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転生クーデター  作者: ねこなべ
第三章 祈っても救われませんでした。
40/45

第二話 死んでも治らないならつける薬もない

【前回のあらすじ】

塩漬け依頼(ストレス)から解放されし受付嬢

 学園都市から北に馬車で数日程掛かる街道沿い。早朝、農家の老人がけたたましく吠える愛犬を大人しくさせる為に近寄ると、近くの街道沿いにむせ返る程の悪臭と血の匂いが充満していた。悪臭と愛犬の鳴き声を辿るとそこにあったのは、馬ごと叩き斬られ、半壊し打ち捨てられ薙ぎ倒されたままの馬車を見つけた。

 恐る恐る近寄ると馬車の中には六人の死体。その内に酷い暴行を受けてそのまま投げ捨てられた年の若い女冒険者が数名発見され救助された。一人は救助の甲斐なく死亡してしまったものの、もう一人はなんとか一命を取り留めた。

 そして救助された冒険者から告げられたのはバーンズナイツの壊滅とレイチェル・バーンズがオークによって攫われたとの知らせだった。


☆☆☆☆☆


「……フラグ回収早過ぎない?」

「どうすんだ、お嬢?」

「デキレバウケタクナイナァ…」


 しかし、受付カウンターでカミラさんが満面な笑顔で此方を見ている!


「デキレバ………」


 しかし、受付カウンターでカミラさんが祈りながら天を仰ぎ此方の様子をチラ見している!


「受けますよ…くっそう。受けなきゃ見捨てたみたいで罪悪感酷いし!」

「マードックには伝えるのか?」

「分隊長に?んー…よし、生きてたら伝えよう」

「気が重いなぁ…」


 私達が来るのを待ち構えていたかの様に人混みがクエストボードから人が退く。嫌な予感が的中した、と言った具合に張り出された依頼書を手に取る私は大きくため息を吐くと二人を引き連れながらクエストカウンターに向かう。

 依頼書にはしっかりと『捜索依頼』と明記されていた。しかも依頼者はマードック・バーンズとなっている。しかし、日頃マードックのサインを見慣れている私達はそのサインが偽造である事を見抜いていた。

 本来ならば現当主の名を騙る等言語道断だろうが、事今回の事情に加え捜索依頼となればその被害も軽い。恐らくカミラさんも見抜いている筈だがなんらかの裏があるのだろう。面倒な事になりそうだし関わらんとこ。命も惜しいし。その件は別として、問題なのはオークに攫われたと言う点だ。


「しかし、よりによってクッソ面倒な内容だな!」

「捜索依頼ってのがまた悪意を感じる」

「案件的に本来なら救助要請とか討伐依頼だなぁ」


 今回の依頼を要約すると「レイチェルを探し出せ。ついでならオークも討伐して救出しろ。ただし報酬は捜索依頼価格でな!」と言う無茶振り具合である。


 こんな依頼普通は自ら進んでやりたがる者などいない。しかし相手はバーンズ家。伯爵家でもあるバーンズ家とお近づきになりたい者は多い。喩え相手が既に絶縁状態であり、本来ならバーンズ家を名乗る事自体許される筈がない人達だったとしても。そんなにお近づきになりたいんならマードック氏にお近づきになれっての。尤も、マードック氏ならそんな連中なんて相手にしないだろうけど。


 しかし今回の依頼に関しては同行していたベテランの冒険者も殺害されており、誰も彼もがその依頼を受ける者が躊躇している様子だった。


「ほらほらお嬢、カミラさん手招きしながら待ってるよ?」

「うっわ、塩漬けやってくれるの分かってるからすんげぇ笑顔でやんの」

「腹立つわー。あの笑顔引っ叩いてやりたいわー」

「喜ぶんじゃないかなぁ?それでもやってくれるって分かってるから」

「複雑ぅ…」


 仕方なく私はその依頼書を手にクエストカウンターに向かうとカミラさんは既に書類の準備を整えており、あとは私のサインのみとなっていやがった。準備いいなこのやろう。


 私達は後に語る。

「生涯でこれほど思ったことはない。『殴りたい受付嬢のあの笑顔』」と。


☆☆☆☆☆


「うぐっ……ハァ……ハァ……」


 全身ほぼ裸に剥かれた状態でレイチェルは何度も何度も犯されながら何とかギリギリ生き繋いでいた。そんな状況でも何とか正気を保っていられたのは、その世話を同じくして奴隷となっていた女冒険者の存在だった。

