367話 土産話
メイ達は学園都市に久しぶりに帰ってくる事ができた。
イガレスは学園でやる事があるらしく途中で別れ、メイだけが屋敷へと帰ることになった。
「ただいま戻りました。」
メイがそう言って少しするとバタバタと誰かが走ってくる音が聞こえた。
「メイ!おかえりなさい!」
そう言ってカレンが抱き着いてくる。
避けずに受け止めると思ったよりも衝撃が強く「グエ」というカエルが潰れたような声を出してしまった。
「これは…」
「何やってるんです。」
「メイ、あなたおっぱい大きくなったわね。それに背も高くなってるわ。」
「いつまで揉んでるんですか…」
「楽しくてつい、テヘ」
「テヘ、じゃないですよ。」
「メイに背を抜かれたかしら?同じくらい?」
「どうでしょうね。で、いつまでそこにいるんですか?」
「バレてたか。だってさ、急に乳くりあうからいつ出ていけばいいかタイミングを失い続けてたんだよな。」
「盗み聞きしてたの?変態…」
「違うから!引くなよ!…その言い方はサキか?昔はもっと純粋無垢だったのに…」
「失礼ね。まるで今の私が純粋無垢じゃないみたいじゃない。」
「ダメな色に染まってる気がするぞ。」
「いいのよ。その方が楽しいんだから。ね?」
「カレンは昔からこんな感じですよ。」
「もうそれでいいよ。それよりも、荷物を部屋に持って行って着替えてきたらどうだ?疲れてるなら荷物持ってやるぞ。」
「重いものが入ってる訳ではないので大丈夫です。」
メイは着替えるついでに風呂に入り、サッパリした状態で居間に入ってきた。
「今回はどんな事をやらかして来たの?」
「私がいつもやらかしてないですから。」
「俺が行った時大暴れしてた癖に何言ってるんだよ。」
「アレは適度な運動ですよ。」
「地下闘技場で優勝するのを適度な運動なんて言うのは嬢ちゃんだけだな。」
「ちなみにこれがチャンピオンベルトだそうです。」
「メイの身体より太いわね。」
「そうなんですよ。これ着けてもずり落ちるんですよ。」
「これ持って帰ってもいいのか?」
「記念品だそうです。」
「結構作りがしっかりしてるな。」
「ま、壁に掛けておけば良いでしょう。」
「中々斬新なインテリアだな。俺もこういうの欲しいかも。」
「そう言えばサキさんは?」
「サキはおつかいだ。」
「そうですか。外に出られるようになったんですね。」
「前からちょいちょい出てたけどな。ま、アイツが不安定だったのも多重人格が関係あったみたいだし、それが一応解決したのもあって徐々に改善してるのさ。」
「なるほど、それはいい傾向ですね。」
帝国での土産話やメイがいない間の事を話して夜を明かすのであった。




