第四十八話 助けられる命は…
あれ…
アキトくんたち兵士倒せないパティーンじゃね?w
「確実に俺の方が数多すぎるだろぉぉッ!!」
今、一人の男が数十の兵士たちに追いかけられている。
レイは兵士たちを引きつけ、一人ずつ倒そうとしていたが決して相手が一人だけになる様子はない。
「はぁ…ッ!疲れた…!疲れたんだが!!」
無論、足を止めるワケにもいかない。
止めれば即座に兵士によるパーティが始まるからだ。
しかしこのまま逃げていても、状況は好転しないだろう。
「もうヤケだッ!やってやるよォォッ!!」
足を止め、兵士たちと向き合う。
すると兵士が詠唱に入り、火の玉を次々と出していく。
「やっぱやめたッ!逃げるッ!!」
火の玉の数が尋常じゃない。
あんなものを数回でも喰らった時点で死亡確定だ。
「だァァッ!もう!どうしろっつうんだよッ!!」
一人愚痴をこぼしながらレイは闇雲に走っていた。
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「シオリ!はやくッ!」
「分かってるわッ!」
数十の兵士に追われる男女二人…
アキトとシオリだ。
レイと別れて、兵士を分断した。
しかし、それでも相手が一人になるという後期は訪れず、逃げ惑うしかなかった。
…レイの連れてった兵士の数よりは少ないけど
「それにしてもどこへ逃げるの!!」
「…」
「…考えてないの!?」
「イエス、マム」
「もうどうしろっていうのよぉ!!」
シオリの叫び声が火の粉の舞う城下町に響き渡った瞬間だった。
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「…大丈夫だといいんだけど…!」
ココロが一人、アイレンの安否を案じて城下町を駆けている。
「えっと…あともうちょっとだったっけ…!」
ココロは必死になってアイレンの家を探す…
………
「はぁッ!」
…僕のよく知っている女の子の声が聞こえた。
ものすごく近い。
もしかしたら誰かに襲われているかもしれない。
すぐに声のした方向へ走ってみる。
「…!」
やっぱりだった…
ココロが城で見た兵士たちと同じ格好をしている人達とアイレンが戦っていた。
「炎よ…焼いてッ!火球ッ!」
火の玉がアイレンの手から放たれる。
だが兵士からも火の玉が放たれた。
しかも兵士の方が威力も数も多い。
呆気なくアイレンの放った火の玉が押しつぶされ、兵士たちの火の玉がアイレンに襲いかかった。
「危なかったぁ…」
ココロがアイレンの手を引いて、火の玉を避けたらしい。
「ココロ…君…?」
ただ何が起きているのか分からないのか、アイレンは硬直してしまっている。
そのうち少しずつ実感がわいたようでアイレンの瞳から水が溜まっていく。
「ごわがっだ…ごわがっだよぉ…」
ココロのそばで泣き崩れてしまった。
(…逃げるのはやっぱりきついかな…4人だけだから…僕だけでも!)
そう思いココロは決意した。
「アイレンちゃんは…僕が護る!僕の…この手でッ!」
ココロの拳が焔に包まれたのだった…
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「はぁ…はぁ…しんど…ッ」
「結局合流しちゃったね」
「しかももう朝よ…」
兵士たちから身を隠そうと考えていた事は同じらしく
アキトとシオリとレイはちょうど同じ家に入り込んでいた。
兵士たちはほかの場所へ行ったみたいだが安心だけはしてられない。
「アンタら!王様が何したのか…わかってんのかい!?」
「なんでアイツのいうことを聞いているんだ!」
外から声が聞こえる。
市民の声だ…
僕は何気なく外を見ると、今まさにそこで口論が行われていた。
…いや、市民が勝手に言っているだけだ。
すると兵士から火の玉が作り出された。
「危ないッ!!」
窓から身を出し、市民の盾になるように仁王立ちをした。
「うぅッ!!」
熱い…
痛い…
苦しい…
火の玉が僕の体を直撃した。
「はぁ…はぁ…」
「あ、アンタ!大丈夫かい!?」
「なんで俺たちを庇ったりなんか!」
市民はそう言ってくる。
その返しにと僕は
「助けられる命は…助けたいんだ…!」
僕の…心の底から思った事だった。
一同「おはようございます!」
リュウ「いやなんで?」
アキト「朝だから」
リュウ「今、夜だろ」
フィリア「気分じゃない?」
リュウ「適当すぎる」
シオリ「言いたかったのよ」
リュウ「朝言え」
ココロ「たしなみじゃないかな」
リュウ「朝のな」
アイレン「どうでもいいじゃん」
リュウ「確かにな!w」