 どう言うわけか彼女を犯す事はなかったが、オークの為の食事や雑用の世話しているようで、そのついでの様にレイチェルの身の世話させているようだ。その様子からオーク達からは犯す程魅力もない存在として扱われているらしく、それでも甲斐甲斐しくレイチェルやオーク達の身世話をさせている事にレイチェル自身の自尊心や正気を保っていられた。

 そして何よりも誰かがこのオーク達を皆殺しにして自分を救ってくれると信じて疑わなかったからである。

 

「グオテ ハバナ ヤナガツ ルゼタ」

「ジジオ ジシオ ナータ アブツ」

「ガハハハハハハ!」

「ヤーバルー!」


(何故私がこんな目に合わなければならいの?助けはまだなの?どうしてこんな……?)


 今回レイチェルが何故この様な有様になってしまったのかと言うとレベッカとのやり取りがあった日に受けた依頼にあった。

 村の近隣でゴブリンが現れたので討伐して欲しいとの事だった。しかし蓋を開けてみればゴブリンではなくオークの集団であった。

 一般な認識としてオークとは、原始人の様な出立ちで繁殖用として人間の女を攫い、豚鼻の脂肪腹な緑肌の亜人という認識が多いだろうか?だがそれは大間違いである。そのオークと認識されているのはホフゴブリンの亜種の事である。

 実際のオークとは武人の様な出たちであり、脂肪腹どころか筋肉隆々の灰色に近い色の肌をした鬼人族の亜種の事である。そして何より彼等とゴブリンとの大きな違いは戦闘能力ではなく文明の高さである。

 オークは歴とした文明種族であり、戦闘民族である。この様に混合されてしまうのは彼等がゴブリンに扮装して狩を行う等、周到な所があるからだろう。オークの狩の被害の中にはゴブリンからの被害にされてしまうケースも少なくない。

 そして、運悪く今回レイチェル達が受けた依頼の主はゴブリンからの襲撃と勘違いして依頼を出して来てしまったのだ。当然、実戦経験の薄いレイチェル達では到底勝てる相手ではなかった。


(でも大丈夫な筈!きっと私を救ってくださる方がきっと!)

「おっおぅー…本当にオークじゃない」

「え……?」


 一応【捜索(サーチ)】をかけながら移動してきたレベッカだったが、予想外の状況に陥っていた。オークの集団と大分酷い奴隷扱いを受けていたレイチェルとそれとは別にもう一人別の奴隷が居た。そちらはまだ自分を奴隷として受け入れていたのか、いくらか小綺麗だった。レイチェルとは違うルートで攫って来たのだろうか?


「バヤナ ナータ ダガル ガア!」

「シ ジ ダバ ダバ!」

「ゲェ ゲェ ナマ タヲムラ!」


「あの〜、今のハンドサイン。読めてますよ?」


 ピクリと後ろのオークが動きを止める。


「マサカ、オレ達ノサインヲ読ンデイタノカ?」


 オーク集団のリーダーが若干辿々(たどたど)しいが人種世界共通(此方の言語)語を発して来る。どうやら話が通じる相手の様だ。


『喋りにくいなら私が合わせますよ』

『む、我らの言葉を理解し話せるのか。中々に厄介ではあるが助かる。それで何の用だ?』

『私はそちらの奴隷を買い付けに来ました』


 オークのリーダー格はレベッカの隣に立つヒュームらしき男を見て護衛の一人として認識する。


『(このレベルが他にも複数居るな。最悪のケースも想定せねばなるまい)貴様の仲間がこの周囲に待機している様だが?』

『私は其方と敵対する意思はありません。万が一戦闘になった場合の控えとしてお考え下さい。』


『(ふむ……万が一…か。何よりここでの戦闘は好ましくない。ならば、多少の犠牲を切るよりも彼方に合わせるべきか?)良かろう。商談だ』


 リーダー格のオークは武器をしまうと、部下にレイチェルを連れて来させ、自分とレベッカの間に放り出させた。


☆☆☆☆☆


 おっおぅー。まさか本当にオークに出くわすとは。しかも私がイメージしてたオークとは全然違う。どっちかって言うとコマ◯ドーよろしく筋肉ゴリゴリのマッチョマンが鉢金被ってレザージャケットの下にチェインメイル着込んで大ナタを腰にぶら下げたりしてると言った、超文明人である。おい、誰か説明書ください。

 そんな彼等のリーダーと思しき人物と私が何をしているのかと言うと……


『300』

『150』

『250』


 こんな大森林のド真ん中で値切り交渉してました。え?いやふざけてないよ?


