第三話 えらい人に目を付けられるとえらい目に遭う
大変遅くなってすみません。
《前回のあらすじ》
戦犯令嬢、奴隷になる。
中央貴族。フロンティア大陸の大部分を支配するアルテナ皇国において、その中心となる皇都に居を構える貴族達を指す。この国における中央貴族と言うのはおおよそが財力で貴族に成り上がった元平民達であり、リドルーナ家の様な公爵家やフリード家の様な代々からの貴族の家系と言うのは実際の所、割と少数派だったりする。
中央貴族の始まりは貴族達相手に借金の肩代わりとして貴族位を買収する事に始まった。当時のアルテナは多くの貴族が飢饉対策として大陸統制を掲げ、その資金を商人に対し多額の借金をする様になった。それにも関わらず見栄と虚栄で行われていた貴族達の贅沢な私生活は、税収だけでは賄い切れるものではなかった。
そこで豪商達は権威を貴族達から貴族位を借金の形に買収した。王家は彼等豪商達を貴族として認める形でフォンの称号を与え、元貴族達を守る為に辺境地へと役職と土地を与えた。しかし、これがこの国の歪さを加速させてしまった。
中央貴族連を守る為に辺境貴族としての役目を与えられた元貴族達は、その地位が中央貴族よりも高くとも辺境と言うだけで中央男爵家よりも低くなってしまったのだ。
喩えそれが侯爵家だったとしても……。
☆☆☆☆☆
「私、何かしたんだろうか?」
何だか最近妙に人に避けられてる気がする。私が振り向くと目線を合わせまいと顔を逸らされる。レイが昼食のトレーを置いて私の席の反対側に座る。
「しただろうに。学園の生徒を奴隷送りにしたりよ」
「失敬な。アレは私がしたんじゃなくて、犯罪奴隷として結果的にそうなっただけでしょうが」
人聞きの悪い言い方をしないで頂きたい。それは私の所為じゃ無い。だいたいチンパン令嬢の一件は私がギルドに引き渡しただけだし。その沙汰はギルドが適切にその一件の依頼内容と関係者との利害関係を精査し、その結果犯罪奴隷と沙汰が降っただけの事。
アレ?でもお姉様は何故か事の顛末を聞いて頭を抱えていた気がするし、エリーはエリーで大爆笑してた様な?
……うん、やっぱりどう考えても私は悪く無い。
私は塩漬け依頼を無理やりやらされたようなもんだし、良く考えたら私は関係ないし寧ろ被害者だっつの。
大体バーンズナイツの関係者の中に中央貴族が混ざってたのが問題なんでしょうが。あんのチンパン、令嬢どころか散々やらかして仕方なくマードック分隊長に縁切られてんのにバーンズ本家自称してたのが中央貴族にバレたのが奴隷落ちした原因じゃない。なんで私の所為になるの?
──中央貴族に目を付けられた者は碌な目に遭わない──
一種の呪いに近い中央貴族を指す陰口だ。全ての中央貴族がそう言う人達では無いけども。
恐らく中央貴族の口車に乗せられたのだろう、あのチンパン令嬢。此処で名を上げればきっとバーンズ家当主も無視出来ない存在になると。だからこそバーンズナイツなんて名前のパーティだったんだろうし。
ただでさえ中央貴族であるおじ様事ファロス・ラインヴァル・フリードは鳳凰騎士団団長であるのに加え、その部下であるマードック氏は中央に影響力がある上に分隊長と言う肩書きを持つ。彼ら中央貴族からしてみれば貴族界におけるパワーバランスが破綻しているのだ。影響力が余りにもあり過ぎて。
ああ、そうそう。これまで伝え忘れていたけれども、おじ様は先日の私の活躍の橋渡しの件やらこれまでの功績が認められ、めでたく爵位を上げラインヴァルの名を拝命している。因みにその地位は侯爵位。寧ろ、あのおじ様がこれまで爵位が上がらないのが不思議に思ってたけど、他の中央貴族が色々と妨害していたそうな。おじ様曰く、
「好き勝手動けなくなるので特に気にしていなかったのですがねぇ?クックックックッ」
との事。うん、どっちかわかんねぇや。おじ様の事だから制御不可能な功績であたふたしている中央貴族の様を見てるのを本気で愉しんでそうだし。
因みに万が一私が正式な聖女として認められた場合、その選定者と言う事で更に公爵家に上がるらしい。すみません、私聖女やりたくないです。
