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引きこもりの僕が男の娘ヴァーチャルライバーになった話 ~スカウトされた大手事務所には〇〇しかいませんでした~  作者: 狐のボタン


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よんじゅーに



マローネさんのドラゴン、フレンドリーファイアが空中拠点に来た! と騒ぎになったのだけど…。

「上を飛んでるだけで攻撃してこないね」

「そうなんですか?」

「アルジェちゃんは出てきたらだめ!」

パルム先輩に入口を塞がれてしまい、外が見れない…。


「パルム先輩、一つだけ教えて下さい!」

「うん?」

「フレンドリーファイアは下の拠点から見える場所を飛んでますか?」

「……ううん。この拠点の真上を小さく円を描くように飛んでいるから。真下の拠点からは見えないだろうね」

つまりそういう事だよね。


「パルム先輩、フレンドリーファイアはおそらく攻撃してこないと思います」

「理由を聞いてもいい?」

あくまでも予想ですが…と前置きをして思いついた理由を説明。


………

……


「なるほどね…。確かに筋は通ってる」

「ですよね?」

「でも、絶対に安全だとは言い切れないから出たらダメ!」

そんなぁ…。


「それよりアルジェちゃん時間平気?」

時計を見ると真夜中を過ぎてた。

「でも…」

「大丈夫。私達がいるんだよ? それにマリー達だって休まない訳は無いんだから」

「はい…」


ゲームをログアウトして、改めてアドバイスしてくれたアルガードのみんなにお礼を伝えて、配信を終了。

紲さんが心配して待っていてくれたのは本当にごめんなさい。

「何度かお止めしようかとも思ったのですが…」

「ごめんなさい。ちょっと夢中になってました」

「…今、大浴場が誰もいないんですが、使われますか?」

「でも…」

もし先輩方が使いたいってなったら、大変なことになる。

「短時間くらい大丈夫です。一人でのんびり入られたい方とかも使用中の札をかけて入られたりもしますし」

「そうなんですか!? じゃあ少しだけ…」

「はい。お疲れの時に大きなお風呂はいいですよ」


一度部屋に戻り、着替えやタオルを用意して大浴場のある階へ向かう。

エレベーターで降りるだけだから楽なものだけど、本当にこの会社は何でもあるよね。


念のために…と紲さんが温泉の中まで確認してくれて、オッケーがもらえたから一人で浴室へ。

入り口には使用中の札と、紲さんによる鉄壁のガードが…。普通は逆な気もするけど、性別のバランスによってはこういう事もあり得るんだなぁ。


髪や身体を洗い、大きな温泉に浸かる。

ここだけみていると会社にいるなんてとてもじゃないけど想像できない。

何処かの高級旅館と言われたほうが納得するレベル。


マリー先輩の裏切りと、ソフィリナ先輩とマローネさんへの”どうして?“と聞きたくなる行動。

僕だけ先にこうしてログアウトしてる後ろめたさ…。

そういうごちゃごちゃした思いが頭の中をぐるぐるしてたけど、お湯に浸かっていたらホッとして力が抜けた。

紲さんの言ったとおりだったなぁ、お風呂効果すごい。

あまり長湯をしてしまったら使いたい方が待っているかもしれない。そう思って早めに上がった。


待っててくれる紲さんにも申し訳なくて早めに出たからか、驚かせてしまった様子。

「アルジェさん、ちゃんと温まれましたか?」

「はい! 温まったらホッとしました。ありがとうございます、紲さん」

「いえいえ」

「誰も来られませんでしたか?」

「ええ。大丈夫でしたよ」

よかった…。


またエレベーターに乗って上へ。自室に戻り、ベッドに入るとすぐに眠気が…。

プライベートのスマホだけ確認して、妹のこよみからのメッセージにだけ返信して……。


……………

………



「紲ちゃん!? マネジャーでもあり、護衛でもある紲ちゃんが何をしてるの!」

大きな声で目が覚めた。なんだろう…。

今の声、社長ちゃん…?

寝ぼけた頭で起き上がり、目をこすりながら部屋を見渡すと、床に正座している紲さんと、取り囲んでいる社長ちゃんとメルティ先輩にパルム先輩、ピノ先輩。

何事ですか…?ここ僕の借りている部屋だったはずですが。


「すみません! すみません! 寝ぼけていて記憶にないんです…」

「そうだった…。紲ちゃんって寝ぼけてるとクッソポンコツだった!!」

「社長ちゃん!?ひどいです…」

「普段は有能だから忘れてたよ…」

「やっぱり護衛は私が!」

「ピノだけは絶対にない!」

「なんで!?」

「むしろピノから守るために護衛が必要なの! そもそもピノが自重してくれれば済む話なんだからね!?」

「それは無理です!」

「言い切りやがった!」

えーっと何が起きてるんですか?起きるなりハードモードなんですが…。

声をかけるにかけられないし、どうしよう。


スマホの時計を確認すると、朝の7時半前。目覚ましのなる少し前だった。

起きるにはちょうどいい時間だけど…というか、こよみにメッセージを送れないまま寝ちゃってて、鬼のようにメッセージが!

急いで謝りの返事と、寝落ちしてしまったと言い訳を…。

うん、かかってくるよね通話。

「もしもし…」

「“お兄ちゃん!?大丈夫?”」

「だから寝落ちしてただけだって。心配かけてごめん」

「“そこの会社は肉食獣の巣なのを忘れないでよ!”」

「はい?」

どういう意味だよそれ…。肉食獣って。僕は生肉かなにかなの?


「“何もなかったんだね?”」

「だから、こよみに返事を書いてる途中で寝ちゃっただけだってば…」

「“はぁ…もう。私もそっちに泊まればよかった!”」

確かにこよみも正式に契約している社員扱いではあるけど、流石にどうなの…。


なんとかこよみを宥めて通話を切った。

はぁ…。心配症だなぁ、うちの妹は。

「アルジェちゃん! 今の誰!?まさか恋人!?」

「えっ!? いえいえ! 妹のこよみです」

「会話がまるで恋人みたいだったけど、本当に妹?」

「怪しい…。本当のこと言わないと……」

言わないとなんですか!?メルティ先輩が怖い!


「本当に妹です!」

信じてくれない先輩方に、通話履歴を見せてようやく納得してくれた。

家族はみんな、父、母、姉、妹…って登録してあるからね。

「あの…こよみさんでしたら私は面識ありますよ」

「紲ちゃんがどうして?」

「アルジェさんの服を選んで届けてくださったので」

そういえばこの部屋のタンスにある服ってこよみが選んだんだったね。



ちなみに、朝から紲さんが社長ちゃんに叱られていた理由は…。ま、いっか。

だいたい予想つくよね?

社長ちゃんもスペアキーまで使って入ってこなくてもいいと思うのだけど…。多分先輩方が大騒ぎしたのかも?







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