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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
11章 帝国へ潜入
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364話 ディナー

カンパレスとの待ち合わせは高級なレストランだった。

個室に案内されるとカンパレスが待っていた。

「お待ちしておりましたよ。」

「貴様とは数年前に城であった時だったか。」

「あの人話し方変わってない?」

「今は少し黙ってなさい。」

「ええ、あの時は言葉を交わすことが出来なかったので、こうしてお話をと思いましてね。本当ならアザーグリス将軍ともこうした場を設けたかったのですが、残念でなりません。」

「そういった事はやめろ。ワシらが将軍の名前を出せば激昂するとでも思ったか?」

「そういうつもりではなかったのですが、気分を害してしまったのであれば謝罪いたします。」

「ふん。それで、目的はなんだ。」

「目的などとそのような物は…」

「腹の探り合いはやめよう。貴様もこんな所で死にたくはないだろう。」

「まったく、どれだけの情報を持っていたとしても圧倒的な暴力に勝てませんね。彼女がいなければもう少し言葉遊びを続けていてもよかったのですが、訳が分からない殺され方は嫌なので本題に入るとしましょう。私をあなた方の仲間に加えていただけませんか?」

「それでワシらが頷くと思っているのか?」

「私は貴族に大量の融資をしています。この権利は私個人が有しています。つまり、私を味方につければ金も弱味も握り放題という事です。彼女なら暴力で解決できるのかもしれませんが、たった1人ですべての問題を解決できるのでしょうか。」

「面白いプレゼンですね。ですが、交渉や契約は同等の能力を持つ相手にしか意味がないと言えばどうしますか?」

「それを言われてしまえばお終いですが、そこまで信用できないのであれば、私を奴隷にでもしてください。」

「なるほど、ですが1つ聞かせてください。この事を密告すれば良かったのではないですか?」

「ご冗談を。あなたはご存知無いようですね。赤眼の悪魔が報復に来た時のために立てられた作戦を。」

「そのような作戦が?」

「ええ、結果的に王国は武力的な報復を行いませんでしたが、当時は大真面目に論じられていました。その中でいくつか案が出たようですが、もっとも現実的だと言われた案が四神将4人によって足止めするという作戦です。帝国最強の4人を投入してようやく足止めができるレベルだと考えられていました。そして、四神将の一角が亡くなり、その後継者もいない今あなたが暴れれば帝都は為す術なく陥落するでしょう。」

「そんな作戦が立てられていたのですね。しかし、3人もいれば私を倒す事も可能かもしれませんよ?」

「無理ですよ。数万の軍隊を後退させられるほどの広範囲魔法を瞬時に放つ。四神将がそれを成すためにどれだけの時間を掛けていると思うんですか。まあ、要は死にたくないから勝ちそうな方に投資しているだけです。それに国盗りの物語に関わるなんて面白そうではないですか。」

「あなたはずいぶんとハッキリ言うのですね。」

「腹の探り合いはなしだと言われたので。」

「フフフ、あなたのような方は好きですよ。」

「これは光栄の極みですな。」

「裏切るような素振りを見せれば斬ります。その条件を呑めるなら私たちと契約を交わしましょう。」

「断れば問答無用で斬られそうですね。」

「さあ?どうでしょうか。」

「どちらにしろ、私はあなた方と仲良くするためにお呼びしたのです。答えは最初から決まっていますよ。」

カンパレスはニヤリと笑って見せたのだった。

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