『200、スミマセンこれ以上は』

『ふむ……まぁ、よかろう。アレで良いのなら200で譲ろう』


 値切り交渉がヒートアップする。が、向こうも折れてくれた様だ。諸経費を考えると200ギール以上は出せない。え?安い?最低依頼料1000ギールの依頼よコレ?最寄りの村までのポータル代だけで片道100ギールかかってるし。更に1日の人数分の食糧費やら諸経費で約200ギール。ここから帰路に着くまで更に一人増える訳だし実質ほぼ黒字は0に近い。

 だったら購入などしないでオークを倒せば良い?なに言ってんの?そんな事したら怪我じゃ済まないっつの。治療だって無料じゃない。ましてや今私は『槍術士』なんだから。こんな所でクラスチェンジとか奥の手なんて見せられる訳ないじゃん。

 しかも今回の件は本来ならA-ランクに相当する。しかも討伐ともなればA +にまで跳ね上がる。それを「元々Eランクで来た依頼なのだからEランクで要請してなにが悪い」と要請して来たのだ。本当に馬鹿なんじゃないの?


『彼方の方は?』

『アレは別件の献上品でもある。すまんが、それ故に渡せん』


 だから小綺麗だったのか。見た感じ学園の生徒…ではなさそうだけど、年齢は私達より若干上くらいだろうか?


『そうですか。御協力ありがとうございます』

『うむ。ああ、そうだ。貴様、名をなんという?』

『え?あー、レベッカと申します』

『ふむ、そうか。覚えた。我は、ゼオ・ガ・ラオ。縁があればまた会うだろう』


 そう言ってレイチェルを置いてゼオさんは仲間をを引き連れて森林奥深くへと消えていく。それと入れ替わる様に別方向から『影』メンバー達数人が姿を現す。


「いや、まいったね。アレはオークロードかもしれない」

「オークロードってマジ?そんなのSS案件じゃない!?」

「そうだね。お嬢と『影』全員で行くならまだしもこの人数で挑む相手じゃない。地の利も相手の人数も上だしね」


 本当に嫌な予感や最悪な想定程良く当たるものだ。私も出来ればもう会いたくは無い。

 何、あのオーク達。とてもじゃ無いが勝てる要素が見当たらない。そのリーダーがネームドなのは元より、何よりその纏っているオーラがヤバすぎる。オークロードというのも納得がいく。私が思ってたオークロードとはまるでイメージ違ったけど。もしかしたらそれ以上?


「ほらさっさと立ちなさい。帰るわよ?」

「………何でよ?」

「は?」

「何で魔物を討伐しないのよ!?あいつら人類の敵でしょうがァァァ!!」

「(ピキッ)お前ェ……何だその態度ァ……」


 あまりの態度に『影』のメンバー達よりも私が先にキレた。しかしナインが私に近づくと耳打ちして来た。


「お嬢、依頼依頼」

「…あー、そうね。私は今回捜索依頼で来ています。良かったわね。一応貴女の命は助かったわよ?」

「ふざけないで!何で!何で!何で!オークを皆殺しにして私を助けないのよ!?それがぶっ!?」

「キーキーうっさいわ、このチンパン嬢!彼方(あっち)は私達の言葉を理解して話せるんだっつの!そんな事も理解出来ないのか、この脳みそお花畑はァッ!?ファ(大変お見苦しい為自主規制)」


 余りにも五月蝿く喚くので引っ叩いて気絶させて大人しくさせる。【手加減】有りの【スタニングバッシュ】で。え?死んでないよ?きゅ……ンッン、半殺しだけどね!


