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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
11章 帝国へ潜入
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369話 歓迎

「夏休み終わっちゃったわね。どこかに行きたかったのにメイいなくなってるし、メイって私の護衛だよね?」

「私だってやりたくてやってる訳じゃないんですよ。契約を盾にされると断れないんですよ。」

「どうしてそこまで契約に拘るの?」

「私一人であれば契約を遵守する必要はないでしょう。敵は排除すればいいのですから。しかし、私には家族がいますし、今では友人や弟子もいます。その人達を巻き込まないためには契約を遵守して、使える駒だと思っていてもらう事が重要なんです。それに人として1度交わした契約を守る事は当然のことでしょう。」

「そういう事だったのね。つまりお父様をとっちめてあげればいいのね。」

「やめてあげてください。」

変なやる気を見せるカレンをなだめていると、馬車が学園に到着する。

「ここに来るのも久しぶりですね。」

「私は夏休みの間も来てたのよ。」

「そうなんですか?」

「ナナに会いに来たり、魔法の練習したり、色々やってたわ。」

「ナナですか。自己メンテナンスをできるようにしたので最近会ってませんね。」

「放課後にでも会いに行ってあげれば?きっと喜ぶわよ。」

「そうですね。会いに行ってみましょうか。」

カレンと廊下で別れたメイはDクラスへと入る。

しばらくするとダニエルが入ってくる。

「突然だが、抜き打ちテストだ。夏休みの間ちゃんと勉強していたら簡単に解ける問題だからな。今日の授業はこれだけだから頑張れよ。」

生徒達からブーイングが飛びかうが、ダニエルは笑って流していた。


その後テストが終わり、他の生徒達が一喜一憂する中メイは気にしても仕方ないと割り切って教室を出て、カレンと待ち合わせをして研究室に向かう。

研究室の扉をノックして中に入るとナナが歓迎してくれた。

「お邪魔します。」

「マスター、カレンさんようこそ。マスターはお久しぶりデス。」

「久しぶりですね。調子はどうですか?」

「自己メンテナンスにより、バグは発見されておりまセン」

「そうですか。」

「君たち来ていたのか。久しぶりだね。」

「ニコラス先生、お久しぶりです。」

「最近メイくんは来てなかったけど何かあったのかい?」

「いえ、個人的な用事があっただけです。」

「そうかい。それよりも今日テストがあっただろ?アレって嫌らしいよね。私はアレ意味無いと思ってる人間なんだけど、どうして抜き打ちでやってるんだろうね。」

「さあ?偉い人の事は分かりませんよ。」

「それにしても、メイとナナの身長全然違うようになったわね。」

「本当だ。並んで立つと5、6cmくらい違うのかな?」

「今までまったくと言っていいほど成長しなかったので、ようやくしたかって感じですよね。」

「そうだね。1年以上そこのナナと身長変わらなかったからね。」


その後はニコラスが論文を書く時の苦労話などを聞いたりして時間を潰すのであった。

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