87話 隠されていた真実
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今後も楽しんでいただければ幸いです。
「色々聞かせてもらいますね。拒否権なんてものは無い。」
「な、何が聞きたいんだ?悪いが、俺たちは下っ端で知らないことの方が多い。」
「いえいえ、簡単なことしか聞きませんよ。では、まず一つ目、あなた達の目的はなんですか?」
「目的か、目的なんてものは全員バラバラだ。だが、その目的を達成するために全員が全力で動いてる。」
「どのようにして目的を達成するつもりなんですか?」
「神に叶えてもらうのさ。」
「神に?それなら聖教会の神父にでもなったほうがいいのでは?」
「誰が聖神に叶えてもらうって言ったよ。俺たちが当てにしてるのは魔神だ。魔神を復活させ、俺たち全員の願いを叶えてもらう。」
「無駄なことを。まぁ、いいです。二つ目、大森林には何をしに来たのですか?」
「大森林に隠されている何かを回収しに来たんだよ。」
「何かをって何か分からないのにあんなことしたんですか。」
「さっきも言っただろう。全力で動いていると。噂程度でもそれくらいやるんだよ。」
「迷惑な話ですね。三つ目、あの遺体は誰のものだ?」
「あ、あれはバーチル商会の夫人の死体だ。」
「あなた達が殺したんですか。」
「違う。拐ってきたときには衰弱していて死にかけだったんだ。」
「あなた達が拐わなければ死ななかったのでは?」
「あれは遅かれ早かれ死んでたぜ。」
「嘘はついていないようですね。では、苦しまずに殺してあげますね。」
「ま、待ってくれ!全部正直に話しただろう!命だけは助けてくれ!」
「人間は遅かれ早かれ死ぬので今死んでも変わりありませんよね。」
「嫌だ!まだ死にたく・・・。」
「お前達が殺した人もそう思ってただろう。」
夫人の遺体を抱き上げ洞窟を出る。
「それはお母様ですの?」
「・・・はい。」
「嘘だとは言ってくださらないのね。」
「言えるものならどんなに良かったか。すいません。助けることができませんでした。」
「謝る必要はありませんわ。あなたは私を助け出し、お母様の仇を討ってくださったのですから。」
「・・・・・・。」
「そんなに気にする必要はありませんわ。みんなが心配していますわ。早く戻りましょう。」
「分かりました。」
街に戻ってチャールズのところに行った。
「お嬢様!よくご無事で!本当に良かった。」
「心配をかけたわね。」
「あの、夫人のことは・・・。」
「メイさん、そのことは私から言います。少し二人だけにしていただけないでしょうか。」
私は無言で病室を出た。
「メイさん、このお礼は明日したいと思っているのですがそれでよろしいですか?」
「お礼なんていりません。お父様も亡くなられてと聞きました。私に礼なんてするよりも、もっとすべきことがあると思います。」
「でも・・・。二度も命を救ってただきましたし、お礼はしないといけませんわ。」
「では、森に関することを教えてください。」
「あの黒フードの方々もおっしゃっていましたが、本当に知りませんの。」
「そうでしたか。それも含めてチャールズさんに聞かないといけませんね。明日の朝またここに来ます。どうしてこんなことになったのかチャールズさんに話を聞きましょう。」
「分かりましたわ。知らないままではいられませんものね。」