「どうどうどうどう。落ち着けチンパン嬢。ほら、さっさと撤収作業して帰んぞ」

「あーもう。わかったわよ!猿轡してふん縛ってさっさと帰るわよ」

「まるで人攫いのやり方ぁ」

「しょうがないでしょうが!こんなとこでオークを魔物呼ばわりだの皆殺しにしろだの喚くんだから。こんなの放っておいたら、さっきの商談だって破談になるかもしれないし、あのオークロードが襲ってくるとも限らないのよ?ホント殺してやろうかしら、このスットコウータン嬢!」

「まあ捜索依頼だしなぁ?」


 どうしてこうも面倒事ばっかりなんだか。ったくもう。私は酷い悪臭のするレイチェルに【浄化(リカバー)】と【中位回(ヒール)復】をかけつつナインに彼女を縛ってもらい、持参して来た見た目棺桶チックな車体付き担架に放り込んだ。


☆☆☆☆☆


「ん……う………?」

「よう、目が覚めた様だなレイチェル」

「なっ!?なっ!?なななな!?」


 目を覚ましたレイチェルが周囲を見渡すと、そこに居たのはもう二度と会う事はないと思っていた兄の姿がそこにあった。


「ああ、言いたい事が色々有るんだろうがそれはとりあえず後回しだ。まぁ俺にも今回ばかりは手に余る内容だし少しばかり処遇に悩んでいる」

「お、お兄様!聞いてくださいまし!あの女!レベッカ・マグノリアは魔物と通じていたのです!」

「おう、それが事実なら大変な話だな。まぁ証拠がなけりゃ単なる言いがかりだが」

「いいえいいえ!あの女はオークの言葉を話していました!つまりあの女は人間に化けた魔族に違いありませんわ!」

「落ち着け、レイチェル。此処はプロテアじゃなくドリムタールだ。お前の発言がどんな影響を及ぼすか分からんぞ?」

「え?は?ドリムタール!?何故ドリムタールに!?」


 困惑するレイチェルは自分に手枷が付けられていた事にやっと気がつく。


「お兄……様?ねえ……わたくし……何で……何で手足に枷が付けられているんですの?」

「ん?それはそうだろう?お前は自分の責任を果たさなくてはならないのだからな」

「責任って…?責任って何ですか!?」


 優しかった筈の兄からは一切の情が感じられなかった。まるで見ず知らずの赤の他人を見る様な目でレイチェルを見つめる。


「手柄や武勲を立てるのに必死だった様だが、何もそんなに焦らずとも良かったろうに。気持ちはわかるがな」

「お兄様!何をおっしゃって……!?」

「お前はあの親父について行った。それは仕方のない事だし、バーンズを名乗るだけなら俺もそこまではまだ許しただろう。しかしバーンズ家()()()()を名乗るべきではなかった。しかもそれだけならまだしも俺を貶める様な発言、更に言えばマグノリアを蔑むべきでは無かった。他の貴族に目をつけられるのは目に見えていたのにな」

「そ、それが問題だったのでしたら改めます!申し訳ありません!ですから……っ」

「そうではない。はあ、やはり何も理解してなかったのだな、お前は。あの決闘の真の意味を」

「真の……意味?」

「あの決闘は言わば俺が親父を見限った事による話だが、それだけではない。

 今まで天命に拘り過ぎて、剣の道以外の天命を侮り、家のしきたりに固執し、一つの価値観だけを押し付け振り回してきた事がどんなに愚かであったか親父に思い知って貰う為でもあった。

 全てはあの親父がお前に俺と同じ様に、己の価値観のみに固執過ぎる事の無いように改めて貰う為だったのだがな」


 その言葉にレイチェルは言葉を失う。


「『己自身の心身共に鍛えずして、剣に拘る事は実に愚かである』。あの場であの言葉を聞いていた筈のお前にも、どうやらその言葉の意味は正しく伝わっていなかった様だ。

 今回の事もそうだ。元々実力が足りていればそもそもこんな事態になる事もなかったろうし、冷静に客観的に自身の実力に見合わないのであれば見送るべきだった。

 そして喩え受けたのだとしても、それが依頼内容と違っていたとしても慎重に偵察なり下調べなりを怠る事がなければ防げた事かもしれん。その内容が違うのであれば組合に報告すれば内容も修正されるし、審査もちゃんと通るのだからな。

 しかし、お前はお前の判断でお前の仲間を巻き込み犠牲にした。更にはお前はわざわざ探索の範疇を超えて助けてくれた恩人に更なる犠牲を強要する発言をしたのだ。そうなっても仕方あるまい」

