76話 本心
二日続けて予約投稿を忘れるという愚行をおかしたこの馬鹿を許してください(´TωT`)
「失礼します。」
「メイくんか、どうしたんだい?」
「そろそろ暇をもらおうかと思いまして。」
「あの二人はもう大丈夫なのか?」
「カレンとも仲良くなっていますし、屋敷の使用人たちからもある程度の信頼はあります。心配はないでしょう。」
「帰ってくるつもりなんだよね。」
「はい、1週間くらいで帰ってくるつもりです。」
「呪いを解きにいくんだよね。どうやるんだい?」
「儀式魔法と聖術を使うんですよ。ただ、聖術は魔物を呼び寄せるので遠くに行かなければいけないんです。」
「一人でできるのかい?」
「できますよ。そのために準備もしてましたし。」
「そうか、カレンにはちゃんと言ってから出発しなさい。」
「わかりました。」
執務室を出た私はカレンを探した。
「カレンここにいたんですか。」
「メイ、どうしたの?」
「私少しの間屋敷を留守にしようかと思いまして。」
「どういうこと?出ていくの?」
「ちゃんと帰って来ますよ。」
「私も行きたい。」
「ダメですよ。危険ですから。」
「じゃあメイもそんな危険なことやめて。」
「この呪いを解くためには必要なことなんです。」
「ねぇメイ、私って足手まといでしょ?」
「何を急に…。」
「正直に言ってほしいの。」
「カレンを足手まといだと感じたことはありません。」
「嘘よ。あなたは私が足手まといで邪魔だから私をおいていくんでしょう?」
「元々誰も連れていく気はありませんでした。カレンがどれだけ強かったとしても、これは私の問題ですから、他人に迷惑をかける気はありません。」
「私は恩返しがしたいの。ずっと助けてくれるし、メイがいたから寂しくなかった。私はあなたに迷惑をかけてほしいの。」
「それではカレン、私が帰ったら私を出迎えて、美味しい食事を用意して、屋敷であったことを教えてください。どうです?迷惑でしょう?」
「こんなの迷惑のうちに入らないわよ。でも、いいわよ。なんだかスッキリしたわ!いつから行く気なの?」
「善は急げということで明日からですね。」
「そうなんだ、ちゃんと帰ってくるのよ。もし死んだりしたらただじゃおかないんだから。」
「分かりました。肝に銘じておきます。」
翌朝
「嬢ちゃんがいなくなるとはな、早く帰って来いよ。」
「メイくん見当を祈っているよ。」
「メイ、言いたいことは昨日全部言ったわ。いってらっしゃい。」
「カイト、くれぐれもカレンのことを頼みましたよ。それでは、いってきます。」
しかし、1ヶ月が経ってもメイは帰って来なかった。