「しかし、ここのメシは美味いな。おまけに安いし量も好きなだけと来た」
「そりゃ魔獣肉だしね。家畜産肉より安価で安く仕入れられるし」
「そりゃ学園の生徒様には感謝だな。俺みたいに本来避けられる奴ですら金を払えば飯にありつける」
その流通を担っているのは正にその中央貴族のお陰だろう。商人だったその手腕はこう言う事にも上手く回される様だ。
「そう言えばレイ、一つ調べ物頼んで良い?」
「ん?別に構わねぇが?」
私は箇条書きで先日見かけたエンブレムを描いていく。
「こう言うエンブレムの旗を掲げてた連中について調べて欲しいんだけど」
「…………」
「レイ?」
「あ、ああ、悪ぃ。ちと考え事してた」
「そ、そう?もしなんだったら休暇とか取る?」
「おいおい、俺がそんなにヤワに見えるか?安心しろよ。ちゃんと調べてやっからよ。んでお嬢は?」
「私はちょっと中央の方とお茶会よ。ハァ…あんまり行きたくない」
「お?なんだお嬢、遂にお茶会デビューか?」
「何言ってんのよ?お茶会ならとっくにデビューしてるわよ。ただ今回はちょっと厄介な相手だから行きたく無いってだけよ」
あまりの気の重たさにため息が出る。何でまた私はこうも面倒な連中に目をつけられるんだか…。
「何だったら代役立てるか?アインあたりに」
「ハァ…、アンタいつかアインに背中から刺されるわよ?いくら何でも部下を使い回しし過ぎでしょ。ちゃんと労わんなさい」
「いや、寧ろアイツは俺の事を酷使するタイプだぞ?まぁそれはそれとしてせめてドロシー辺りに付人とかして貰った方がいいんじゃねえか?」
「ウチの人間皆して血の気が多すぎてああ言う場に連れて行きにくいのよ。忘れたの?勇者パーティが来た時のドロシーの対応。ゲストに向けていきなりカタナ向けたのよ?ま確かにあの時は状況が状況だったけどさ」
「あー…」
思い当たるフシがあったのだろう。よくよく考えてみれば我がマグノリア家の人間は揃いも揃って戦闘民族みたいなのばっかりだからなぁ。冒険者のランクで言えばほぼ全員が個人でCランク以上である。
「あー…、ホントにどうしようかしら?誰か連れてっても尋常沙汰になりそうだしなぁ…。あー、行きたくないなぁ。おじ様から誰か借りてこようかしら…」
ボソボソと声を潜めてレイに愚痴る。
「ははは。んじゃお嬢も頑張んな」
慰めるかの様に私の頭をポンポンと叩いて食堂を後にするレイ。何だろう?何かレイの様子がおかしい気がした。
☆☆☆☆☆
レイと別れた私は食堂を後にし、結局一人で待ち合わせ場所の庭園へと足を運ぶ。
「御足労頂き大変申し訳ありませんレベッカ様」
「いえ、まさか貴女からこの様なお誘いが来ると思ってませんでしたので。ノールデン商会社長御令嬢アネット・フォン・ノールデン様」
庭園に居たのは先日の騒動で唯一生存した元バーンズナイツの一人、アネット・フォン・ノールデンだった。
彼女が生存出来たのは運が良かっただけでは無い。潤沢な生存アイテム、資金をかけた装備、独自の情報ルート等そう言った積み重ねがあったお陰であるとは彼女の談。
それでも彼女が重症に陥る羽目になったのは、相手があまりにも悪過ぎたのと、レイチェル・バーンズが余程脳筋だったのが災いしてだろう。どっちにしても彼女は余りにも運が悪過ぎた。
それにしたって帰還後数日でこうしてお茶会開けるほど完治してるとは、凄いなノールデン商会。
「本来であれば貴女の元に私から出向かうべきでしたが、中央としての威厳を保つ為でもあって中々出向くことが出来ず」
「いえこちらこそ。当家の方が御目通りすべきでしたが、当時のマグノリアの事情では中々そうも行かず、大変申し訳ありません」
「お気になさらず。当家も碌にデビュタントの場も設けられず申し訳ありません。まったく、お父様と来たら御自分の立場というのがわかってらっしゃるのかしら?はぁ、これではどちらが本来の貴族か分かったものではありませんわね」
この女、ナチュラルに権力を傘にマウント取ってくるなぁ…。しかも御実家の御父上は寄生虫であるかの様に罵倒してるし。
