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登場人物・世界観設定など★

今回は登場人物や、世界観設定などの簡単な紹介です。

本編ではないので、興味のない方は読み飛ばして問題ありません。

・登場人物


マルフィサ

挿絵(By みてみん)

 本作主人公。東陽(ホラザン)人。男性に勝るとも劣らない怪力を持つ女傑。武芸に優れるが、拳で戦う事を最も得意としている。

 食事に好き嫌いはないため、粗食でも文句は言わないが、美味い料理には無邪気に喜ぶ。実の兄がおり、かつて本気で慕っていた事がある(本編には登場しない)。


アンジェリカ

挿絵(By みてみん)

 異国の魔法使いの少女。12年後の破滅した未来から、過去を変えるため時の幽精(ジン)の力を借り、タイムスリップしてきた。

 元々はポストアポカリプス世界の住人であったためか、世間常識をほとんど知らない。

 マルフィサの事を「フィーザ」、ハール皇子の事を「ラシド」と呼ぶ。またマルフィサからは「アンジェ」、ハール皇子からは「アンジー」の愛称で呼ばれる。


アグラマン

挿絵(By みてみん)

 中東(アラク)人の中東騎士(マムルーク)隊長。ハール皇子に仕えるが、彼の奔放な性格にやや辟易している。女性的な訛りのある言葉遣いをする。マルフィサの事を「マルちゃん」または「マルフィサちゃん」と呼ぶ。

 武人としての実力はマルフィサをしのぎ、あらゆる武器を馬上で使いこなす事ができる達人。


ハール皇子

挿絵(By みてみん)

 アルバス帝国の皇位第二継承者。19歳。本名はハールーン・アル・ラシド。

 のちにアルバス帝国の全盛期をもたらす。好色なヤンチャ坊主であるが、根は家族想いで諍いを嫌っている。

 政治的な才覚には乏しいが、軍人としての心得と鷹狩の才能は持っている。


白仮面(ムカンナア)

挿絵(By みてみん)

 邪悪な魔法使い。白い衣と仮面を纏っており、不可思議な魔術による奇跡を起こす力を持つ。かつて東方で7年もの間、大規模な反乱軍を率いていた。

 反乱を鎮圧され、焼け死んだと思われていたが、実はハールの兄ムーサーに命を助けられ、彼の野望に裏方として協力する事になった。

 三代目聖帝(カーリフ)マフスール死後、ムーサーを騙し討ちその肉体と記憶を乗っ取り、アルバス帝国聖帝(カーリフ)の座を得る。


ハイズラーン元皇妃

挿絵(By みてみん)

 ムーサーとハールの母。元女奴隷だったが、美しさを見初められ三代目聖帝(カーリフ)マフスールの妻となる。

 権謀術数に長けてはいるが、長男ムーサーではなく次男ハールを溺愛している。美容に気を遣っており、棗椰子(デーツ)が好物。



・登場動物


アルファナ

 マルフィサの愛馬。巨大な体格で狂暴だったため「魔物」と恐れられた黒毛の牝馬だが、本来は臆病な性格。マルフィサとは厚い信頼関係で結ばれている。


シャジャ

 ハール皇子の飼っている鷹。アグラマンが西方で入手した雛鳥の育った姿。名前はアラク語で「勇気」の意味。中東(アラク)世界ではハヤブサが主で、鷹は珍しい。

 シャジャはハールの事を非常に気に入っており、この事がハール本来の穏やかで優しい性格を暗示している。



・国家


アルバス帝国

 中東(アラク)世界一帯を支配する大帝国。スクル教を国教としており、百万都市マディーンを擁する。

 ホラザン人の支持を受けたアルバス家が代々、聖帝(カーリフ)として君臨している。三代目聖帝マフスールが薨去(こうきょ)し、四代目はムーサーである。


聖帝(カーリフ)

 アルバス帝国を束ねる国家元首。政治的な権力だけでなく、スクル教徒たちの教主としての権威をも併せ持つ存在。


帝都マディーン

 アルバス帝国の首都。正式名称はマディーン・アルザラーム。最盛期では人口100万~150万を数えた中東世界最大の都市。

 商業が盛んであり、市場(スーク)聖堂(モスク)公衆浴場(ハマム)を多数抱え繁栄を極めた。


公衆浴場(ハマム)

