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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
3.5章 師匠と弟子
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67話 名前の由来

その後部屋に案内したり、孤児院のシスターに挨拶したりと色々やってカイトとサキは屋敷で働きはじめた。

カイトは仕事の手際がよく、仕事を早く終わらせていた。しかし、言葉遣いが粗暴で客の前には出せないそうだ。

サキは仕事の手際は平均的らしいのだが、人と話すことが難しいようで、苦戦しているらしい。それでも吃りながらでも話そうと頑張っているのはメイドたちからも好感を持たれているようだ。


「二人とも頑張っているようですね。」

「俺は手先は器用だからな。こういう仕事は得意なんだ。」

「あれでよかったのか今でも分からないわ。向いてないのかな?」

「サキさん、あなたは頑張っています。これからも努力を続ければ必ずあなたの力になるでしょう。」

「分かったわ。もう少し頑張ってみる。」

「それとカイトさん。」

「呼び捨てでいいぞ。」

「なら、カイト。あなたは言葉遣いをもう少し正しなさい。メイド長から仕事は優秀なのに言葉遣いのせいで重要な仕事を頼めないと言われましたよ。」

「マジか。もう少し正さないとダメか。」

「敬語が分からないなら授業を受けてもらいます。」

「いや、シスターが敬語を話してたから敬語はある程度分かる。」

「そうですか。ではもう少し丁寧にお願いしますね。」

「了解だ。」


夜も更け寝ようとしたときに、庭に誰かがいるのに気づいた。

そこに行ってみると、カイトが剣の稽古をしていた。

「こんな時間に稽古ですか?」

「ん?ああ、嬢ちゃんか。そうだ、こんな時間じゃないと出来ないからな。」

「そうですか。少し聞いてもいいですか?」

「いいぜ、俺が分かることなら答えてやる。」

「怪盗シグルのシグルに意味はあるんですか?」

「シグルの意味か。怪盗シグルは俺で二代目なんだ。その初代が俺の師匠で、俺に色々教えてくれたんだよ。師匠いわくシグルってのは師匠の故郷の言葉で【印】って意味らしい。」

「印ですか。」

「そうだ。ここにこんな悪いことをやってるやつがいるんだっていう印。俺は生きてるんだっいう印。色々想いを込めたらしい。それを俺が受け継いでってわけだ。俺の怪盗歴はまだ2年くらいだけどな。」

「なるほど、怪盗シグルの本当の目的はなんですか?」

「決まってるだろ?お宝を悪いやつから盗んでばら撒くことだ。」

「そんな嘘はいりませんよ。予告状が来たときから怪盗シグルについていくつか調べてみました。あなた…いえ、あなた方が襲った商会はすべて人身売買疑惑がある商会でした。あなたが襲った商会の向かいに貴族に賄賂を渡している商会もあったのに、どうしてそこを襲ったのか。説明してください。」

「色々行き過ぎてどこのことか分からねぇな。」

「この街のことですよ。シラを切るつもりですか?」

「これは師匠と俺の問題だ。部外者に首を突っ込まれたくないんだよ。」

「話してもらえれば協力できると思うのですが。」

「なら、ヒントだ。天理教団。これが俺たちの追ってる組織の名前だ。」

「天理教団?」

「この街でようやくしっぽを掴んだ。これでヤツらに目に物見せてやれる。」

「まぁ、助けがほしいなら言ってください。協力は惜しみませんから。」

「ありがとうな。」

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