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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
4章 大森林の遺物
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85話 守り人

「チャールズさんお連れしました。」

「ありがとう。数日ぶりですね。」

「それで、話とは?」

「お嬢様と奥様を助けていただきたいのです。」

「それはどういう?」

「天理教団と名乗る奴らが屋敷を襲撃したのです。私はすぐにやられてしまい、助けることができませんでした。」

「なぜ私に助けを求めたんですか?」

「以前助けていただいたときの動き、それにその剣、魔剣ではありませんか?」

「そうですけど。」

「魔剣を使いこなせるのは強者の証です。だからこそ、あなたに助けを求めました。どうかお願いします。」

「分かりました。一度関わったことを放っておくのは信条に欠けるので。お嬢様は何か魔道具のようなものを持っていませんか?」

「魔道具は持っていません。ですが、魔宝石のペンダントをしていました。」

「魔宝石ですか。色は?」

「緑です。」

「分かりました。それが分かれば追跡できます。」

「なにとぞお願いします。このままでは守り人の…。」

「守り人の何ですか?」

「い、いえ。何でもありません。」

「話してください。奴らの目的も全部。」

「そ、それは…。はぁ、バーチル商会の先祖は大森林の守り人でした。大森林に住む龍と契約し、森の魔物を外に出さないようにしたのです。一族が死に絶えたり、この地を離れたりすれば契約は無効となる。だからこそお嬢様と奥様が亡くなれば大変なことになるのです。」

「ふーん。それで?天理教団の目的は?」

「森に隠してある古代の兵器が目的でしょう。守り人の先祖は魔物を集めて天然の要塞を森に作ったのです。それの要となるのが龍と守り人の持つ魔宝石なのです。」

「そんなものがあるのですか。正直に話していただきありがとうございます。今日はこれで失礼します。」


「嬢ちゃん、大丈夫なのか?いくら嬢ちゃんが強いって言っても相手は武装した集団だぞ?」

「私は数を揃えただけの集団には負けませんよ。問題はグラッジとか言う幹部の存在ですね。アイツの暗黒術は面倒です。」

「なんで名前知ってるんだよ。」

「本人が名乗ってたからですよ。」

「やっぱり黒フードを殺したのは嬢ちゃんか?」

「そうですよ。」

「なんでそれを言わないんだ。嬢ちゃんはもっと感謝されてもいいはずだ。」

「感謝などされても煩わしいだけです。私は感謝など望んでいない。」

「そうか…。明日はどうするんだ?」

「とりあえず痕跡を追います。」

「痕跡なんてあるのか?」

「魔宝石なんて珍しい物の波長はそう簡単に消えません。」

「手伝いはいるか?」

「いりませんよ。とりあえずどこにいるか見つけてくるだけですから。」

「心配だな。」

「私はこういうことに慣れているので問題ありませんよ。」


翌朝

「本当に一人で行くの?」

「はい、他の人がいても邪魔ですから。」

「ケガしないように気をつけなさい。後、帰ってきたらこの家に顔を出すように。」

「分かりました。」

「メイ、さん。俺も行く。」

「危険ですからダメです。」

「でも!」

「今はまだ、あなたは弱い。でも、今から努力すれば強くなれる。あなたが強くなったとき私を手伝ってください。」

そう言って笑いかけると顔を赤くして固まってしまった。

「どうしたんでしょうか?」

「放っておいてあげて。」


バークスには見つけるだけと言ったが、そんなつもりはまったくない。

リベンジマッチと行こうじゃないか。

魔宝石・・・鉱山で稀に発掘される宝石の一種。

魔石よりも魔力効率が良く、拳大の魔宝石があれば国中を結界で覆うこともできる。

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