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幕間

今さら知ったけど、幕間(まくあい)って読むんだね。

ずっと(まくま)って読んでた。

恥ずかしい(/-\*)

「メイがずっと屋敷にいるのも、なんだか珍しいわね。」

「そうですか?」

「そうよ。メイは休みの日でもフラっとどこかに行っちゃうんだから。」

「ああ、確かに一時間ほど留守にはしていますね。」

「そうでしょ。どうして?」

「今日は訓練はお休みです。毎日やるのは疲れるので。」

「あら、それなら今日はゆっくりすごすとしようかしら。」

「そうですね。」








「……」

「……」(ソワソワ)








「皆忙しなく動いてるわね。」

「それが仕事ですから。」

「この部屋の中と外では時間の流れが違うみたい。ここの時間はゆっくりと過ぎ去っていくけど、外は早送りされていってるみたいね。」

「そ、そうですね。」

「さっきから何してるの?」

「ドールのデータがまとめて送られてきたので少し整理を。」

「ダメよ、今はそんなことしないの。」

「でも…」

「でもじゃないわ。いつも気を張ってるんだから、今くらい休まないと。」

「そうですけど。」

「じゃあ、そうね。お花のお世話でもしましょう。」

「お花の?」

「そうよ。花壇をいじってたら時間なんてあっという間にすぎちゃうわ。」

「はあ、花壇ですか。」

「そうと決まれば行くわよ!」



庭に出ると大きな花壇があるのだが、

「二人でやるには大きすぎません?」

「いいのよ。小さかったら無心でできないじゃない。」

「そういうものですか?」

「そういうものよ。」


カレンに言われるがままに、黙々と雑草を抜き、水を与えていく。


間に「キャー!虫ー!」というハプニングはあったものの、無心で作業していた。

気がつくと陽は沈みかけ、全身が汗だくになっていた。


「いやー、暑いわね。喉がカラカラだわ。」

「そうですね。」

魔法で水を作り出し、コップに入れる。

「ありがとう。冷たくて美味しいわ。」

「これも舐めてください。」

「何これ?飴玉?」

「はい、外で作業するときに食べる飴らしいです。」

「この味、疲れた身体に染み渡るわ!」

「おじさんみたいな感想ですね。」

「やめてよ、まだ12歳なのに!」

カラコロと口の中で転がす飴玉の味は思っていた以上に美味しかった。




「それにしても、日焼けしちゃったわね。」

「日焼け止め塗ってはいたんですが、完全に防ぐことはできませんでしたね。」

「これは、お風呂のときに痛いヤツだわ。今日はお風呂やめとこうかしら。」

「ダメです。汗をたくさんかいたんですから、そのままにしておくと、ハッキリ言って臭いですよ。」

「ちょっと!何を言うのよ!女の子に向かって臭いは禁句よ!」

「じゃあ、お風呂入ってください。」

「メイならお風呂に入らなくてもいいような魔法使えるんじゃないの?」

「使いませんよ。」

「何でよ!」

「そんな無駄なことに使う魔力はありません。」

「ブー、ケチ〜。」

「私はお風呂に入りませんけどね。」

「それって臭…」

「着替えますし、魔法も使うので大丈夫です。」

「自分ばっかりズルいわ!」

「使えるようになればいいのでは?」

「ぐぬぬ!メイの馬鹿ー!」

無心でと言ってるけど、ちゃんと周りを警戒してたし、お風呂に入らないのも痛がっている時に襲われたら瞬時に対応できないから。

断じてお湯につかると痛いのが嫌なワケではない。

違うったら違う。

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