捕獲
ゴギャアアアア!!!
「うわー、うるさいな騒ぐなよ。」
この絶叫は敵意を向けているわけではない、万象喰いで翼をもがれて墜落するときの絶叫だ。
ズズン!!
少し離れた所に無事?墜落した
「さて、お話ししてみようか。話せるかわからないけど。」
「おーいたいた。生きてるな?」
落ちた場所へつくと、竜がピクピクしていた翼の部分は血まみれだ。
「おい、話せるか?言葉はなせる?」
ちらっと目を開けて無視。死にたいのか?
「うーん、話せないか。じゃあ素材にしようかなー?」
「あっちょ!それは勘弁してくだせい!」
喋った!なんだこの小物な感じは!
「えーと、まさ喋れるなら素材にはしないとしよう。」
「あ、ありがえてぇ……」
「じゃあ質問ね、君らなんでここ来たの?」
「えーと…。」
ちゃっちゃと言ってくれないかなー、話すまで拷問したりとかはやだなー
するとビクン!と竜の体が跳ねる。
「どした?」
「いや、一瞬凄い悪寒がしたんでさぁ…。それで来た理由ですよね?」
コクッと頷いて答える
「あのさっきの黒竜があっしら若い竜のリーダーみたいなもんでして、奴が人間の里を襲う遊びをすると言い始めまして。あっしは行きたくなかったんですが。無理やり連れてこられましたというか。」
「ふぅん…。それで君らはどこから来た?」
「あっしらは人が、竜の里と呼ぶ山脈から来やした。多くの竜が住む山です。」
ふむ…ならそこにいって直接まとめ役みたいなのに注意してもらうか…
「まとめ役なんかはいるのか?」
「あ、はい。大長老がいます。」
「よし、ならつれてけ。」
「えっでも翼が…」
「治してやるよ、翼くっつけてろほら」
初めて試すけどライトヒールとやらをやってみよう
心配そうに自分の翼をみる竜、おい、そんな顔すんなよ
「よし、じゃあライトヒール!」
ブワッ!光のエネルギーが腕から溢れ翼をつつむ。
キラキラと光が舞い、収まるとそこには何事もないような翼が現れた。
「おおー!?すごいですね!」
「俺を誰だと思っていやがる!」
「あっしはわからないです!」
あ、名前とか名乗ってなかったな