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第二話 SIX 1

『毎度ご乗車ありがとうございます。

 このバスはXX経由、YY行きです。』


俺は今、電車とバスを乗り継いでとある田舎町

B県C市に向かっている。




メンバーの一人…俺の弟子からの緊急の連絡を受けて

怪異【SIX】の調査に乗り出した。


メッセージを見た俺は直観的に嫌な予感がしていた

この調査、恐らく無事には済まないだろう…と

しかし弟子の頼みなら無碍にはできない。


送られてきたメッセージには

現地の診療所と

【SIX】の詳細は現地で話すとのことだ


添付されていた画像には手のひらサイズの赤色のガラスキューブを掴んでいる画像が一枚

画像をよく見るとのガラスキューブを掴んでいる手の中指が欠損していた

俺は手早く身支度を整えて現地に赴くことにした。




バスに乗って15分ほど経ったころだろう

一人の軽薄そうな男が俺に声かけてきた


「よお!そこの兄ちゃん!あんたのその風貌を見るに

 怪異ハンターだろ?

 こいつを探しにきたんじゃねえか?」


男はガラスキューブを掴んでいて見せつけている

しかし俺の知っている赤色ではなく、そのキューブは緑色をしていた


「確かに俺は怪異ハンターだが

 別にそのキューブを探しに来たわけじゃない

 仲間を助けるためにここにきただけだ」


俺は怪訝そうな顔で軽薄そうな男に答える


「おいおい、冗談きついぜ!ここに来た怪異ハンターなら

 このキューブ【SIX】を求めてきたんだろ?

 なんでも6つ集めるだけで

 この世のすべてが手に入るっていうおとぎ話じゃねえか」


軽薄そうな男は息巻いて話す

俺は詳細を知らなかったので男の話に耳を傾けることにした


「まあ6つ集めようにも、

 これと同じやつを持っているやつなんて見たことねえんだけどな。

 …兄さんさえよければ1000円でこのキューブ譲ってやるよ

 俺はもう面倒になって諦めたしな」


…他に持っているやつがいない?

では、あの写真に写っていたキューブはどうやって入手を?


俺は改めて男の手にあるキューブを観察してみた

偽物…ではないと思われる

確かに怪異の気配を感じる。それにこの男は気づいてないようだが、

中身がかすかに鼓動を打っている。まるで一つの心臓のようだ。


「…観察してみたところ偽物とも思えない、一応買わせていただこう。

 1000円だな」


俺は懐のサイフから1000円札を出して軽薄そうな男に渡す


「まいどあり、言っておくけど返品は受け付けねえからな

 荷物になってしょうがねえ」


男はそう言って金を受け取り、次のバス停で降りて行った。

俺は受け取った緑色のキューブをカバンにしまいつつ

目的地のバス停までの景色をしばらく楽しんだ。






『次は高橋診療所前

   高橋診療所前

 車内事故防止のため、バスが止まってから席をお立ちください


 ピンポーン

 次、止まります』


軽薄そうな男との取引をしてから

30分ほど経っただろう、俺は目的のバス停に辿り着き、

料金を払ってバスを降りた。


俺は弟子との待ち合わせ場所の診療所に辿り着いた。

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