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第一章 転生した様です。

 見慣れない天井、キラキラした物が目の端でチラチラと揺れている。


 ここ、どこだろ??


 と思って体を起こそうと思ったが、思うよに体が動かない。手を目の前に持ってこようにも上手く動かない。


 なんで???


「あーーーーうっ」


 声を出そうとしたら、あーとかうーとかしか出ない。


「リディ、目が覚めたのですか??」


 私の声に反応したのか、麗しい顔の男性が此方を覗き込んだ。


「あーーあぁーーーー」


 貴方は誰ですか???


「ふふっ、なんだか返事をしているみたいだなぁ」


 嬉しそうに微笑み、私を抱き上げる。


「レノー。私達のレディが目を覚ましたみたいだよ」


 そう言いながら。後ろを振り返る。

そこには少し疲れた顔の美人が優しく微笑んでいた。

その美人の腕に私を大事そうに渡す男性。




 うん。


 生まれ変わったみたいです。

なんで死んだのかも覚えていませんが、日本ってとこで生まれ育てた事を記憶として持っています。

そして、私が好きだった推理小説、刑事ドラマ、探偵漫画などなど……

やたらとオタ知識のみ鮮明に覚えてるですが……


 なんでだ???


 所謂、前世って事だと思うんだけど。

生前の名前や、職業、家族構成なんかも思い出せない。

オタ友で転生ものが好きだった子が居たから、なんとなーくこれが転生って事かーー。

と、妙に納得している自分がいる。

いや、しかしその友人からの強制布教で手渡された本の中では転生者は『聖女』や『勇者』になったり、チートなスキルを使って活躍するものが多かった。

てことは、私にも有るのか??

チートなスキルや役割が??


 チラッと両親らしい2人を見る。


 うん、確実美少女だわ!私。


 これだけでも勝ち組な気がしてきたよ!


「こっちを見てるわ、エディ」

「ああ、瞳の色は君の色だね」


 ふむふむ、私の目はお母さん譲りの紫色ですね。


「あぅーーあっ」

「なんですか??リディ。母様ですよーーー」


 愛想を振ってみたら、母様はふにゃっと蕩けた様に笑った。


「髪色はエディですね、将来とっても美人さんになりますよー」


 母様はふにゃふにゃに蕩けたまま、そう続けた。

髪は、お父さん譲りの白っぽいブランドっとーー。

やばい、やっぱ美少女決定じゃないか。


 頭の中は前世の影響か、かなり大人の思考で周りを観察しているが、体が、赤ちゃんの為思う様に動く事が出来ない。

この辺はチートじゃ無いのかぁ。と残念に思いながらはたと気づく。


 コレって、体は赤ちゃん(こども)!!頭脳は大人な某探偵と同じ状況じゃないかーーー。


 ふおーーーーーーーーーー!!!

 めちゃくちゃ興奮した。







 あ、下の方からニブイ音がした。







 うん、赤ちゃんだから仕方ない。




 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



 それから、6ヶ月が過ぎた。

 寝返りが出来る様になった。



 うん。

赤ちゃんの体だとマジで寝てるか、ぼーっとしてるしかできないから。

ひたすら周りの人間観察をしてるしかない。


そこで分かったのは、どうも美形な両親は貴族らしい。

爵位やなんかは不明。

だって仕方無いよねー。メイドさんや執事さんは両親を旦那様、奥様って呼ぶしなぁ。

後、兄が2人居る。

これまた超絶美形。5つ上の長兄、3つ上の次兄。

名前はまだ不明。

2人とも「兄様ですよーー」と話しかけてくるので、かってに上兄様、下兄様と頭のなかでは呼んでる。



 服装は中世から近世のヨーロッパな感じの服着てるのと、メイドさんが魔法使ってたから。

結構、ファンタジーな感じの世界じゃないかと予想してる。

あー。勿論、国の名前も不明。



 え??

分かって無いじゃんって。

や、赤ちゃんですからね。

ベッドから基本動かない赤ちゃんですからね。

この頃居場所がベッドからラグの上になって、寝返りでコロコロ移動出来る様にはなりましたけど、寝返りするにも結構体力使うんですからね。


 そんな感じでしばらくは某探偵の様に活躍は出来そうに無いので、体力作りに勤しむ事にしますか。



 コロコロ……





 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




 更に6ヶ月過ぎた。

お座り、掴まり立ち、一人立ち、初めの一歩なんかを経て、本日1歳の誕生日です。

何やら、盛大な誕生日パーティーが開かれるらしく周りの大人達は忙しく動き回ってる。

 


「リディ、今日はみんな忙しいから。兄様が遊んであげるね」


 笑顔で私を膝抱っこして上兄様が頭を撫でてくれる。

手には本。


「妖精さんの本を読んであげるからね」

「兄様、僕は騎士の本が良いです」

「でも、リディは女の子だから騎士より妖精の方が良いと思うよ」


 横に座り、上兄様の手元を覗いて下兄様は不満そうに唇を尖らせてる。美形は何しても可愛いし。本はどっちでも良かったので、それを伝えるべく答えてみる。


「あー。あっ」


 どっちでも良いよーっと。


「ほら、リディも騎士の本が良いと言ってます」

「えー??そうかな?」


 うん。

拉致が開かない。

仕方ないので意思表示をするべく、上兄様の手元の本をぺちぺちしてみた。


「あーー。あぅ、あー」

「あっ、ほらリディが早く読んでって言ってるから。騎士の本はこの後読んであげるから。ライル。選んで来なよ」

「……分かりました」



 あ、下兄様の名前『ライル』って言うのね。


「さぁ、リディ。妖精のお話だよーー」


 そう言って上兄様は『妖精の本』を読み始めた。読み聞かせる為か、ゆっくりハッキリ読んでくれる。

耳に優しい声で私はワクワクとそのお話を聞いた。


ただ、上兄様。

これは1歳児には難し過ぎる!!!!


