第四十一話 待っていた者
連続出来なかった!w
宿屋の前に人影が見えた。
「…誰だろう…」
そう呟いて、人影に目を凝らす。
「…」
駄目だ…丸っきり分からない…
なんか気になるんだよなぁ…
その人影はこちらに気づいた様で近づいてきた。
その影は月明かりに照らされ、徐々に明らかになる。
…シオリだった。
「よかった…何かに巻き込まれたのかと思って…」
シオリが心配そうに言ってきた。
確かに巻き込まれたけど…
「…ただ……眠れないから散歩してただけだよ。」
心配はもうかけたくは無いので散歩してた事だけを伝えた。
「…心配したのよ…?」
彼女は目を伏せて呟くように言った。
…みたいだけど僕は聞き取れなかった。
「そういえばシオ…はどうして?」
何故シオリがこんな所に居るのかを疑問に思う。
「…ちょっと眠れなくて…」
自分の髪を気にしながら彼女は言った。
シオリも眠れないらしい。
「…僕はもう寝るけど…シオはどうする?」
「…もう少し風にあたりたいから…」
そう言ったので僕は部屋に向かおうとする。
「えっ…と…お、おやすみアキ」
「おやすみ、また明日」
…?
シオリの様子が少し気になったけれど…
気のせいだと心の奥に押し込めたのだった。
………
僕はベッドに静かに座った。
やや固い感じで少し座り心地はあまりよくない。
月明かりが窓から差し込んでいた。
(僕は…なんでこんな所にいるのかな…)
ふと疑問に思った。
殺しというものを見て少し気が滅入っているのだろうか。
(本当は…帰りたいのかなぁ…)
ふと自分の世界の事を思い出し始める。
(リュウ…元気かな…お母さん…元気かな…)
心の中で誰かに訪ねる。
「…分からない…」
リートが応えてくれた。
「…あ…ごめん…僕の考えてる事も分かるんだね」
いつの間にか僕の目の前にいたリートにそう言うと彼は小さく頷いた。
「…分からない事を言ってても仕方ない…かぁ…」
そう言ってベッドに寝転がる。
静かに目をつむった…
・
・
・
「ん…」
暑い…眩しい光が目を照らす。
「朝…か…」
いつの間にか寝ていたみたいだ。
取りあえず、シオリとココロに会おうかな。
そしたらこの国で何をやるかを考えよう。
昨日テーブルに置いた袋を全てを腰に下げて部屋を出た。
………
「…あ、お兄ちゃん」
廊下に出るとココロが僕の部屋の前にいた。
「あれ?ココロ?」
なんで僕の部屋にいるんだろう?
そう思った時にココロが口を開いた。
「姉ちゃんが起こしてきてって」
どうやらシオリが呼んだらしい。
「うーん…別に僕一人で起きられるけど…」
「もうお昼だけど…」
「え」
そんな長い時間寝てたんだ僕…
「取りあえずシオの所に行かないとね…」
そう言って僕はシオの所へ向かう。
アキト「最近寒くなってきたよね」
シオリ「そうよね…私…寒いの苦手」
リュウ「そうか?俺は慣れてっから平気だけどな」
フィリア「私も、寒いのは大丈夫」
ココロ「寒いって…夜の事?」
ヨル「呼んだか?」
一同「!?」




