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能登の夢

作者: Aju

この物語は実際の出来事をもとに書かれたフィクションです。

作中の人物名は架空のものです。



ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドンドドドドドドドドドドド


ドドドドドドドドドンドドドドドドドドドドドンドドンドドドドドドドドドドドド


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドンドンドドドドドドドドドドドドンドドン


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドンドンドンドドドドドドドドドドドド


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドンドド


ドドドドドドドンドドドンドンドドドドドドドドドドドドドドドドンドドンドドド


ドドドドドドドドドドドドンドドドドドドドドドドドンドドドドンドドドドドドン


   ◇   ◇   ◇   ◇


 その地震が襲ったのは、親戚一同が集まって新しい年を祝っていた元日のことだった。


 テーブルが御節料理ごとひっくり返り、テレビが宙を飛び、窓ガラスが粉々になった。

「みんな、怪我はないけ?」

 慎吾の家族は幸い大した怪我もなく無事だったが、家は2度目の余震の大揺れでペシャンコになった。

 避難所に集まった顔の中に、いく人もの知己の顔が欠けていた。

「吾郎ンとこ、帰省していた小学生の子どもごと家の下敷きになったらしい。」

 道路が寸断されて重機も入ってこれない中、人力だけでなんとかしようとしたがどうにもならなかった。

 救援が入ってくるまでに何日もかかった。

 吾郎の一家は、無言で()()された・・・。


 その年はそのあとも、大雨で洪水に見舞われ、この冬には大雪にも見舞われた。

 何度心が折れそうになったか。


 それでも立ちあがろうと思えたのは、太鼓が奇跡のように無事だったからだ。

 450年の歴史を持つ、輪島の伝統芸能。県の無形文化財『御陣乗太鼓』。

 慎吾はその保存会のメンバーだ。

 能登支援のチャリティーコンサートを開く——ということで、今日はここ岐阜市民会館に招かれた。

 輪島市名舟に生まれ育った男しか叩くことを許されない。450年続く故郷の伝統芸能。

 絶やさない!

 能登は何度でも立ち上がる! 慎吾の故郷(ふるさと)は。


 スポットライトが慎吾を照らす。


「シャアアアアアアアアアアアア!!」

 謙信の軍を追い散らしたという言い伝えの雄叫びをあげて、鬼の面を付けた慎吾が面の髪を振り乱してバチを太鼓に叩きつけた。


 能登(ふるさと)は立ち上がる! 何度でも!



地震発生当時からいち早く支援に向かっていた岐阜市。

その市民会館でチャリティーコンサートが開かれたのは、3月2日のことです。

この物語は、このコンサートを観に行ったAjuの胸の内に浮かんだフィクションではありますが、1年経った今もまだ、能登はこの災害から立ちあがろうと戦い続けています。

もし、どこかで似たようなチャリティイベントに遭遇したら、どうか応援してあげてください。私たちは忘れていない——と。

能登は、立ち上がろうとしています。

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