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死んだら…異世界に逝ってました(笑)  作者: まっつー
第八章 雷は風を喰らう
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第百八十五話 依頼より目的

かなりの期間、空けて申し訳ございません。

これから、再開致します。

「えっと」


 丸テーブルの近くのイスに座り、何から話そうかとアキトは考える。これからの事と言うと、アキトはこの街でも情報収集を行おうと思っているので、依頼はまだやらないのだが。


「取りあえず、この街には最低、あと一日は滞在する予定だよ。シオリに関する情報を集めたいから」


 そうアキトが言うと、コクッと自ら選んだベッドに座ったチカが、頷いた。そして、「チカも手伝うから、手分けしてやろう」と持ち掛けてくる。


「……いいの?」


 アキトは目を見開いて、チカに言った。自分だけでやろうと考えていたので、チカには滞在中悪いなと思っていたからだ。


「当たり前だよ! チカも、まだ話したい事あるし」


 主にアキトの事で、だ。これでもチカは正々堂々の対決をしたいのだ。行動をいつも共にしているのは、確かにチカのワガママだが、好意を伝えるのは、シオリと同時に……そう決めている。だからこそ、早く帰ってきて貰いたいのだ。


「それを、アキトだけにやらせちゃ駄目だし……」


「……ありがとう……」


 それでも、深く感謝されると、シオリの事がとても大事なのだと実感してしまい、チカは心苦しくなる。このまま時が止まればとさえ、考えてしまう。それでも、時間は止まらないし動かなければつまらないものだとチカは割り切っているのだが。


「それが、終わったらどうする?」


「その時はもちろん、依頼の場所に行くよ。ここから南だからね」


「うん、分かった」


 チカは頷き、アキトも頷く。これだけで、もうこれからの予定は伝わった。シオリに対する情報収集がアキトのメインだ。アキトはそれのついでに依頼をやっているに等しい。無論、手を抜く気はないが。


「……で、これからどうする? あ、ううん、ええと、本当にこれから。ご飯とか、寝るとか」


 チカがそう言うと、あっ、とアキトが声を漏らした。


「そうだね。もう遅いし、ご飯食べに行こうか。チカも来る?」


「うん! いくいく!」


 アキトの誘いにチカは素早く飛びついた。それに笑い、アキトは金銭と風切の太刀だけを持ち出して扉を開ける。チカも、ロングソードと金銭を持ち、アキトの後をついていった。


 ・


 ・


 ・


「うーん……」


 飯を食べ終わった、彼らはあまり納得のしていないような顔で歩いていた。


「ま、まぁ……仕方ないか」


「う……うん」


 アキトとチカが向かった定食屋……そこで出てきたのがパンのみだった。それなのに、金額がかなり高額。それでも頷き難いのに、そのパンがやたら固い上に味もイマイチなのだ。これでは納得がいかない。


「……宿屋に行こう。それとも別の場所のに行く?」


「ううん、大丈夫」


 チカもそう答えたので、アキトはチカと共に宿屋へと戻ることにしたのだった。

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