301話 勇者だから
病院に行くと腸炎だと言われました。ご心配をおかけしました。昨日も体調が悪く、投稿出来ずすいませんでした。
300話なんていう分かりやすい節目に体調崩すって運が悪い…
いつも通りの夜のはずだった。
だが、その夜は街に住む人々にとって最悪の夜となった。
街中で爆発が起こったのだ。
「な、なんだ!」
カイトはもっとも近い現場に向かう。
爆発によって火がついたガレキを飛び越え、到着すると
「まさか、人間が爆発したのか!?」
そこに肉片が散らばっており、近くに死体もあった。
死体は胸部と下半身が千切れており、見るに堪えない有様だった。
「人間に魔法を仕込むなんて、なんてことを!…クソ、もし俺がこの事を予見できていれば…」
カイトが悔やんでいる間にも事態は進む。
5人の魔族が出現し、街の破壊を始めた。
「次から次へと!」
勇者視点
「こ、これは!」
「見るんじゃない!子どもが見るものじゃない。」
「ここに留まっている場合では無いようです。」
「見つけたぞ。テメェが勇者か。ここで死んでもらうぜ。」
屋根の上から、獣人の男が見下ろしている。
「人違いじゃないのか!」
「聖神の加護を受けている人間などそう多くはない。そして、勇者は男だと聞いている。」
「コレは、お前がやったのか?」
「そうだなぁ。俺がやった事じゃないが、俺の仲間がやった。」
「そうか…」
「気合い入れろ、死ぬんじゃないぞ。」
聖職者のマクエスによる強化を施され、魔族と打ち合う。
強化されているにも関わらず、魔族の一撃は重くユリエスとリーガル2人がかりで相手するのがやっとだった。
「伏せて!」
エイラが魔弾を放ち、気を逸らす。
その隙を突き一斉に攻撃する。
「人間は軟弱だと思っていたが、中々やるではないか。」
「ピンピンしてやがるな。」
「勇者を見つけたなら伝えろと言ったはずだが?」
背後から声をかけられ、後ろを向くと魔人の女が立っていた。
「げ、新手かよ。」
「スマンスマン。中々どうして、楽しませてくれるものでな。」
「楽しんでいる場合ではない。そう言ったはずだ。」
「分かった、分かった。じゃあ俺は勇者をもらおうかな。」
獣人はユリエスの方に飛びかかる。
「ユリエス!」
「リーガルさんはもう1人の魔族の相手をしてください!大丈夫です。勇者ですから。」
「クソ!すぐに助けにくるからな!」
「ガハハ!2人でやっとだった癖にどうやって俺と戦う気だ?」
獣人の男は闇のオーラを纏うことで、夜の闇をエネルギーに変換し、強化をしている。
闇のオーラを纏った獣人の攻撃は先ほどよりも重くなり、少しづつ対処が遅れていった。
「舐めるなよ!未熟とは言え僕は勇者だ!聖剣よ!」
聖剣から光が溢れ、ユリエスの身体に力が満ちる。
逆に獣人の男はオーラが浄化され、弱体化する。
「チ!コレが聖剣の力か!理不尽極まりないな!」
「闇を照らす光よ!«聖断»!」
「はああ!」
獣人は真正面から受けるのではなく、受け流すことでダメージを減らした。
「な!」
「後数年貴様が修練を積んでいれば俺を倒せていのかもしれぬが…恨んでくれるなよ。」
「クッ!」
ユリエスは痛みを覚悟したが、その痛みはいつまで経っても訪れなかった。




