273話 ちょっかい
投稿忘れてました。ごめんなさい
メイ達はチンピラから聞き出した建物に移動した。
「ここか。どんな面してるのか見てやらねえとな。」
「中に入るのは私だけです。カイトはここで周りを固めておいてください。」
「ん、分かった。」
メイが建物の中に入ると、声をかけられた。
「おい、ここは遊び場じゃねえぞ。とっとと出ていけ。」
「1つ聞きたいことがあったのですが、あなた程度では話にならなそうですね。」
「なんだと!」
メイの挑発に怒った男が殴りかかるが、メイの魔法によりその拳がメイに届くことはなかった。
「どうして、私がなんの力も無いただの子どもだと決めつけるのでしょうか。見た目で判断するなど愚かというしかない。こんなにも簡単に命を奪う術があるというのに…」
「ボスに報告しろ!」
「ボス…いいですね。その人の居場所を教えてください。教えてくれたのなら、私があなた方に手を下すことは無いと約束しましょう。」
「クソ、あんな風にされるくらいなら、ここで死んだ方がマシだ!」
決死の覚悟で向かってくる男たち、メイはその様子に驚きながらも男たちを制圧していく。
「ボスとやらは上ですね。」
「ギャアアア!!」
叫び声が聞こえたかと思うと、先程までは人間だった男がグールになって襲ってきた。
「グール化ですか。あらかじめ術式を仕込んでおき、好きなタイミングで発動させるとは、悪趣味ですね。しかし、このタイミングで発動させるということは、時間稼ぎですか。」
メイはグールを放置して駆け出した。
建物の中は広く、入り組んでおり、様々な仕掛けが用意されていた。
それを破壊しながら何とか進んでいく。
「やっと見つけました。ここにいる人間全員をグールにするとは思いませんでしたよ。」
「よ、寄るんじゃねえ!」
ボスと呼ばれる男は窓際まで後ずさった。
「お、俺の情報が必要なんだろ?だったら取り引きしないか?」
「そんなことをする必要はありません。」
「なんだと?」
その瞬間、カイトが窓から侵入し、男を取り押さえた。
メイがすぐさま男に付与された術式を解き、制圧は完了した。
「まったく、コイツら何者だ?」
「これを見てください。」
「これは、天理教団の紋章か。ヤツらがまたちょっかいを出てきたってワケか。」
「おそらくですが、あの男は詳しいことは知らないと思います。あんなマヌケに組織の情報を与える程ヤツらはバカではありませんから。」
「確かにな。アイツらの扱いは組に任せるとしようか。」
「ええ、一応活動拠点を潰しましたし、当分は薬物事件は起こらないと思うんですけどね。」
「そう言えば、その件で来てたんだったな。」
「なんで忘れてるんですか。」
「なんかあるだろ?あれ、なんでここに来たんだっけみたいなとき。」
「同意はしますけど、ここでやらないでください。」
「時と場所を選べるほど俺は器用じゃない。」
「威張ることではないですから。」