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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
2章 陰謀の王都
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35話 突入

翌朝、今日は作戦の日だ。

近衛騎士団長からの激がとぶ。

「王位の簒奪を企む者を捕らえよ!絶対に失敗は許されない!警戒を怠るなよ!行くぞ!」

「「おう!」」

気合い入ってるね。

「メイ嬢、頑張って来てくれたまえ。」

「はぁ、頑張ってきますよ。」

「なんでそんなに呆れているのだ。」

「緊張感が無さすぎなんですよ。失敗したら国が滅ぶかもしれないのに。」

「失敗しないのだろう?」

「わざとするつもりはありませんが。」

「なら、大丈夫だ。炎龍を倒し、二度も私を救った君が言うのだから。」

「全く…、期待して待っていてください。」

「ああ、必ず帰って来なさい。それと気になっていたのだが、なぜメイド服なんだ?」

「仕事着だからですが何か?」

「いや、気になっただけだ。」


王太子の激励を受け、着いた公爵邸は物々しい雰囲気に包まれていた。

「罠があるかもしれません。私が先行します。」

案の定、玄関に行くまでの間にたくさんの罠があった。

「この調子では屋敷全体にどれだけの罠があるか分かりません。作戦変更、騎士団は周りを包囲、出てきた者だけ対処してください。」

「仕方がない。つまらない死に方はするなよ。」

「当然です。」

「各隊、屋敷を包囲しろ!」

さすが近衛騎士団動きが早いな。


屋敷に突入すると、たくさんのゴロツキの歓迎にあった。

「女の子の扱いくらい知っておくべきだと思いますよ。」

もちろん10秒あれば制圧は簡単だ。

だが、その隙を狙って暗殺者が攻撃を仕掛けてきた。

「隙を狙うのは良いのですが、この程度の攻撃では私には傷一つ着きませんよ。」

「何!素手で弾いただと!」

雷魔法«感電(スパーク)»

「アバババ!」

「そこにいるのも分かっていますよ。」

無属性魔法«魔力弾(マジックボール)»

「グアア!」

次は二人がかりか、凄まじい連携技だが、まだまだ遅い。

「その程度では私に掠らせることすらできませんよ。」

素早く近づき昏倒させ、拘束した。

「ほら、先を急いでるのです。早く出てきてください。」

「この俺を見つけるとはな。」

「御託はいいです。さっさとかかってこい。」

「何?」

「手加減してやると言ってるんだ。早くしろ。」

「大した自信だな。」

「自信ではない。事実だ。お前では本気を出す価値も無い。」

「殺す!」

こいつは王太子を暗殺しに来た男を弓で殺したあの時の暗殺者だ。

この中では、最も腕が立つ暗殺者だ。

短剣を持って突っ込んでくる。

だが、それはフェイントですれ違いざまに短弓で狙ってくる。

私はそれを避けながら、足払いをして転倒させ、腹に

魔技『ショット』を撃ち込んで気絶させた。

「グハァ!」

少し昂って口調が乱れてしまった。次は気をつけなければ。

さて、公爵はどこだ?


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