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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
7章 強さを求めて
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190話 ネズミがいるらしい

「あ、はいこれ。」

「何ですかこれ?」

「優勝賞金だよ。」

「結構なズッシリとしてますけど、いくら入ってるんですか?」

「100万Gだったかな。」

「かなり高額ですね。決勝戦のあの人はこれが欲しかったんでしょうか?」

「さあ、どうだろうね。このお金は君の好きにするといい。」

「はい、ありがとうございます。」

「メイ、気になるんでしょ?」

「ええ、そうですね。少し話をしてきます。」

「行ってらっしゃい。私はアリュールを寮に送ってくるわ。」




「先程はどうも。」

「君は…何だか迷惑をかけたね。すまない。」

「なぜ闇の力に手を出したんですか?」

「本当は使うつもりは無かったんだ。でも、君が予想以上に強かった。だから、つい使ってしまったよ。」

「話をはぐらかさないでください。」

「…賞金が必要だったんだ。母の病を治すために。俺は、無力だ。家族が苦しんでいる時に何もできない。」

「治療費はいくら何ですか?」

「100万Gだ。そんな金を用意するなんて無理だ。」

「どんな病気何ですか?」

「血を吐いたり、一日中目が覚めなくなったりするんだ。」

「医者に診せたら、このまま悪化すれば目覚めなくなると言われた。それを治すにはある薬が必要らしいが、それは100万Gもするらしい。」

「…おかしな話ですね。血を吐く病気も、目覚めなくなる病気もありますが、その両方の症状がある病気は無いはずです。」

「なに?」

「1度診せてください。こう見えても人の身体には詳しいんですよ。」

「でも、血を吐いている光景は子どもに見せるものじゃないから。」

「大丈夫です。私は口から内臓を吐き出している死体を見たことがあります。」

「それはどんな場面なんだ…」



「そう言えば、名前何でしたっけ?」

「試合の時に言われてなかったか?」

「そう言うのは聞き流してるもので。」

「さいですか…俺はオーディスだ。よろしく、メイさん。」

「こちらこそよろしくです。」




学園から少し歩いた場所にオーディスの家があった。

「ここが家だ。」

「普通の一軒家ですね。お母様は?」

「2階の寝室にいる。」

「お邪魔します。」



ギシギシと軋む階段を上り、寝室に入る。

「母さんは寝てるみたいだな。起こすか?」

「起こさなくても大丈夫ですよ。」


魔法で身体のどこに異常があるのか調べる。

「胃に損傷が見られますね。後は、思った通り毒ですね。水が原因かもしれませんね。」

「毒ってなんで…医者に診せても病気だって!」

「その医者が無能だったか、共犯だったかのどちらかでしょうね。」

「そんな、じゃあ、母さんは、助かるのか?」

「病気であった場合、私の出番はありませんでしたが、解毒なら得意です。」

回復術で毒を解毒し、損傷を受けている部分を再生する。

「でも、どうして母さんだけなんだ?近所の人も俺もこんな風にはなっていないぞ。」

「かなり微量な毒を長期間に渡って摂取していたからでしょう。後は、個人差ですかね。それはさておき、原因はやっぱり水でしたね。解析してみてください。水には無い異物が入っているでしょう。」

「そうだな。こんな物自然には発生しない。」

「このやり方、カイトが言っていた犯人のやり方と酷似していますね。」

「何か言ったか?」

「いえ、ネズミ駆除が必要かもしれませんね。」

「ネズミ?」

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