第二十五話 情けの果てに
「お前ら…見かけないつr…」
「とぉぉっ!」
「あべしっ!? 」
咄嗟に俺は後ろ蹴りをかましていた。
「ひどいね…」
「…ほとんど反射だったんだ…」
20%くらい…
80%は意図的だけどな
「ちっくしょぉ…っ…誰か…!」
「…まぁ、いいや」
倒れている盗人を無視して先へ進む。
「っと…フィリアはどうする?ここにいるか?」
「…リュウと一緒に行くよ」
「そうか…なら行くぞ」
「っくそぉ…!」
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松明の光だけが道しるべの洞窟…
俺らは奥へと進んで行く…
今まで通った道の部屋は数を数えるほどしかなく、どれを探しても盗まれたという食料は愚か、盗人さえも見つからない。
「見つからないね…」
「キッチンはもう少し奥か…」
「あれ?盗賊を探してるんじゃないの?」
「優先順位は盗まれた食料で、盗人らは出てくれば戦うってくらいだ…」
「でも…」
まぁ、言いたい事は分かるよ…
勇者だから盗人を退治しろってやつだろ…
「フィリア…よく聞いてくれ…俺は別に戦いたい訳じゃない…その…なんつーんだ…ぶっちゃけ俺は勇者になんか向いていない。俺のいた世界は平和でな?魔法やら剣やらで戦う…なんてことはなかったんだよ」
「…へ?う、嘘…日本って…そんな所…だったの?」
「逆に日本ってどんな所だと思ったんだ?」
「…魔法よりすごい兵器でドンパチしてたりとか…」
あー…そりゃ戦争やってた頃だろ…
「昔はそうだったらしいけど…今は違うぞ」
「えっ…そうなの…?」
「…幻滅したろ?…だから俺は勇者じゃないんだっ…」
「ううん…幻滅なんかしてない…私はリュウで…」
「…俺で…?」
「…」
「…?」
「な…なんでもないよー…だ…」
…うーん?
・
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・
結局一番奥に来ちまった…
キッチンに食料あると思ったんだけどなぁ…
最後の部屋だ…
「嫌だわ…結局戦いじゃねぇか…」
「…変な…事…聞いていい…?」
「なんだ?」
「どうして…戦いたくないの…?」
「…そりゃ…」
一番に思い付いた事を俺は言った。
「平和主義者のアイツならそうするからかな…」
「アイツ…?」
「…俺の親友だよ。争いを好まず、何をされてもやり返さない…ってヤツ」
「ふぅん…」
アキトなら…そうするよな…
「まぁ、開けるぞ…俺の後ろに隠れてろよ?」
「…ごめんね…」
「しゃあねって…」
俺は意を決して扉を開ける。
「なんだお前ら…?」
五人の盗人らが現れる…
いや、開けたから普通なんだけどね…
「ども、リュウです。突然ですが、奪った食料を返してねっ」
俺は槍を盗人らに向けて突きつける。
しばらくの沈黙…
その後にぎゃははっと笑い声が飛び出した。
「男一人でなにできるっていうんだ!」
「…五人殺し」
「えっ…こ…ろすの…?」
俺の言葉にフィリアは驚いているようだ。
もちろん、相手が殺すつもりなら…だが…
「へっ…おもしれぇ…やってみろよ…!」
「ああ…後悔するなよ…?」
相手五人が武器を構え出す…
対人戦なんてもちろんやった事ない…けどさ
俺も自分の武器を構える…
今日が初めて人を殺す…日か…?
相手が駆け出してくる。
「なんてな…」
自分の考えた事をすぐに捨てた。
「戦いは…殺るか…」
俺は槍で盗人どもをなぎはらった。
「殺られるかだろ…!」
盗人どもは五人全員吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。
「ぐぅ…!」
まだ息はあるようだ…
「まだ生きてるか…」
「こ、殺しちゃ駄目…」
フィリアがそう言ってくる。
「…分かったよ…話を聞くだけだ」
盗人の一人に近づく
「聞きたいんだが…盗んだもんはどこにある?」
「…」
「ほら、盗んだろ食料」
「…」
「だんまりか?」
このまま黙られてたら食料腐っちまうぞ…
温度的にそうならないだろうけど
「っくく…」
突如盗人は笑いだす…
「きゃぁっ!」
「フィリア!?」
入り口付近で見た盗人がフィリアを拘束していた。
「まじか…」
まずったな…こりゃ…
「さて…武器を捨ててもらおうか…」
こうなったら捨てるしかないだろ…
俺はすぐに槍を捨てた
ガンッと音が響き槍が地面に落ちる
「さて…どうしたものか…」
「それじゃあ…さっきのお返しをさせてもらうか…」
へへへっと盗賊達が笑いながら俺の方へ来る。
本当に…どうすんだよ…!俺は…!
最近字数少ないし投稿遅いな…
いつもだけどw




