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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
7章 強さを求めて
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184話 どうなってるの?

「先程の感覚を覚えましたか?」

「痛い以外覚えてないよ。」

「じゃあ、ルゥもう一度…」

「もう大丈夫だから!自分でやるよ!ルゥに任せると痛いんだもん。」

「では、1度出てきてください。もう一度やりましょう。」

1度ルゥを出してから再度精霊纏を試みる。

「じゃあやるよ。ん〜〜、えい!どう?できてる?」

「ええ、出来てますね。普通はもっと苦戦するはずなんですが。」

「エッヘン。」

「じゃあ、簡単な精霊術を使ってみましょうか。」

「うん。」

アリュールが精霊術を使って水の球を作り出すと、それが弾けた。

「うわ!ってイッター!!何コレ!」

「落ち着いてください。」

「落ち着いてられないよ!私の腕どうなってるの!無くなってるじゃん!」

「大丈夫です。それくらいなら治りますから。」

メイが魔力を送ると、無くなった腕が再生した。


「どういうこと?さっきの聖術じゃないよね?」

「はい。説明していませんでしたが、今アリュールの身体は半分精霊になっています。精霊はエネルギーの塊なので、エネルギーの補給をすれば簡単に元通りになるんです。」

「だから私の身体に魔力を補給すると再生したんだ。」

「はい。精霊は構造上かなり脆いんですが、それはその姿でもほとんど変わりません。」

「てことは失敗すればずっとあの痛みを感じるってこと?」

「はい。」

「今からでもやめようかな。」

「やめてもいいですけど、強くなりたいならいつかは通らなければならない道ですよ。」

「うう、しょうがないか。さっきのはどこが悪かったの?」

「魔法を使うようにやったのが失敗でしたね。精霊術と魔法は違いますから。」

「そうなんだ。じゃあどうするの?」

「水を意識してください。では私が言うことを想像してください。」

「うん、分かった。」

「アリュールは今水の中で泳いでいます、だから水があることは当然のことです。ではその水を掬って掛けてみましょう。」

「うーん、えい!」

バシャッと水が的に掛かった。

「できたよ!でも、削れてたりしてないんだね。」

「ただの水ですから。攻撃したいのならそう想像してください。」

「ん〜、こうだ!」

水の塊が的に当たり、的を砕いた。

「できたよ!これで私も強くなったってことだね!」

「飲み込みがいいですね。ただ、これだけでは精霊纏を訓練している意味がありません。」

「確かに、普通の精霊術でもできるもんね。いや、痛いから精霊術の方が便利まである。」

「タイムラグが0で精霊術を使えるそれが精霊纏の強みです。少しお手本を見せます、ルゥ。」

『行ったり来たり大変ね。』

「もう少し付き合ってください。」

「大丈夫なの?、さっきはケガしてたけど。」

「コツは掴んだので大丈夫です。ッん!」

「顔しかめてるじゃん。やっぱり痛いんだ。」

「まあ、契約していない精霊ですから、拒絶反応が出るんですよ。でも、ケガはしていませんよ。」

「確かに。」



「あの的を見てください。」

メイはそう言った瞬間、的が凍りついた。

「何の予備動作もなくあんなことができるの?」

「はい、これこそがタイムラグ無しに術を使えるということです。」

「はへー、私もこれできるようになる?」

「なりますよ。」

「ちなみにこれの名前は?」

「そうですね。…リープアーツとしておきましょうか。」

「なんか可愛い名前だね。名前はだけど。」


その日、演習場の明かりは辺りが真っ暗になるまでついたままだった。

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