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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
6.5章 弟子たち
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169話 初めての探索

「やあ、クレソン。最近頑張ってるらしいじゃないか。」

「フラスか。まだまだだよ。結局師匠に頼っちまったしさ。」

「そうなんだ。」

「もっと割のいい仕事やりたいけど、Dランクの冒険者にそんな仕事は無いからな。」

「今は休みに入ったし、ダンジョンに行ってみないか?探索者ってやつさ。」

「ダンジョンか。危ないって聞いたけど?」

「そりゃ危険さ。でも、冒険者だって危険だろ?」

「そうだけどさ。」

「宝があればそれを売ればいい。金が足りないとか言わなくて済むぞ。」

「確かにな。お前に借りた金も返せてないからな。」

「それはいつかでいいって言っただろ。」

「俺は借りを作りたくないだけだ。」

「師匠には頼りに行ったのに?」

「師匠には…何で恩返ししよう?」

「あの人は別に恩返しされたくてやってる訳じゃないと思うけどな。」

「じゃあ、何もしない気かよ。」

「そんな訳無いだろう。俺だって恩義を感じてる。でも、急いで何かしても空回りするだけだよ。」

「まあ、確かに。」

「で、どうするんだい?ダンジョン行くのか、行かないのか。」

「分かった。行く、行って一獲千金を狙ってやる!」

「ハハ、その意気だ。」

「で、どこに行くんだ?」

「ゴブリンダンジョンだ。あそこが一番行きやすい場所にあるからね。」

「ゴブリンか。それなら大丈夫だな。」



その翌日

「やっと着いたな。」

「馬車の揺れのせいで腰が痛いよ。」

「ここがダンジョンか。腕がなるぜ。」

「慎重に行こう。何が起こるか分からないのがダンジョンらしいからね。」



「中は真っ暗じゃないんだな。」

「少し薄暗い感じか。」

「思い出すぜ。師匠にはこのくらいの暗さになるまでしごかれたな。」

「言うな、クレソン。思い出したくもない。あれ、目から涙が。」


「あ、いたぞ。まだ気づいてないみたいだ。」

「この階のゴブリンは待ち伏せをしないって。周りを見てもいないから一体だけみたいだ。」

「こんな所でパンフレットなんか読むなよ。緊張感ねえな。」

「なんだよ。確認してただけだろ。」

「ま、チャッチャとやっちゃいますか。」



メイに鍛えられた二人はゴブリンをものともせず進んで行った。

「どうだ?疲れたか?」

「うーん、行けそうだけど一旦休憩を取ろうか。」


「洞窟の中を歩いたのは初めてだったが、思ったよりも足にきてるな。」

「そうだね。今は3階層にいるよ。」

「ゴブリンは肉が欲しいとか言われないから荷物が少なくていいな。」

「欲しがられるのは睾丸だからね。臭いのなんの。」

「うん、大変だぜ。……見られてるな。」

「そのようだ。ゴブリンに上位種が混じってるね。」

「まだ出ないんじゃないのか?」

「イレギュラーはどこにでもあるものさ。」

「まったく、都合のいい言葉だぜ。」

「じゃあ倒しちゃうよ。」

二人で飛び出し、次々と倒していく。


物陰から出てきたのはゴブリンが成長したような姿のゴブリンだった。

「あれはホブゴブリンだ。気にせず叩け。」

「ほらよ!」

クレソンの攻撃に反応することすら出来ずホブゴブリンは倒された。

「この調子でドンドン行こうか。」

「それはいいけどよ。睾丸の回収手伝えよ!臭いからって逃げるんじゃねえ!」

「頑張ってね。」

「ふざけんな!」

ゴブリンの睾丸・・・精力剤の材料で、上位種になればなるほど臭くなる。

それなりの値段で取り引きされているため、皆我慢している。

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