表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世で魔法使いだった俺、異世界で美少女になる  作者: マーベ
4章 大森林の遺物
103/502

98話 宣言

翌朝、昨日書いた手紙を商人に届けるようお願いして、もう一度森に入った。

「今度こそ呪いを解かないと、完全に忘れてましたからね。」

冒険者がいない地点まで移動し、聖術を発動する。

聖術«浄化の光(プリファケイション)»

結界術«光の牢獄(プリズンライト)»

光で浄化する。すると、闇の塊が逃げようと実体化する。それを逃げられないように牢獄に閉じ込めることで、完全な浄化ができるようになる。

闇に逃げられると、他の誰かに取り憑く可能性があるので、絶対に逃がしてはいけないのだ。

「ふぅ、これで終わりですね。後は後片付けをしないと。」

猛烈な地響きが近づいてくる。

強力な聖術を二つも使ったことで、かなり広範囲の魔物を呼び寄せてしまったらしい。

全方位から襲いかかってくる魔物の攻撃を避けつつ、こちらも攻撃の手は緩めない。

もし、防戦一方になるとジリ貧なってしまうからだ。


「何をしておるのだ。貴様は。」

「あれ?なんでいるんですか?」

「何か巨大なエネルギーが発生したから見に来てみれば、貴様がいたんだろうが。」

「完全に忘れていた目的を叶えに来たんですよ。」

「呪いを解いたのか。」

「気づいてましたか。」

「当然だ。あんな禍々しい気配を発していたのだぞ。それが今は綺麗に無くなっているからな。」

「解呪だけなら簡単なんですけどね。その後の処理が面倒なんですよ。」

「確かにな。あの量の魔物は巨大な都市ですら破壊できるだろうな。」

「周りに迷惑かけないようにここに来たんですけど、あなたに迷惑かけちゃったみたいですね。」

「これくらいは迷惑にならん。それに、何かあれば手助けをしてくれるのだろう。少しくらい迷惑かけられても問題はない。」

「そうですか。あ〜疲れた。さすがにあの量はしんどいですね。」

「普通は軍が出る規模だからな。」

「まぁ、目的は達したので帰ります。」

「達者でな。」


「お世話になりました。」

「もう帰っちゃうのね。この家にいた時間は少なかったけど、寂しくなるわね。」

「嬢ちゃんが命の恩人だってこと忘れねえ。何か困ったらここに来な。いつでも大歓迎だ。」

「恩なんて既に返し終えてますよ。ここでの一時は楽しかったですから。」

「ピーターのやつ挨拶しない気か?おい!いい加減下りてこい!」

「別にいいですよ。ピーター君お世話になりました。また会いましょう。それでは本当にお世話になりました。」


「次はバーチル商会ですね。」

「メイさん!俺、絶対強くなる。メイさんを手伝えるくらい強くなるから!そうしたら俺と!」

「その続きは今度会ったときに聞きましょう。強くなりなさい。護りたいものを護れるように。」


「ごめんください。」

「メイさんじゃありませんか。どうしましたか?」

「帰るので挨拶にと思ったんですけど、何してるんですか?」

「バーチル商会を畳むことにしたのですわ。新天地で初めからやろうと思いまして。」

「そうなんですか。タイミングが悪かったですかね?」

「いえ、ちょうど良かったですわ。途中まで護衛していただけませんこと?この前のように賊に襲われるかも知れませんし。」

「うーん、行き先も同じだしいいですよ。」

「それは良かったですの。もう少し待ってくださいまし。もう少しで馬車が用意できるはずですわ。」

「随分少ないですね。」

「全部売り払うことにしましたの。荷物は服や換金用の宝石くらいですわ。」

「なるほど。これなら移動も速そうですね。」

「お嬢様、準備ができました。」

「それでは参りましょう。いざ新天地へ!」

聖術«プリファケイション»・・・最上位聖術。大量の聖気を使用するため数十人規模で行われることが多い。

結界術«プリズンライト»・・・光で出来た結界。術者が結界を解くまで何人たりとも出入りすることはできない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