 帝都マディーンに何百と存在する、庶民憩いの場。

 衛生管理は徹底されており、入場者はマナーを守らなければならない。庶民の女性は裸で入るのが通例。

 蒸し風呂であり、浴槽からのぼった蒸気で汗を出し、あかすり師(日本でいう「三助」に相当する)によるあかすりやマッサージ、剃毛のサービスを受ける。

 アルバス帝国では、シロップとレモン汁を煮詰めて作った脱毛剤が使われていた。あかすり師は、男性客に対しては男性、女性客に対しては女性があてられる。

 脱衣所で体を休める客は、茶や水タバコ、果物を食べたりなどして他の客と会話を楽しんだという。


ディル銀貨

 アルバス帝国の通貨。正式名称はディルハム。1ディルは一般的な労働者1人の1日分の賃金に相当。


中東騎士(マムルーク)

 アルバス帝国における軍事力の中核を担う騎士。元は奴隷階級。といっても富裕層に高給で雇われており、プロの護衛・騎兵として熟練度は高い。あらゆる武器を使いこなし、馬術にも長けている。


打毬(ポロ)

 ポロ競技とも。アルバス帝国のメジャースポーツ。四人一組のチームに分かれ、馬に乗りマレット棒を用い、ボールをゴールに投げ入れ、得点を競い合う。

 馬術と得物を使いこなす必要があるため、騎士の実践訓練としても好まれている。



・人種


中東(アラク)

 最初に帝国を築いた人種。アラク人優遇政策を取ったため、ホラザン人に政権の座を追われた。


東陽(ホラザン)

 現在のアルバス帝国の支配人種。元々は東方の騎馬民族であり、軍人・騎士を多数輩出している。

 帝国全体から見れば少数派であり、統治にあたっては異教のウルズ教徒やパルサ人の協力を必要としている。


パルサ人

 アルバス帝国の多数派を占める人種。古代王国時代から学者・官僚を多数輩出しており、現帝国内でも政権の重要な地位を担っている。

 代々聖帝(カーリフ)を輩出するアルバス家もパルサ人の上層民出身。ホラザン人の貴族・軍人たちは、アルバス家を奉戴する事で帝国多数派のパルサ人を支配下に置いている。


砂漠の民

 アラキア半島南部の砂漠地帯に住む人々。ラクダに乗り、遊牧民のような生活を送っている。



・宗教


スクル教

 アルバス帝国の国教。開祖は「新たなる、そして最後の」預言者スクルージ。一神教の中では最も新しい宗派。人も魔物も神の前には平等であり、清貧を旨とし、富を分け与えよと説く。

 禁酒や断食、女性の纏う衣服など様々な戒律を持つ事で有名だが、実はそのほとんどが強制ではない。

 スクル教徒でなくとも、望みさえすれば帝国の民として受け入れられるが、その代償として兵役か人頭税を課せられる。


ウルズ教

 最古の一神教。祖神教とも。教義は秘密主義であり信徒は少ないが、ウルズ教徒は商才に長けた者が多く、帝国の財政を支えている。


ヴェルダン教

 西方の異教。排他的であり、過去にアレクサンデラ大図書館を焼き払うという蛮行を成したという伝説がある(真偽は不明)。



・怪物、魔物


喰屍獣(グール)

 腐肉や赤子を喰らう悪鬼であるとされ、帝国内を暗躍している。変身術に長けるが、本来の姿はハイエナのような醜い猛獣である。


幽精(ジン)

 この世ならざる世界の住人で、実体こそ無いが様々な魔力をふるう事ができる。


魔神(イフリート)

 ジンの中でも特に力を持つ者たちで、巨人の姿を取り、炎や嵐を操る。強大すぎるが故に指輪やランプに封じられている事も多い。


酔魔(アエーシュマ)

 もともとはパルサの古代宗教・拝火(ゾロアスター)教に伝わる悪魔。翼の生えた黒い獣の姿を持つ。

 酒に酔って暴力を振るう者を、パルサ人は「アエーシュマに魅入られし者」と呼ぶ。

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