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第三十話 新聞

日曜日投稿でいっかw

「お休み!リュウ!」


「へぃへぃ…」


今回も俺が床でフィリアがベッドだ。

これがいつも通りになってしまっている…


「俺も寝るか…」


リュウは瞳を閉じ、まどろんでいったのだった。





「…きて…リュ…」


暗闇の中から誰かの声が聞こえる。


「起きて、リュウ!」


「んだよ…?」


重いまぶたを開き、目を開ける。


「やっと起きた…もう朝だよ」


「なん…だと…」


ついに床でグッスリ寝てしまった…


「なんでベッドで寝ないの?リュウは?」


どうして?とフィリアは言ってくる。


「お前が使ってんだろ…」


いい加減俺をベッドで寝かせてくれ…


「一緒のベッドで寝ればいいじゃん」


「床で結構です!」


なんつーこと抜かしとんだ…

んなのやったら俺が変態だと思われんだろ


「…むぅ…今日はどうするの?」


「そうだな…」


リュウは頭をかきながら何をするか考える


戦闘経験…詰むか

道具の調達…か

この世界を知る…か

俺は何をするべきなんだろう…


「どうすっか…」


「そういえばリュウって新聞読む?」


「新聞!?」


この世界にもあるのかよ…


「知ってるの?」


「…一応聞いておくけど昨日起こった事や話題の情報などが書いてある紙であってるよな?」


「そだよーって知ってるじゃん」


俺の世界にもあったからな…つか名前も一緒なんだな

異世界っつっても共通点とかはあるのか…

って前からいっぱいでてたな


「じゃあ…これ、ハイ」


フィリアは日本でいう新聞と変わらないソレを渡してきた。



目に入った記事は…


大きい題名で書いてある

『あと一日!流通都市に4人の勇者集う!宿泊施設が使えなくなり!?』


先日、風の民の勇者召喚は失敗したとの情報があったが、神の慈悲により風の民の勇者の枠が埋められた。

そして無事に残りの三人の勇者の召喚に成功した。

火の民からは千夏チカ 叶野カノウ

雷の民からは清司セイジ 北原キタハラ

風の民からは優人ユウト 一進イッシン

水の民からはリュウ 白崎シロサキ

この4人が今回の勇者である。

明日、特急馬車に乗って流通都市に行く予定であるが…

これを聞きつけた人々により宿などの宿泊施設がほぼ満席になってしまった。

これに対し宿屋の人からは

「こんなに来るとは思わなかった」

「100年に一度の豊作だ」

などと発言している...



「っ!?ユウト君!?」


「わっ!?ビックリしたぁ…」


隣にいたフィリアが飛び上がった。


「どうしたの?」


「…いや、異世界からの乱入者ってアキトだよな?」


「…だ、ダトオモウヨ」


フィリアの目をみると泳いでいる。

忘れたんだな…


「兄弟揃ってこの世界に来れるもんなんだな…」


アキトもユウト君もいなくなったと思ったらこの世界に召喚されてんだからな…


「他の記事は?」


「他に興味あるといえば…」



『ギルドマスターが一番大忙し!?冒険者ギルドの実態!』


冒険者ギルド…それは

魔物討伐

洞窟制圧

国の護衛

はたまた家事や留守番などを任される

いわゆる何でも屋である。

依頼にはF~Sのランクがあり、ギルドマスターともなるとSランクばかりこなしてると思ったが…

なぜかFやらEやらの依頼ばかりを受けているのを目撃されている。

そのアスタさんに話を聞いてみると…

「最近の若いもんはランク上がったら報酬高いもんばっかやってるんでFとEランクが中々片付かねえんだよ…ちょいとばかし人手が増えるとありがたいんだがなあ…」

と苦労しているようです。



「家事と留守番っておかしくねえか…?」


「ホントになんでもやっちゃうんだね…」


そう言ってしばらく俺らは新聞を眺めていた…





「さて…どうするか…」


「振り出しに戻っちゃったね」


新聞はもう注目する記事がなくなったのだ。


「そういや毎日は新聞もらえないのか?」


「道具屋に置いてあると思うよ?毎朝届くんだ。」


「…何シルド?」


「20シルド」


「たけぇ…」


しかし毎朝新しい情報が手に入るのは魅力的だな…


「それで何するの?」


「…そうだな…」





結局…夕方まで魔物狩ってるだけだったな…

金は集まったし

槍の扱いのコツが少し掴めた気がする。

だけどフィリアとの息があまり合わないな…

しゃあないけど…


「腕…ごめん…」


フィリアが申し訳なさそうに言ってくる。


「しゃあねっつってんだろ…カスっただけだし」


右腕についた切り傷はフィリアの投げたブーメランでできた。

人と一緒の実戦はまだ慣れてないからかもしれない。

まぁ…俺もいけないんだろうけどよ…


「んじゃ、帰るか」


「そうだね!」


明日には流通都市に出発だ。

何が起こるか分からない…

せめて心の準備だけして行こう。

リュウ「ふぁ…」


フィリア「退屈そうだね」


リュウ「何にもやることねーからなあ…」


フィリア「じゃあ私の描いた絵、何か当ててみて!」


リュウ「えっ」


フィリア「ちょっと待ってて…」


リュウ「紙とペンなんで持参してんだ」


フィリア「出来た!」


リュウ「はええなおい」


フィリア「じゃーん!これなーんだ!」


リュウ「…」


フィリア「…」


リュウ「謎の未確認物体X」


フィリア「ひどい!?」

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