終幕
シィアーヌは、魔の源たる黄金龍を浄化され、能力を失った。魔女は、孤独だった。
天窓ごしの夜空に、星が一斉に輝いている。今まで、見たくても見られなかった光景だ。
「この光景、バルドーにも見せたかったな……」
ガイがぽつりと呟いた。
「シィアーヌ、僕と来ないかな。村を再興したいんだ。よければ、ムアルも」
セピアが二人に手を伸ばす。
「私は城へ帰って、状況を報告しないといけませんしね。バルドーの葬儀もしてあげたいですし……。セピアの村が、いつか元通りになったら、遊びに行かせていただきますよ」
ガイは初めて、自分が公子であることを告げた。バルドーが、従士ではなく、騎士であることも。
「そういえば、メルロンは?」
ムアルが見回す。いつの間にか、放浪者の姿は消え去っていた。
また何処かで会うかもしれない。そう思いたかった。
屋敷の外へ踏み出すと、浄化された、冷たく清々しい空気が、流れてきた。
満天の夜空に、星々がきらきらと輝いていた。
完
実は「白いアマランス」の途中までは、学生時代に書いておいたものです。
その後、諸事情で、小説の書き方を忘れてしまいました。
文章が簡素になってしまったのも、表現力が衰えたのも、自覚しています。
リハビリにならないかと思い、書き途中で放っておいたものを仕上げましたが、やっぱり味もそっけもない文章になってしまいました。
それでもここまでお読みいただきましたかた、いらしたら、本当に有難うございます。




