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 とんがり帽子の男はすーと大きく息を吸い込んだ。

「ワシは不老不死になりたい! この森には不死の力を授けてくれる高位の精霊がいると聞いてきた。どうかワシの願いを主に伝えて欲しい。何か代償が必要であれば、ワシの払える物ならなんでも払おう。ワシはどうしても! 死にとうない!」

 男の声が森に響き渡る。

「どうして?」

「理由は何ですか」

「ワシにはやりたいことがある、この先何年生きられるか分からんが、残りの時間を考えた時、やりたいことが終わるとは少しも思えんのだ、ワシは自分のやりたいことをする時間が欲しい!」

 男の声から必死さが伝わってくるようだった。

「そのやりたいことは、最後までやる必要があるの?」

「わからん!」男はキッパリと言い放つ。

「誰かに引き継げないのでしょうか」

「できる人間がいるのならば、お願いしたいところじゃな」

「生き物の時間は決まっている。そして循環してるんだ、生まれて、死んで、生まれ変わる」

「あなたで途絶えてしまうのなら、そのやりたいことは、必要のないことなのかもしれません、必要ならば、自然と残りますから」

 男はもう一度息を吸い込んだ。

「一人でもやってみせる。そのためにここに来た」

 沈黙。

「凄い執念だな」

「死してなお、消え去らぬ想い」

「勝手にころしてくれるな、さて、連れて行ってくれるのか、くれないのかどっちかね」 右の少年は頭の後ろに両手を持っていった。

「できない相談かな、生き物の循環から外れる行為だ」

 左の少女が袖を口元に運ぶ。

「人の理を逸脱しています」

 男は腕を組んで大きく息を吐きだした。

「致し方なしかの」

「諦めてくれた?」

「ワシのモットーは絶対に諦めないことじゃあ!」

 とんがり帽子の魔法使いは、バラバラバラと本を広げた。

 広げたペーシから樹木が凄い勢いで生えて目の前の二人目がけて伸びていく。

 少年が手をふる。

 周りの樹木がビュン! と伸びた。

 男の樹木を遮り、動けなくする。

 動かなくなった樹木を少年が触れると、その樹木はみるみると衰えて、枯れていってしまった。


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