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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
9章 中等部2年生編後編
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276話 対話

カイト視点


ここはどこだ?

誰かの部屋のようだが…

ジャラリと己を拘束する鎖を少し引っ張りながら周りを観察する。

「嬢ちゃんが必ず数日以内に来るはずだ。それまでの辛抱だ。」

「そんなのはムダだって言ったらどんな反応をするのかしら。」

「お前は…ムダってどういうことだ。」

「あなたの使っている発信機は破壊したわ。だから見つけることはできないわ。残念だったわね。」

「その程度の偽装で完璧だと思っているなら、ウチの嬢ちゃんを舐めすぎだ。」

「舐める?事実を言っているだけよ。」

「それが本当か、賭けといこうじゃないか。」

「いいわよ。」

「結果が出るまで、お前のことを教えてくれないか?」

「いいわよ。何が聞きたいの?」

「まず、サキのもう1つの人格だって言ってたよな。あれはどういうことだ?」

「簡単なことよ。サキはこの世界に来る前から多重人格だったのよ。」

「そんな話は聞いたことがないぞ。」

「ええ、あなたが死んだ後に発症したからね。あなたが死んだ後、サキは人を殺したのよ。あの時は仕方がなかったわ。でも、当時ただの高校生だったサキには耐えられなかったのよ。」

「そうか…」

「そうして、サキの罪悪感や恐怖、後悔なんかの負の感情から私は産まれた。どう?幻滅した?」

「そうだな。俺はサキが本当に辛い時に側にいてやれなかったし、気づいてやれなかった。そんな自分に幻滅してるよ。俺は、アナがサキのもう1つの人格だというならお前ともたくさん話したい。」

「…おめでたい頭をしているのね。自分を襲った敵に同情でもしているのかしら。」

「俺は、アイツの味方でありたいんだ。だから…!」

「黙れ!今さらもう遅いのよ。」

「ま、待ってくれ!アナ!…クソ」


メイ視点


「さて、ランメルとか言う死に損ないに対抗するために、色々持ってきましたよ。」

「なんだこれ?」

「それはガスマスクですね。気化した毒を吸わないようにするものです。」

「重いな。もっと軽いの無い?」

「そう言うと思って、ありますよ。解毒の魔法を付与したマスクです。」

「これは軽いし、呼吸の邪魔にもならなそうだな。」

「はい、オススメですよ。後は敵のアジトに踏み込むので、念の為再生薬を渡しておきます。」

「これってかなり貴重なヤツじゃないか。」

「自分で作れるので、貴重でもなんでもないですよ。」

「マジか」

「さて、これで準備は整いました。最大の作戦目標はカイトの救出です。行きますよ。」

「おうとも。」


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