386話 脳筋
久しぶりに学園へと登校したメイはアリュールと昼食を共にしていた。
「メイちゃん、久しぶりだね。クラスが離れてから会う頻度は減っちゃってるよね。今のクラスも好きだけど、一年生の頃が懐かしいな。」
「可愛い事を言ってくれるじゃないですか。」
「えへへ、それはそうとカレンちゃんのお屋敷に衛兵隊が来てたって聞いたんだけど大丈夫だったの?」
「その事ですか。ええ、もう大丈夫ですよ。」
「そうなんだ。また何かしたの?」
「またってなんです?私の認識についてキチンと話し合わなければいけないようですね。」
「だってメイちゃんって色んな所で騒ぎ起こしてるよね?」
「その騒ぎは私が起こした訳ではありませんよ。」
「王都の魔族騒ぎの時もメイちゃんは王都にいたんでしょ?」
「そうですけど。」
「やっぱり、メイちゃんがいるから騒ぎが起こったんじゃない?」
「そんな訳ないでしょう。この」
「あう!お腹つつかないで!」
「ハァハァ…メイちゃん、魔法が使えないってどんな感じなの?」
「手から魔力が抜けていく感じでしたね。」
「そうなんだ。でも、メイちゃんの場合はそんなに関係なさそうだよね。」
「どうしてです?」
「物理で何とかしそうだから。」
「…まあ、間違ってはないですけど。」
「魔法もすごいのに剣も使えるのズルいよね。」
「そんな事ないですよ。」
「メイちゃんのシゴキで私も少しは動けるようになったけどメイちゃんみたいにできないなって思うもん。」
「そこら辺は色々コツがあるんですよ。トップスピードを維持する方法とか色々考えながらやってるんですよ?」
「へー」
「自分で話題振ったくせに興味無さすぎでしょう。」
「だって興味無いし。それよりも魔法が使えなくて1番困ったのはなに?」
「困った事ですか。…そうですね。探知が出来なくなった事ですね。周りを常に警戒するのは精神的な疲労がすごかったですね。」
「普通の人はそんな事しないよ。」
「私は護衛ですからね。そういうスキルは必須なんですよ。」
「戦闘面は何かなかったの?」
「戦闘面ですか?遠くにいる相手の相手が1番キツかったですね。それ以外はそこまで気にならなかったですよ。」
「相手が魔法を使ったらどうしていたの?」
「避けるか斬ればいいじゃないですか。」
「メイちゃんって脳筋だよね。」
「脳筋じゃないですよ。だって剣で斬ればだいたいの相手は倒せるでしょう?」
「そういうところだよ…」
アリュールはメイを常識では語れない相手だと改めて感じたのだった。




