長ちゃんに見つかったら叱られるでしょ」

そんな話をしていたら3基のエレベーターがほぼ同時に止まり、チーン…という音と共に先輩方や会社のスタッフさん達が…。


大型のエレベーターの方には社長ちゃんとこちらにも先輩方が…。

「あー社長ちゃんが乗ってたら関係ないか」

確かに。人が多かったから分けて乗ったのかも。


「アルジェちゃん! クレープまだある!?」

「は、はい! たくさんご用意したので…」

社長ちゃんは僕に確認するとみんなを追いかけて走っていかれた。

「甘いものはみんなを狂わせるよねぇ…」

「乙女と甘いものは切り離せないし!」

空っぽになったエレベーターの一つに乗り込み、グループ配部屋のある階へ向かう途中には先輩方からお礼のメッセージが…。

沢山作っておいたから取り合いにならずに済んだみたいでよかった…。


「みんなからメッセージ?」

「はい! お礼をたくさん言っていただけました」

「普通はこんなタイミングでクレープ食べられるなんて思わないものぉ」

「言えてる。 アルジェちゃん、今度私に料理教えてもらえないかな?」

「はい。僕で良ければ…」

「パルムにできるの?またやらかすんじゃね?」

「ピノ…」

パルム先輩はピノ先輩になにやら耳打ちしてる。

「そ、それはたしかに…」

「でしょ?」

「じゃあ私も習おうかな…」

何を内緒話されたのかわからないけど、お二人が料理を作りたいっていうのはわかりました。

僕も初めは何もできなかったし、先輩達なら絶対に大丈夫だと思う。


止まったエレベーターから降りて歩きながらも料理の話は続き…

「私は甘いもの作りたいなぁ…アルジェちゃん教えてくれるぅ?」

「ケーキとかプリンくらいでしたら…」

「そんなのまで作れるの!?」

「これは絶対に料理配信するべきだわ」

「うんうんっ! 私とやろっかぁ」

「エセルは食べすぎないようにしなよ?また大きくなるよ胸が…」

「やめてよぉパルム…気にしてるのにぃ」

「ちっ…乳ばっかに栄養行きやがって! よこせ!」

廊下でピノ先輩がエセル先輩に襲いかかり、とてもじゃないけど見てられない。


「アルジェちゃんは見ないようにね」

「えっ…うわっぷ…」

パルム先輩に頭を抱えられてしまい、危うくお皿を落としそうになった…。抱えててよかったよ。

ダメだ…無心になれ無心に…。

エセル先輩の聞いちゃいけないような艶っぽい声とか、パルム先輩の柔らかいのとか……。


あ…無理かも。


「あれ…? アルジェちゃん…? アルジェちゃん!?」

「えっ!? パルム何したんだよ! ぐったりしてるじゃん!」

「いやいや! あんた達がこの子に見せられないようなことしてるからでしょ!」

「顔真っ赤になってる!」

「ピノ、お皿持って!」

「エセル!?」

「早く! この中では私が多分一番力あるでしょ! 運ぶから!」

「「お、おう…」」

ぐったりしたアルジェを抱え上げたエセル。


「軽…。この子本当に男の子…?」

「え、私にも!」

「ピノはダメ!」

「エセル、口調戻ってるから。二人とも落ち着けって…」

「「パルムのせいでしょ!?」」

「いや、あんた達のせいでもあるからね!?」


「廊下で何してるの……え…アルジェちゃん!?」

「メ、メルティ先輩これには訳が…」

「聞こうじゃない…。事と次第によっては……」

「「「ひぃ……」」」








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