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第1話 『約束』

初めは主人公・駿河逞真の視点です。『約束』の大まかなあらすじです☆

 



 北中学校2年3組の担任をしていたころは、大変生徒に迷惑をかけてしまった。


 そう話すこの私は、現在北中学校の数学教師を務めさせていただいている駿河逞真(するがたくま)だ。これから、今言い掛けたことについて語らせてもらってもいいだろうか。


 当時の私は27歳。教師となって5年目だったがまだまだ青二才だった。普段、生徒には厳しく、教育方法も比較的厳しいやり方をしていた。それはまだいいのだが、あまりにも厳しすぎてしまい生徒に嫌われつつあったのだ。影でのあだ名は”鬼教師・駿T(するティー)”当時の私もそれについてはとっくの間に気づいていた。自覚しているんだ。性格はぶっきらぼうで思ったことを上手く言えない。また

頑固で我侭。そして、生真面目だということ。

 しかし、自分のやり方はやめなかった。と、いうのも深いわけがあって、以前新任教師のときに取り返しのつかないことをしたんだ。


 その時の私の性格は真逆で、割と明るく、生徒との仲を優先しようとした。そして色々と生徒と協力してより良い学校生活にしていこうと考え、実行していったのだが、それは少し教育法に反することだったらしく、辞めざるをえれなくなった。また、いじめている生徒を止めようとして手首を掴んで誤ってその生徒の手首を折ってしまった。そして軽い誤解、生徒との恋愛関係とかいう噂が流れ、対処に困った。


 そうしているうちに、私は教育委員会に止めてもいいということを報告された。もし、続けるとしても教育方法を変えていかなければならないと言われ、私は絶望した。しかし、教師を辞める訳にはいかなかったんだ。だから、教育方法を変えてでも続けようと決心した。


 そして、その当時に至るわけだ。



 そして、そんな初夏のこと。私の人生をくつがえすようなことが起こった。

 呼び出しされたため、行ってみると、そこには見知らぬ美しい女性がいた。しかも話を伺う前になんと口付けしてきたのだった。私は職員室の職員たちに誤解されたと知りつつも場所を変え、二人きりで再び話すことにした。

 その女性が言うには、私と彼女は深く愛し合っていたらしい。全然わからなかったのだが、


「駿君鈍いよね。昔から変わってない。」


 などと言われ、あることを思い出したんだ。


 私は中学生のころ、ある女子、坂下萌(さかじたもえ)とある約束をしたんだ。


”離れ離れになるけど、次に逢うときは二人の運命を誓おう”


 そのころのクラスは酷くてね。彼女もいじめられた対象で、私はなんども萌を助けたんだ。そのせいか、二人の距離は縮んでいって、ついには両想いになったんだ。

 しかし、萌が引っ越すことになり、その際に約束をしたわけだ。


 彼女の綺麗な容姿や上品な話し方が、その女性に物凄く似ていた。だから悟ったんだ。萌が、約束を果たしに逢いに来たんだ、と。



 そうとわかった私は自らの家に呼び、二人で語り合った。現在萌はピアノの講師をしているらしい。一度引っ越したが、仕事でここに戻ってきたそうだ。萌は本当に美しくなっていた。

 約束をかなえてくれるか訊かれたが、私は保留にしておいた。何故なら、もし、今の生活から萌との生活になったとすれば、自分の教師人生が左右するかもしれない、と考えたからだ。


 しかし、萌との付き合いは深くなっていった。


 出逢った日からしばらくが経ち、もう秋になった頃、萌が呟いたことにより、私は途端に萌が急激に愛しく思えてしまった。よく覚えていないが、その後、酒を含んで萌のことを抱いてしまったらしい。

 それを知った私は物凄くショックだった。これはまずい、罪滅ぼしをしなくては、と今度は本心から萌との性行為を臨んだ。萌も察してくれて、快く引き受けてくれた。


 でも、甘かった。私は萌と深く関わってしまったために自分の心が緩んでしまった。以前までのように生徒に厳しくできず、新任の頃のようになっていってしまったのだ。それは避けたかった。性格まで変えてきた意味がないじゃないか、これでは生徒の人生を狂わせてしまう、と。


 だから私は決意した。萌と別れることを。萌は私の幸せを願い、私の我侭を許してくれた。そして再び約束したんだ。

 ”仕事と恋愛のバランスがとれるようになり、そのときでもまだ想い合っていればまた逢おう”


 その後、私は今まで通りに戻ったはずだった。しかし、違った。私は何かの緩みにより生徒たちに誤解をさせてしまったのだ。それにより、生徒からの暴力を受け、無視され、軽蔑されるようになった。その当時顧問をしていた女子バスケットボール部も不満だらけになり、無期限停止にした。

 私は精神的にも苦痛を受けた。だが、負ける訳にはいかなかった。萌との約束が果たせなくなるから。最後まで粘りぬくつもりだったが、体はいうことを聞いてくれず、仕方なく一週間休養を取ることにした。そのあいだに同居している妹にもたくさん迷惑をかけてしまったが、そのおかげもあり、体調は優れていった。一週間後にはすっかり治っていて、生徒の暴力にも無視にも負けないようになった。


そして、誤解についてのほどぶりも冷めていった頃、発覚したことがあったんだ。


”萌が、妊娠した・・・・・”


 本当に、なんて言っていいかわからなくなった。別れたはずなのに、別れることができない・・・。今の私が逢う筋合いはないと思ったが、確かめたくて、萌に逢うことにした。

 萌は、他の男に告白されているときだったが、私が来て、驚きのあまり泣いていた。だから私は萌を精一杯抱き締めた。萌は、私を受け入れてくれた。本当に妊娠していてしかも私の子であるのは確かだった。しかし、萌は私が生徒とのバランスが取れていないため、まだ約束は叶えられないと言ってきた。でも、私は気づいた。萌がいようがいまいが生徒を狂わすのには変わりなかったことに。だから萌が必要だと言った。萌は、私のことを思って、再び付き合うことを許してくれた。


 それから、誤解の事実がわかり、生徒とも許しあった。また、前のように仲のいい学級に戻っていった。




 そして、4月。私と萌は結婚式を挙げた。すべてもの約束が、その時叶えられることができたんだ。






 次回からの話はそれから少し経って、3年生となった生徒たちとの物語。


  



  

 

この話についての詳細は、是非『約束』を見てみてください!

次回からは、無視点の本編に入っていきます。

これがら、どうぞよろしくお願いします☆

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