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前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
5章 研究都市の変人
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143話 犬猿の仲

「ここが精霊の泉?ここ地下のはずなのになんで太陽があるの?」

「ここはゴブリン迷宮からしか来ることができない異空間なんだ。」

「へぇー、スゴーイ。」

「あそこにある石の階段の上には祭壇がある。そこで祈れば、君と相性の良い精霊が姿を現すだろう。どんな精霊が現れるのか楽しみだ。フヒヒ」

「笑い声気持ち悪いです。」

「フヒ…」

「なんで落ち込むんですか。普通に笑ってくださいよ。」

なんてめんどくさいんだ。

「じ、じゃあ行ってきます。」

「気をつけてね。何かあったら助けるわ、メイが。」

いや、私かよ。

前にもあったな、このくだり。

「うん、頼りにしてる。」



祭壇に向かったアリュールは、跪き祈る。

「何も起きないわね。」

「そんなはずはないのだが。やはり、彼女と相性の良い精霊は少ないのだろうか。」

「前に言ってた、親和性の話?」

「そうだ。彼女の親和性の高さでは弱い精霊は役不足なんだ。」

「それに、アリュールに目を付けていた精霊たちがアリュールを手放すはずがありません。ヤツらは執念深いんです。」



その時、赤、青の二つの光が現れた。

「二つだと?普通現れる精霊は一つのはずだ。」

「おお、すごいわ!」


光がおさまると、そこには真っ赤に燃えた、イケメンと全身が水の美女が立っていた。

「せ、精霊さん?」

『ようやく来たのだな。』

『待ちくたびれました。』

『ワシと契約するがいい。主の敵を(ことごと)く燃やしつくしてやる。』

『私は君を守るわ。癒しと防御に特化した水の力、必ず役に立つわ。だから、私と契約しなさい。』

『何だと、ババア。この御仁と契約するのはワシだ!』

『ジジイが戯言を、この方に一番役に立つのは私よ!』

「え、えーと、ケンカしないでぇ。」

アリュールの言葉は聞こえていないようで言い争いはさらにヒートアップしていった。

『なんだババア!やるのか!?』

『望むところよ。このクソジジイ!』

このままじゃホントに戦い始めそうだから、黙らせるか。

私は魔力を放出し、二体の精霊を威圧した。

『な、なんだ!』

『この魔力は!』

「黙りなさい。お前たちが戦ったところでアリュールが選ばなければ意味が無いだろう。」

『少し熱くなりすぎていた。』

『確かにそうです。』

「アリュール、あなたはどうしたいですか?この精霊たちと契約しますか?魔法が使えない元凶はコイツらなので消してしまえば、魔法も使えるようになりますよ。」

「ええ!?そうなの!?」

『け、消さなくともワシらと契約すれば、その呪縛もとけるはずだ。』

『そ、そうよ。コイツと一緒なのは嫌だけど、我慢するわ。』

『何だと!?ワシだってお前なんかとはゴメンだ!?』

『なんですって!』

「二人とも!な、仲良くしないと契約してあげないよ。」

『それは困る。』

『あなたがそう言うなら仲良くすることにするわ。』

「そう?嘘ついたらダメだよ。じゃあこれからよろしく。」

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