【百合×スパンキング】罰ゲーム
いつもの。
大学終わりに私の部屋で対戦ゲーム。
今日あったことをあーだこーだと話ながら。
好きなバンドのことを話ながら。
明日には忘れる中身のない話をつらつらと。
そんな中、あっ!と弾んだ声をあげる彩夏。
「罰ゲームありにしね?」
「それが思い付いたこと?」
「なんかこのゲーム飽きてきたから」
「じゃぁ他のしたらいいじゃん」
「んー、罰ゲームしねぇ?」
「耳付いてるか~?いや、この場合は脳みそか?」
やってみてから批評はするもんだぜ、と言いながら
次の対戦ステージを選ぶ。
「なぁー、罰ゲームなにするよ」
「私はそもそも乗り気じゃないんだけど?」
「じゃぁ勝手に決めるかぁ、あー、尻を叩く!」
「下品」
「思い付かんかった」
「あんた中学男子か?私らもう20超えてるぞ?」
「はぁー、じゃぁ罰ゲームルーレット作るから待ってろ」
「うわっ、絶対ろくなもんじゃない。思い付かん言ったくせに」
「ネットにはなんでも転がっている」
どや顔決めて、私の筆記用具を勝手に使い作業を初めて5分後。
味のある文字(悪口ではない)で罰ゲームくじ引きと書かれた箱が出てきた。
「よっしゃ!それじゃぁ開始!」
「は?ルーレットですらない。ていうか、クジて。こわっ!」
「キャラを選ぶんだ」
「話聞いてる?」
「キャラを選ぶんだ」
「は?町の番人か?」
しぶしぶキャラを選択しゲームを始める。
普通に勝った。特にドラマもなにもない。
なにがしたかったんだ?
「ふぅ~、よし次なにしよか」
「おい。逃げられると思うな」
机の真ん中にぽつんとおかれた罰ゲームくじ引きに手を雑に突っ込み一枚取る。
「は?5回尻を叩く?」
「うっわ!引いちゃったかぁ~!最悪」
「下品って言ったよね?」
「うるせぇー。こっちが引くつもりだった...」
「まぁ、引いちゃったし?」
「下品って言ってなかったっけ?」
「さぁ?」
そこそこ腹が立ってきたのでやることにした。
「ほら立ってこっちに尻向ける」
「なんで乗り気になってるの??」
「いいから」
ひっ、と短く鳴く彩夏をつかみソファーにうつ伏せで転がす。
「こ、こい」
「いわれなくても」
思いっきり叩いた。
綺麗な破裂音が部屋に響く。手が少し痺れた。
「~~~ッ!!!!」
足をじたばたさせ痛みに狂う彩夏。
「お、おい!いくらなんでも全力過ぎるだろ!」
「手加減しろって書いてなかったじゃん」
「いやっ、でも」
「あーと4回」
手のひらを振り下ろす。
さっきよりは、弱くなったけどそれでも部屋に手に響く。
破裂音の後に艶のある声が響く。
「んあっ!」
「ふっ、えろい声で鳴くじゃん」
「ふざっ、おまっ」
「次」
叩くと声も出さずに悶えている。
だんだんと暴れなくもなってきた。
ここまでくると少し可愛そうになる。
が、止まらない。苛立ちと制裁の機会を与えられた私は変なキャラになっていた。
「いたいのいたいの飛んでけー」
「今っ、尻をさするなぁ...っ」
さするたびに、びくつく彩夏を見てると面白くなってきた。
「まだいたいー?」
「おまっ、ほんと...さするのやめっ」
言いきる前に手を振り下ろす。
破裂音よりも大きな声で鳴く声が部屋に響く。
こちらを見つめる目は涙ぐみ、目尻が垂れ下がる。
「あああッ!」
「さーいご」
今日一番の音が響く。
十数秒体をくねらせ悶絶し、最後はぴくぴくと震えながら動かなくなった。
「や、やりすぎた...」
ご、ごめんといいながら顔の方に回る。
涙のこぼれる顔は、なぜか嬉しそう?に見えた。
私が見てることに気づくと彩夏は手で顔を隠した。
「うぅっ、こっちくんなぁ」
なにこれ。可愛い。
私そんなひどい人になっちゃった?
彩夏びくびくしてるだけだし。
んー。ほっとけばもとに戻るかな?
冷凍庫から冷え枕を彩夏の尻に乗せた後
別のゲームを開始する。
数十分後に起き上がってきた彩夏に思いっきり殴られた。