IF もしテイラム君が本物の王子様だったら
感想、ありがとうございます。うん、色々考えさせていただいてたら、ふっとネタが浮かびました。
本文に組み入れるとストーリーが変わってしまうので、IF物として書いてみました。おまけ話としてお楽しみください。
そんな顔をするな。私は納得しているよ。曲がりなりにも学園を卒業できたのは、リアーチェと卿のお陰だ。
病弱や障害持ちは、王家に生まれたものの宿命さ。今代の王家は恵まれているよ。兄上二人が健康でいらっしゃる。私だって、普通に生活するには何の問題も無い。ただ、子孫を残せないというだけで。
リアーチェは侯爵家の跡取りだ。子を生せない私と婚約解消するのは、至極まっとうなことだろう。大丈夫、貴女にはエザールがいる。
いやいや、第三王子が病死すれば全て丸く治まるんだ。そのために病弱設定で時々倒れていたんだから、誰も不審には思わない。貴女は何の問題もなく次の縁談を進められるし、私は晴れて自由を手に入れられる。
ふふ、王家の特権は失うけど、責務だって消滅するのだから、差し引き大きなプラスさ。
逆に考えておくれ。私が王家に残ったままだと、リアーチェは婚約破棄されたという疵ができてしまう。私の身の振り方をどうするかという問題だって王家の負担になる。
私が政略結婚しなくても、今の国勢は安定しているよ。子を望めないのに他国の王家と婚姻すれば、国際問題だ。なおさらできないだろう。
分かった、分かった。王都警備隊に入るよ。王都に残るつもりは無かったんだけどね。それで卿が安心できるというなら、否やは無い。
ほう、そうか。卿の弟か。ふふ、卿がそれだけ熱弁するんだ。善良なのは間違いないだろう。はは、それにしても卿がブラコンとは思わなかった。
そんなにむきになって否定しなくてもいいよ。顔が真っ赤だぞ。
ああ、任せておけ。貴族の扱いならお手の物だからな。何かあったら、卿の弟は私が守ろう。
約束だ。
この話だと、本編のテイラム君はチャラ男の演技していることになりそうな。王族で無くなったのではっちゃけたのかな。まあ、王子様にすれば、大臣秘書官も木っ端役人になっちゃうんでしょうか(笑)
お星さまとブックマーク、ありがとうございます。今度こそ良いお年を~♡




