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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
9章 中等部2年生編後編
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267話 排除行動

「脅威度を上方修正。排除します。」

「やれる物ならやってみろ。」

ナナは棒の先に魔力の刃を生成し、薙刀のような形にした。

「本気モードってワケか。いいだろう。俺も本気を出してやる。」

男は錠剤を大量に飲み込んだ。

「グウ!ガアアアア!!…はぁはぁ、生キテ帰レルト思ウナヨ。」

「全身の筋肉が肥大化、言語障害を確認。」

「シネェェェ!」

「ハァッ!移動速度上昇、筋力上昇。動作の単調化を確認。」

「ブッ壊レロ!」

「これは、魔法デスか。魔力障壁展開。」

男の叫びにあわせて、魔法が周辺を破壊する。

「ウアアァァァ!!シネ!シネ!」

男が再び殴りかかってくる。

最初は避けていたが、徐々にナナの動きに対応していく攻撃に捉えられてしまう。

「ウッ!右上腕損傷。動作に支障が発生。」

「オラァ!」

男の拳を蹴り上げ、刃で足を狙うナナ。

「効カネェヨ!」

だが、男が構築した障壁に弾かれてしまった。

「隙ダラケダ!」

「ガハッ!」

攻撃を弾かれ、硬直した隙を狙われ腹を蹴り飛ばされてしまった。


民家をガレキに変え、ダラりと横たわるナナ。

「魔力機関破損。損傷大破。残存魔力量…測定不能。残り稼働時間、約30秒。フルパワーモードへ移行。残り稼働時間5秒。行きマス。」

砂煙から出たナナは一気に男の懐に潜り込む。

「潰レチマエ!」

だが、男はそれを予想していたかのように、ナナを捕らえた。

ナナの右腕と脇腹を掴み、握り潰していく。

「ホラ、ドンドン壊レテイクゾ。ナ、ナニ!」

ナナは壊れていく自分の事など一切気にすること無く、男の身体に刃を突き立てた。

「ヤ、ヤメロ!」

「排除しマス。」

「ギャアアア!」

「排除完了。残存魔力、0」

そう言うとナナの目から光が消え、倒れた。


ニコラス視点


「ここまで来ればいいかな。早く出ておいでよ。サッサと終わらせよう。」

そうニコラスが叫ぶと、物陰から数人の男が姿を現した。

「キミ達が誰かなんて興味無いけど、僕に危害を加えると言うなら、覚悟した方がいい。伊達に冒険者やっているワケじゃないんだ。」



数分後、男たちは全員気絶して倒れていた。

「フハハハ!この僕に勝てると思っていたのか!!」

「何言ってるんですか。私が来なかったらやられてたくせに。」

「いやー、参ったよね。それにしても、身体能力だけでなく、魔力すら強化するとはね。中毒性や副作用を何とか出来れば正に切り札になるんだけどね。」

「それは難しいと言わざるを得ません。」

「そうだよね。そんな便利な薬があればみんな使ってるよね。」

「そういうことです。」

「コイツら適当にふん縛って、早くナナのところに行こう。」

「そうですね。先行ってて良いですよ。」

「その言葉に甘えさせてもらうよ。」

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