 なんと、読んでくれたのは『妖精の本』ではあるのだが、正しくは『妖精使役の本』でした。

1歳児に妖精との契約の仕方やら、妖精の種類、どんな事が出来るのかー

なんて、分かる訳がない。

いや私は分かるよ。

なんせ、頭脳は大人だかんね。

 

にしても、上兄様。読んでくれてるって事はこれの内容、理解してるって事!?

上兄様、まだ5歳だよね。すごいな、天才か!?


「兄様、これに決めました」


 若干、遠い目になってきた所にライル兄様が本を片手に帰ってきた。


「はいはい。ライルこっち」


 上兄様はソファの隣をポンポン叩いて読んでいた『妖精の本』改め『妖精使役の本』をテーブルにおくとライル兄様の持ってきた本を開げた。


「これは、まだドラゴンが居た時代の物語ですーー」


 今度は、普通の良くある物語だった。

悪いドラゴンが暴れて、それを騎士が倒してめでたしめでたしーー

という感じの話。

なんだろう、ライル兄様のチョイスに少しホッとした。



 コンコンコン



 ノックの音と共に、執事の先導で両親とお客様らしき人達が入ってきた。


「やあ、リアム、ライル。2人の可愛い妹をわしに見せておくれ」


 入ってくるなり、明らかに偉いオーラを発しているイケメンが声を掛けてきた。


「へ、陛下?!」


 兄様2人は慌てて立とうとして、妹である私はソファから落ちそうになった。上兄様ががっしりと腕でホールドしてたから落ちなかったけども。


「ああ、良い良い。非方式の場だ。それより、可愛いリディを良く見せておくれ」


 そう言われて、上兄様(リアムと言う名前が判明)は父様の方をチラッと見る。父様がうなずいたのを見ると、私をゆっくり持ち上げて陛下に渡した。


「あーうっ??」


 どうもー。と言う感じで小首を傾げて可愛いアピールをしてみる。あざといなー自分、とか思ったが偉い人には愛想良くしとかないとね。


「おお、可愛いのー。アナ見てみろ何か言うておる」


 陛下は、隣に居た多分王妃様に私を向けながら笑いかける。てか、この世界美形しか居ないの??

陛下も王妃様めすごい美形なんですがーー。


「本当に、レノー貴方に似てとても綺麗な子に育ちますよ!きっと!!」


 王妃様も母様に笑顔を向ける。


「済まないなぁ、長居できそうにないので先に顔を見たかったんだ。」

「陛下もお忙しいですから、お気になさらず」

「エディ、非公式の場とさっき言うたぞ」

「すまないジグルド」


 父様は、陛下を愛称で呼び直すと私を挟んで何なや話し始めた。母上も王妃様と楽しそうに話してる。取り残されてる兄2人は固まったままだ。私も初めはキャッキャと愛想降ってたんだけど、話しが長くて眠くなってきた。


「あらあら、リディ眠いのかしら??」


 うつらうつらとしている私に母様が気付いて、私を抱きあげると部屋にあるベビーベッドに寝かせる。

兄2人も私のベッドに移動してきて、ベッドを覗き込んでる。


「赤ん坊には少し遅い時間だしね、リアム、ライルもう少ししたらお客様も見えられるから、下に来なさい。ジグルド達は入場時間まで1時間以上有るし、部屋とお茶を用意させよう」

「すまんな、エディ。しばらく待たせてもらうよ」



 そんな会話を最後に私は夢の中だったようで、次に目が覚めたら、弦楽器と大人達の賑やかなお喋りがするホールの中だった。

 乳母のマーサに抱かれてホールの中心へ移動していた。ホール内は夜のはずなのに大きなシャンデリアと宙に浮いて独特の光を放つ魔法ランプとで、昼に無い幻想的な風景を作っている。

 流石、魔法とファンタジーの世界だ!!


「あーーーー!!あー」


 天井を指差しながら声を上げると、マーサが「綺麗ですねぇ」と笑ってくれたので、分かってくれたのが嬉しくて「あー」と声が出た。


「さあ、本日の主役を紹介しよう」


 いつの間にかホールの一段高い所にきていて、父様に抱き上げられた。


「我がシュバルツハルム家の長女、リディだ」


 多分、来賓への挨拶や家族の紹介なんかは済んでいたようで父様は私の紹介を始めた。


「本日、1歳の誕生日を迎える事が出来たーーー」


 と、周りに対する謝意を述べ、これからもよろしくーと長々と続く。

 え??

 ちゃんと聞けって??いや、無理ですよー。赤ん坊ですもの眠くてそれどころでなかったし、泣かなかっただけマシと思って頂きたいわ。

 という事で、紹介が終わるとさっさと自室に戻る事になりました。

 ふーやれやれ。やっと寝れるよー。


「あー、本当に可愛らしい!!これでシュバルツハルムこうしゃく家も安泰だなぁ」


 退場する私の耳に入った言葉。


『こうしゃく』




 ん???

 公爵??侯爵???

 どっち?????




 どっちにしても上位貴族。



 想像よりも私に付与されたオプションは多い様だ。

 ただ、前世日本人だったが故の問題が発生!!!


 どっちの『こうしゃく』でSHOW


 そう読みは一緒で、漢字が違う。意味は勿論違う訳だが、喋れない現在答えを知るのはしばらく後になりそうです。

拙い文章を最後まで読んで頂きありがとうございます。

基本お昼更新になると思います。

よろしければ次話も読んでくださると嬉しいです。

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