ホント付き人とか連れてこなくて良かったわ。ウチは皆して血の気が多いから、この会話だけで尋常沙汰になってしまっていたに違いない。考えただけで胃がギリギリするぅ。
さて此処でこの国の中央貴族についての説明をしておくとしよう。実はノールデン家を始めとする中央貴族は、扱いとしては基本的には通常通りの爵位の序列ではある。
とは言えその地位はフォンの準男爵位ですら実際の所、その辺の辺境貴族より遥かに上である。分かりやすくすると辺境序列+2位くらいの権力が与えられていると考えれば分かりやすいだろうか?尤もそれが通用するのは最大でも伯爵位クラスまでだしそれ以上になる事はないのだけど。
そして彼女の実家であるノールデン商会とは国内有数の商会であり、その財力で中央子爵位を得る程の豪商である。何よりそのノールデン商会をここまで大きくしたのは他でもない、彼女の両親・祖父母・先祖でもなくアネット本人であると言うのが恐ろしい。
(流石、中央貴族の次期頭取に最も近いとされる人物。フラノ社のロイヤルフラノなんて王室御用達のもん良く手に入れてくるわぁ)
時価総額800万ギールの食器で紅茶飲むなんて、紅茶の味なんて感じるわけねぇですわ。頭おかしいんじゃ無いですか?これだから中央貴族は。
「先ず、この度はありがとうございました。私達を救っていただき大変感謝いたします」
「いえいえ、此方も依頼を受けて行った事ですから。この事に関してこれ以上の謝礼は必要ありません」
はっきり言って私は彼女の事が苦手である。何が苦手かと言われれば、雰囲気と言うか何を考えているかの不透明さと言うか。何か霧がかっている様な何を考えているのかさっぱり分からない所というか。全ての先を読まれているかの様なそんな不気味さを感じるのだ。
「それで、お話と言うのはその事だけでしょうか?でしたらお身体にも障るでしょうし、わたくしはこれにて失礼します。では、お大事に」
「ああ、お待ちになって。何もそんなに急がなくてもよろしいでは無いですか?」
そそくさと用件を終わらせて逃げる様に畳み掛けて退室しようとすると、手を取って上目遣いで待ったを掛けるアネットさん。なんか触り方ゾワッとしたッ!?
アネットさんは何かを察したのかパッと手を離すと、こほんと咳払いを一つし指を鳴らすと彼女のメイド達がテーブルを片付けるとメイド長であろう女性がテーブルの中央にカバンを置く。
「あの…これは?」
「わたくしにも貴女の事業に一口噛ませて頂けないでしょうか?」
「はい……?」
「あら、惚けなくて結構ですわ。トリトンの事です」
は?トリトン?何でまたトリトンを?
「いずれ世界の貿易港となる事間違いないでしょう。これはいわば先行投資ですわ」
「え、えーと」
そこから長々と拳を握りしめて彼女はこれからの世界事業の為のプランを熱弁する。うん、これはちょっと引く。
いや、そうじゃない。そんな大層なモノじゃないのよトリトンは…
「あのー……宜しいでしょうか?」
「あら?わたくしとした事が。ンッン、失礼。何でしょう?」
「その件でしたらお断りさせていただきます」
「は?」
アネットさんは思わずキョトンとしている。まぁ気持ちも分からなくもないが、まさか融資を断ってくるとは思わなかったろう。ぶっちゃけ私もまさか融資の話だとは思わなかったし、何よりそんな壮大な未来予想図描いてるとは思わなかった。
「いえ、そもそも私の領土の事ですし、事業計画が失敗してしまったら其方にご迷惑をお掛けするでしょうし。何よりあそこは単なる漁港です」
「え?そ、そんな筈は…?い、いえトリトンの港は貿易港ですよね!?あのフリード家が出資なさっているのですよ!?」
うーん、将来的にそう言う使い道もあるだろうけど。あそこは立派な漁港街である。そもそもあのトリトンは私の私による私の為の事業と言うか寧ろ私の道楽の為に建設した漁港に近い。
大体そんな貿易港なんかにしたら私の道楽事業が余計に目をつけられるじゃんか。そんな当たるか当たらないかも分からない事業、私の手に及ぶレベルに留めておかないと中央なんかが参入してコケたって私責任取れないよ?
