231話 アナザーセルフ
書くの難しすぎてすごい時間かかったぜ。
その割に短めだけど、許してね。
「クヒヒ、やっと動けるようになったよ。」
「目覚めたの?」
「今はどっちだい?」
「アナの方よ。いつもより再生が遅いじゃない。もう歳なんじゃないの。」
「クヒ、頭を吹き飛ばされたんだから再生も遅くなるに決まってるだろ。」
「あの時私が助けてなかったら、アナタ死んでたものね。」
「クヒヒ、随分と乱暴だったけど、そのおかげで追われることもなくなったし、結果オーライだよね。」
「ふん、次はあんな助けないから、肝に銘じておきなさい。」
「クヒヒヒ、分かってるよ。同じ失敗はしない。それにしても、君の名前って適当だよね。もう1人の自分だからアナなんてね。」
「名前なんてどうでもいい。私は私の願いさえ叶えられれば、他のことなんて気にしない。それがもう1人の私の願いでもあるから。」
「クヒヒ、歪んでるねえ。まあ、そういうところが好ましいところでもあるんだけど。まだ気づかれてないのかな?」
「ええ、私のことが表に出ている時の記憶は無いみたいね。でも、あの化け物は気づき始めてる。早く主導権を奪わないと。」
「化け物?ああ、アンタが前に言ってたメイって子のことだね。化け物か〜、絶望したらどんな顔をするのかな、クヒヒヒヒヒヒヒ」
「好きにすればいい。それで死んでも私に不利益は無いから。私の目的はあの人だけ。」
「おっと、自分の世界にトリップし始めたね。じゃあここらでお暇させてもらうよ。クヒヒ」
「ええ、必要になったら呼ぶわ。」
「サキ〜、こんな暗い部屋で何してたんだよ。サキ?寝てんのか?」
「……カイト?ちょっと寝てたみたい。でもあまり疲れはとれてないわね。」
「大丈夫か?身体を壊したりすんなよ。俺の仕事が増えるからな。」
「まったく、最後の一言が無かったらカッコよかったのに…」
「ハハハ。まあ、俺はイケメンだからな。」
「調子に乗るな。アンタはよくてフツメンよ。」
「そんな酷いこと言うなよ。」
「そんなことより、なんか用があったんでしょう。」
「ああ、そうなんだよ。〜〜」
いつもの日常を過ごしていても、不穏な計画は水面下で動き続けていた。