180話 お金は欲しいけどありすぎると引くよね
今回の話を書く時に貨幣の価値を言ってないことに気づいた。
他の話だと最初に話すことを話してないっていうのがいくつかあったり、文才も計画性もない大バカなので許してください。m(*_ _)m
「師匠は今頃会場に行ってるのかな。」
「今準備してるくらいじゃないか?」
「俺、ちょっと興味あったんだよな。」
「じゃあ、行ってこれば?」
「いやだよ。もし目をつけられたらどうするんだよ。俺たちは師匠に鍛えられてるから最悪逃げればいいけどさ、学園のヤツらに手を出したりするかもしれねぇしさ。」
「そうなったら師匠がどうにかすると思うけどな。」
「師匠って顔が広いよな。騎士団とかとも面識があるらしいしさ。」
「貴族とは面識無いって言ってたけどな。」
「それは辺境伯様と王太子殿下で十分だからだろ。あ、そういえばゴブリンキングのお金渡してない。」
「すっかり忘れてたね。師匠も自分の用事が済んだらすぐに帰っちゃうからね。」
「待っててくれって言ったら待ってくれるけど、寮にいると野次馬みたいなヤツらが集まってくるからな。エントランスまでしか入ったらダメっていう規則が無ければいいんだけどな。」
「それはそれで問題だよ。師匠が時々男子の部屋に入るって噂されたらそっちの方が問題になる。」
「すぐに出ていくのにそんな噂するやついるか?」
「誇張するやつはどこにでもいるものさ。」
「めんどくせー!」
数日後、俺たちは屋敷に呼び出された。
「さて、今日呼んだのは他でもありません。現金で用意できたので呼びました。」
「え、口座に振り込みとかは?」
「記録が残るのでダメです。」
「なるほど。そっち系のオークションだったんだ。」
「口座持ってますよね?」
「持ってるよ。」
「俺は持ってない。預けるほどの金を稼ぐことも無いからな。」
「哀れすぎる。」
「うるせぇ」
「では、クレソンは口座を作ってください。今回のオークションはかなり、盛り上がりました。」
「おいくらかな?」
「それでは、金貨の山を自分の目で見てください。」
ソファの後ろから取り出された大きな箱にかけられた布を取ると、そこには大量の金貨があった。
「え、これ全部金貨なの?」
「これは魔導書の代金です。」
「は?」
メイは懐から袋を取り出すと、その中から白く輝いたコインを10枚ほど取り出した。
「…師匠、冗談だよね?」
「いえ、事実です。魔導書は100万からと言って出したらまさかの1000万まで跳ね上がりましたし、魔宝石も1億からと言ったら10億までいきました。」
「なんで10倍まで行くんだよ!おかしいだろ!」
「知りませんよ。私だっていっても倍までだと思ってたんです。こうなってくると私が買った魔宝石は安すぎですかね?」
「全然安くないです!」
「これってさ、白金貨だよな。1枚1億ゴルドっていう大商会か、国くらいしか使わないって言う、怖くて俺触れねえよ。」
「なので、口座を作るんですよ。」
「そうか、それならすぐに作りに行こう!」
「まあまあ、そう焦らない。」
「今回出品したのが、魔宝石1つ、古代文字の魔導書5冊ですが、総額は10億5000万ゴルドですね。ここから手数料を引いて、9億9750万ゴルドですね。」
「手数料っていくらなんだ?」
「あの性悪が4%で、オークションの主催に1%ですね。」
「ゼファーソンって人か、手数料の相場はいくらなんだ。」
「そうですね。主催に払った手数料は相場よりも安く設定されています。ゼファーソンには名義を貸してもらったんですが、これは人によると言うしかありません。人によっては5割要求する人もいます。それから見れば親切だったんではないでしょうか。」
「半分も要求するのか…」
「とは言っても、名義を貸してくれと頼むのは後暗いことをやってる連中なので、お金は持ってるんですよ。それか、何かの取り引きをしているかですね。」
「ま、俺たちとは関係ないってことだな。」
「そうですね。」
「さも自分は関係ないみたいな態度とってるけど、師匠借りたんだろ。」
「なんの事やら。」
「まさかのすっとぼけかよ。」
金貨・・・1枚で10万ゴルドの価値がある。庶民が使うことはほぼない。
白金貨・・・1枚で1億ゴルドの価値がある。国家間や大商会の取り引き以外ではほとんど使われない。
銀貨・・・1枚で1000ゴルドの価値がある。庶民が最も使っている貨幣。
銅貨・・・1枚で100ゴルドの価値がある。子どもへのお小遣いが主な用途だと言われている。
プラチナの実際の色は銀だが、魔法やらなんやらで白っぽくなっている。