おじ様が出資してくれてるのは、その道楽に大変興味を持って頂けた上に念書まで書いて頂いた上で出資してくれてるだけなんだけど?………ハッ、まさか?
「あー、もしかして。生食用の鮮魚をご所望ですか?」
「なっ、生食用ですって!?」
彼方様の御付きのメイドさんが余りの事実に驚愕している。魚だけにってか?やかましいわ。
「ええ、鮮魚です。トリトンでは生食用の鮮魚を独自のルートで皇都に搬入予定ですので、その為のルート作りの為にフリード家に出資して貰っています。フリード卿には中々好評ですよ?」
「しょッ、正気ですか!?レベッカ様!?」
うん、まぁ、これが普通の反応だよね。メイドさんはさっきから目を丸くしてこちらの正気を伺ってくる。
「う、嘘……?そんな筈……そんな筈は……?」
「あ、あのー?」
どうやら予想外の事過ぎてアネットさんも驚いているのだろう。そりゃそうだ。生魚を食べる事が可能だなんて理解出来るわけがない。
世界的はどうなのかは知らないけども、彼女の反応の様に、基本的に魚は生で食べるものでは無いと言うのが一般常識であり、この国において基本的に魚は生で食すものでは無い。海だろうが川だろうが寄生虫がいる為であるが、その為に基本に魚は内臓を捨てて焼くか煮るかのどちらかだ。
しかし私もこの世界に転生して生食は諦めていたが、そんな食生活の中で私も無理だとわかっていても贅沢としてお刺身を食べたいと願っていた。ところがそんな私に一筋の光明が差す。燈那国にて寿司が食べられていたのだ。
この事実を知り、燈那国との交易を生前の父に推し勧めた。そして交易の最中、生魚を養殖して寄生虫の居ない生魚を生産していた事を知る。そこから私は養殖業を学び、ようやく生魚を出荷出来る様になったのはつい最近の事。
実際にフリード家にて試食会を行い、大好評であった。なので燈那国との交易があったマグノリア領では魚が生で食べる事が可能であると言う事実は浸透しているのだ。
そんな訳でトリトンで先ず簡単に売りに出せるものといえば新鮮な魚である。それをフリード領を経由し、皇都へと搬入すると言う安全なルートを開拓・建設するのが今回の事業計画である。
その間の自衛の為の冒険者達の雇用も行えて、更には冒険者の育成の場にも使えて一石二鳥。また道中に商店街を建設する事で更に雇用地を増やす事で貧困による盗賊も減少し雇用問題にも役立っている。
「とまぁそんな訳で寧ろその件に関してはフリード卿に話を通して貰った方が事業参入はし易いのかと。ですがマグノリアはドーラ鉱山と海に面している程度で地方領ですし観光地としてもまだ復旧作業が続いてる状況ですから」
とは言え現在の所マグノリア領は未だ被災地に近い。本来ならばこの申し出は非常に有難いのだが、その認識が余りにも違い過ぎる。仮にこの申し出を受けた場合、彼女の意図しない内容だっただけでもトラブルに成りかねないし、おじ様にも迷惑がかかる。何より私の道楽事業も頓挫する。
被災地での復興支援としての融資としてなら有難く受けさせて頂く事も出来たがこんなにも意識に差があっては、とてもでは無いが受ける訳にはいかない。
しかもこんな食事改革とも取れる様な事を思索段階で失敗する可能性すらあるこんな事業に参入させる訳にはいかない。少なくとも私の窓口の方からは。と言う訳でありとあらゆる口車に乗せてこんな事あんな事とのらりくらりとやっていると…
「もう結構ですわ!」
「あっハイ…」
デスヨネー。生前ストレスMAXになるとよく行ってた某回転寿司チェーン店で爆食してた事を思い出しながら、お刺身盛り合わせ&熱燗の話に入りかけた所で向こうからストップが掛かりました。
