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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
7.5章 メイの仕事(仮)
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218話 他人の〇は蜜の味

「あの、カイトさん。買い出しに付き合ってもらっていいですか?」

「えっと、マリアさんだったよね。何を買いに行くんだ?」

「塩が無くなっちゃったらしくて、2kgほど買ってきてほしいと頼まれたんです。」

「じゃあ、俺が行ってこようか?」

「でも、私が頼んだのにお屋敷で待ってるだけなんて申し訳ないというか。それに、商店のおじさんは女の子が行くと値引きしてくれるんですよ。」

「分かった。じゃあ、掃除終わらせたら行くから待っててくれ。」

「はい、待ってますね。」



なんだあれ。

廊下の真ん中でイチャコラするなよ。通りにくいだろ。


壁から半身を出して覗いてみる。

「何やってんだ、嬢ちゃん。」

「いやー、カイトも隅に置けないなーと。」

「何言ってるんだよ。荷物持ち頼まれただけだろ。」

「わざわざ仕事してるカイトに頼むことじゃないんですよね。とりあえず、ラブコメは人のいない所でやってもらえます?」

「ラブコメってなんだよ!?い、意味わかんねえよ!」

「動揺がすごい。さすが童〇。」

「おい、やめろ。というか、俺が童〇かどうか分からねえだろ!」

「カイトにできる度胸があるとは思えません。」

「このガキ…人が気にしてること…」

「サボってないで早く行かなくていいんですか?」

「お前のせいだろ!じゃあな、行ってくる。」




カイト達が出掛けた後、

「あれ?カイトは?」

「サキさん、カイトはさっき買い出しに行きましたよ。」

「そう、見かけないからサボってるのかと思ったわ。」

「サキさん。」

「何?」

「いえ、何でもありません。呼んだだけです。」

「何よ、変なメイさんね。」




その日からカイトの近くにはマリアがいること事が多くなった。

「最近あの2人距離が近いわよね。」

「そうですね。まあ、マリアさんが一方的にアプローチしてるだけに見えますけど。」

「物語の主人公レベルの鈍感さね。」

「む〜、カイト〜」

「サキさん、力を入れすぎです。コップがミシミシ言ってますよ。」

「サキも素直になればいいのに。」

「な、変なこと言わないでよ。私が素直になる?何に対してよ。」

「カイトに対してでは?ほら、カイトですごい反応してるじゃないですか。」

「と、とにかく、変な勘違いはやめて。カイトがどうしようと関係ないんだから。」

「まあ、それもいいですけど、後悔しない選択をしてください。」

「あ、カイト」

サキは首がもげるのではないかと思うくらいの速度で振り返った。

「うお!サキ、急に振り向くなよ。ちょっとホラーだったぞ。」

「何持ってるんです?」

「マリアさんがこの前荷物持ちしてくれたお礼だって、クッキー焼いてくれたんだよ。1枚食べてみたけど、店で売れるくらい上手いんだよ。」

「料理も上手なのね。」


サキは突然立ち上がってどこかに行ってしまった。

「おい、サキ!アイツどうしたんだ?」

「さあ?思うことがあったんじゃないですか?」

「なんかさ、お前ら楽しんでるだろ。」

「他人の不幸と恋路は蜜の味です。」

「性格悪すぎだろ。」

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