「あ………あ……………あああああ…………」


 マードックはレイチェルの前から立ち上がると背を向けてその場を立ち去ろうとする。


「では、達者でな。もう会う事はないだろうが強く生きろ」

「!?お兄様!!お兄様!!お助けください!お願いします!!お願いします!!お兄様ッ!お兄様ァァァァァァ!!!」

「何を言っている?」


 マードックは立ち去る歩を止め、レイチェルに向き直る。


「俺はもうお前の兄ではないし、赤の他人だ。それにお前は俺の妹であった事が恥だったし、絶縁してくれたと清々したのだろう?組合の者から聞いたぞ?自分こそが真のバーンズ家当主正当後継者であると豪語していたと。

 それとだ、冒険者とは全てが自由だ。英雄になるのも、奴隷に落ちるのもな…」


 そう言ってマードックは手を振りながらその場を後にし、暴れるレイチェルは衛兵に取り押さえられながらかつて兄だった男の名を叫び続けていた。


☆☆☆☆☆


「とまぁ、報告は以上です」

「了解です。ありがとうございますね。こちら報酬になります」


 カウンター越しに超笑顔のカミラさんがコトンと報酬の乗ったトレーを私の前に置く。


「アレ?多くないです?それに…」

「ええ、後で読んでおいてくださいね?」


 そう言って指を刺された先にはトレーに乗った上乗せされた報酬金とそこに手紙が一通挟まれていた。カミラさんがしーっと人差し指を口に当てて笑顔を見せてくる。


「は、はーい」


 そこにはフリード家の蝋印が押されていた。よりによっておじ様からの案件かよ。


☆☆☆☆☆


 人気の無い場所に厳重に結界を張り、更には【クローキング】を使用した上で内容を確認する。


 要約すると、今回の件はこのまま一部内容に緘口令が敷かれるので注意する事。

 表向きはレイチェルはリーダーとしての責任を怠り、同行者の冒険者と令嬢の二人の命を無為に散らした責任を取らせる形で戦犯奴隷にすると言う事になった。

 更にバーンズ家当主の名を騙ったものとし、前当主であったグラット・バーンズ及びその一味も同様に捕えられたとの事。また、私達が受けた今回の依頼を出した張本人もグラットが寄越して来た間者らしい。ここまでは表向きの内容なので別に口外しても構わないとの事。問題なのは此処から。


 レイチェルの他に居たもう一名の奴隷に関して、更にはその奴隷を連れて回していたオーク達に関しての事、それに関する一切の事は忘れる事。


「それでこの報酬額かぁ……」


 警告が無かったとしても身震いがする。あのレベルの化け物を実際に見てしまったのだ。レベルが測定不可だったあの時の勇者達よりも余程恐ろしい。


 そして二枚目の手紙に目を向けると、最近国内で妙な動きがあるので気をつける様に。特に『女神の信徒』の名を聞く様なら、細心の注意を払う様に、と書かれていた。


 その手紙をストレージの中に仕舞い、場所を移してスキルを解除すると近くの学生寮付近で真っ白な旗に黒十字と女性の横顔を抽象化した様な見た事もない旗印を掲げた団体が演説が開かれていたのが見えた。

 その団体の旗印は生前でもこの世界でも見た事がなかったが、私はその旗印に描かれた象徴画が何故かとある人物を連想している様にも見えた。


 フランスの戦乙女ジャンヌ・ダルク、その人に───。


どうも、ねこなべです。

新年明けましておめでとう御座います。大分日が過ぎてますが。


《登場種族》

【オーク】

 良くある豚頭の巨漢の亜人でも無ければ、ゴブリンが大きくなったような亜人でも無い。筋肉ゴリゴリマッ(自主規制)もとい屈強の戦士の一族である。

 亜人と言うよりは魔族に近く、それでいて実はヒュームとも友好関係を築く等、割と話の分かる相手。戦闘能力や統率力が高く、魔法関連は苦手な種族で、主に傭兵稼業を各地で生業としている。

 しかし王都ではあまり見かけないだけで様々な地域で多種多様な活動をしている為か、一部の貴族からは敵対種族として認識されてしまっている。

 ランクアップする毎にオーク→オークソルジャー→

ハイオーク→オークジェネラル→オークロード→

オークエンペラーorオークキングとなる。

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