うん、暴走したわ。反省してまーす。
とそんな訳で結局この話は無かった事になり、私はすごすごとアネットさんとのお茶会を後にしたのだった。
「やっちゃったなぁ……うん」
★★★★★
「よりによって『女神の十字剣』かよ……」
レイは箇条書きに描かれたエンブレムを見つめながらため息を吐く。彼の脳裏に焼きつくのは集落が焼かれる風景。そして、それを指揮する『女神の使徒』の姿だった。集落は奴隷狩りに遭い、何もかもが奪われ、皆が散り散りになってしまった。
「もう忘れたはずだったんだがな……」
殺した。殺した。殺した。暗殺者ギルドに売られてから暗殺術を学び、あらゆる怨念を込めて。いつか自分の持つ全てでもって、あの旗印を持つ者達を一人残らず殺し尽くす為に。
集落の仲間を見つけては保護し、己の術を教え、いつしか自分を鍛え上げた暗殺ギルドを飲み込んで行った。全ては己が復讐を果たすが為に。
しかし、真相を知った時、彼らは絶望した。全てあの集団に先導されてやって来た彼等信者達は、それが正義である事を何の疑いも持たずにやって来た被害者であり加害者だったのだ。
そして、当の『女神の使徒』ですら同じく洗脳されてやって来た正義の被害者だったのだ。
そして殺した『女神の十字剣』の一人の正体を知ってより絶望した。その正体こそ己の手で殺した相手、レイの生き別れとなった妹だったのだ。
それ以来レイは自分の復讐を止めた。意味がないと悟ってしまった。贖罪にもならない、ましてや己の感情をどうすれば良いのかもわからず自暴自棄になってしまった。
以来、金を稼ぐだけの暗殺者として生きて来た。僅かに残った仲間達と共に。死んで行った奴は弱い奴だったと切り捨てて。情も掛けず。ただただ、自分が生き残る為に。
そしてレベッカと出会い、僅かながらに情も湧いた。それからはまるで自分が変化して行く様に感じていた。弱い相手を守る事に躊躇が無くなっていた。そしてそんな日常に仲間達との心情の変化もあり、そんな変化に心地良さすら感じていた。
だから忘れていた。失念していた。『女神の十字剣』の存在を。
何もかもを正義の名の下に蹂躙するあの悪夢を───
「何の因果かねぇ?」
レベッカの絵を見せつける様に月の光に透かすレイ。
「お前もそう思うだろ?シーナ──」
その月は静かにレイを照らしていた。
本当に大遅刻してすみません!
この後に続く話に繋げる為の内容と伏線を色々考えてたら相当時間がかかってしまいました。更に誤字脱字等毎度申し訳ないです。猛省しております。次回はなる早で仕上げますのでよろしくお願いします。
訂正
『女神の十字剣』のルビを変更させて頂きました。修正する前に誤ってそのままにしてしまい、すみません。
《登場商会》
☆フラノ社
食器メーカー。王室御用達のロイヤルシリーズを始め様々な用途に合わせた繊細な食器類の製造・取り扱いを行う。尚、末端価格でも総額500万ギールを軽く超えるロイヤルシリーズから50ギールで買える日用食器まで幅広く取り揃えている。
《世界的な常識》
基本的に生魚は食べない。と言うか食べられない。理由としては寄生虫。地球の寄生虫同様熱に弱く高温処理、もしくは冷凍処理する事で死滅する。しかし、その理由が明確に解明されていない為に食中毒を「サハギンの呪い」と呼び魚の生食自体を禁忌としている。
しかし、近年燈那国出身者の者やその交流を経た者が生の魚を食べる事を目撃され徐々に禁忌自体も緩和傾向にある。尤も年間何人かは無理して生魚を食して死亡するケースが何件かあるのだが。
(因みに燈那国出身者や交流者はきちんとその知識を持って適切に処理しているので基本的に「サハギンの呪い」にかかる者は居ない)




