94話 番犬
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鍵を入手して遺跡の外に出てくると、日が沈みかけていた。
「なんだかんだ時間がかかりましたね。ここから近いのは中央の遺跡ですね。」
『南の遺跡の方が近いぞ。』
「なんでですか?」
『この近くに空間の裂け目がある。そこは南の遺跡のすぐ側に繋がっているのだ。』
「なるほど、じゃあ南に行きましょうか。」
『裂け目はあっちだ。』
「うぇぇ…。」
『どうしたのだ?』
「転移酔いですよ。普通に転移した時よりもキツイですね。」
『そうなのか?』
「そうですよ。これ普通の人が通ったら吐きますね。」
『人間は脆いな。』
「ビックリ生物には言われたくないです。」
『誰がビックリ生物だ!失礼な!』
「そんなこと言ってないで行きますよ。」
『そんなこととはなんだ!この威厳のある…』
「ハイハイ、すごいですね。」
『ちゃんと聞かんか!』
「北の遺跡が左右逆になったみたいですね。」
『よく気づいたな。この遺跡はすべて一つのものでな。シンメトリーなのだ。』
「へー、じゃあここの罠も突っ切っていけますね。」
『普通の人間は突っ込まないからな?』
「普通なんてものは相対的なものですよ。今ここにいるのは私だけなので私が基準ですね。」
『貴様が基準の世界って地獄か?』
「こんな美少女がたくさんいるんですから天国ですよ。」
「やっとボスの部屋に着きましたね。」
『うーん、なんか納得いかん。』
「知りませんよ。…ボスはミノタウロスじゃないんですね。」
『うむ!あれも苦労して連れてきたケルベロスだ!』
「弱そう。」
『普通は軽く絶望するような相手だからな?』
「だって絶対弱いじゃないですか。」
『どこが弱いと言うんだ!』
「こっち見て仰向けになってますよ。」
『なんでだ!門番だろう!戦えよ!』
「クウ〜ン」
「可愛いですね。連れて帰ろうかな。」
『力の差を感じ取ったということなのか…。』
「もう少し小さければ連れて帰れるのに。」
『連れて帰るな!大騒ぎだわ!』
「鍵はもらって行きますね。」
「ワン!ハッハッ。」
「よしよし、いい子ですね。」
『ちぎれんばかりにシッポを振っている姿なんて見たくなかった…。』
「いやー、可愛いかったですね。」
『貴様にはシッポを振っておくことが一番賢いのかもな。』
「次は中央ですね。中央まで行く裂け目はないんですか?」
『そこまで都合良くはないぞ。北から南に来れたのは単なる偶然だ。』
「自分で行けってことですか。微妙に遠い距離なんですよね。」
『もう突っ込まんぞ。』
「突っ込まなくていいんですよ。」
鍵は後一つだ。
メイの微妙に遠いは一般人が半日以上かかる距離




