表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
5章 研究都市の変人
152/502

144話 残念イケメン

ダンジョンからの帰りの馬車で、

「私もついに精霊術士になったんだね。」

「今までも使えないことはなかったが、危なかったからね。」

「それに迷惑な呪縛も無くなったので、魔法も使えますね。」

「あれ?精霊たちは?」

『ここだ。』

アリュールの両肩に赤いトカゲと青い鳥が乗っていた。

「動物にも変身できるのか。これは興味深い。」

「そういえば、名前聞いてなかった。二人の名前は?」

『ふむ、主が付けてくれんか。』

『私もお願いしたいです。』

「え?私が付けるの?」

「いよいよ、ペットみたいになってきましたね。」

『ペットって言うな!』

「ペットだからポチとか?」

「メイちゃん、ペットじゃないって。それにしても、私センスないから全然思いつかないよ。」

「好きな食べ物の名前でも付ければいいんじゃないですか。」

「すっごい適当だね。精霊と何かあった?」

「私、精霊と相性が良くないんですよね。考え方が合わないというか。」

「そうなんだ。」


その時、馬車が急に停止した。

「お客さんすまない、魔物が出た。でも、護衛がすぐに対処するから安心してくれ。」

窓から外を見ると、20匹ほどの狼型の魔物が周りを取り囲んでいた。

「あれ、大丈夫なの?護衛は5人くらいしかいないけど。」

「もしかしたら、すごい強い人たちなのかも。」

「おそらく、あの人たちは負けます。加勢に入る準備をしなければ、アリュール、初陣になりますが、いけますか?」

「だ、大丈夫!精霊さんやメイちゃんだっているんだもん。安心して戦えるよ。」



襲われかけていた御者を馬車の中に引き込む。

次に、護衛を見てみると以外にも善戦しているようだ。

「助けに行かないの?」

「彼らの仕事を奪うわけにはいきません。なので、彼らが危険に陥れば、すぐに助けに入れるように準備しているんです。」

「なるほど。」

「魔物は先にあの護衛を倒すことを優先したようだね。」


何とか均衡を保っていた護衛たちだったが、疲労により一人がミスをするとそこからの崩壊は早かった。

「そろそろ限界ですね。行きましょう。」

攻撃しようとしている狼を突き刺し、放り投げる。

これで狼は私を警戒して迂闊に近寄れないはずだ。


カレンとアリュールは二人で背後からの攻撃を警戒している。

精霊が前に出て、後ろでカレンが魔法を放っているようだ。

狼は炎を恐れて近づくことができず、上手くやれているようだ。


ニコラスは一人離れて群れに向かっていった。

大丈夫だよな?


4人?で狼を殲滅していき、5分経ったころには狼の死体が転がっていた。

中には全身を火傷に覆われている物や、元が分からないレベルまで損傷している物もあった。



「助けてくれてありがとう。パーティのリーダーとして礼を言う。」

「いえ、早く帰りたいだけなので、礼はいりません。」

「あれ、ニコラス先生は?」

「ホントだ。食べられちゃった?」

「食べられてはないよ。」

「ボロボロじゃないですか。一人で突っ込んでいくからですよ。」

「ちょっと危なかったけど、色々と検証したいことがあってね。実に有意義な時間だった。」

「ああ、この人はこんな感じだったわね。」

ジト目になっているカレンであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