第5話「打開策実行」
今回は少し長くなっております!
〜前回〜
いつきはレインと協力関係になろうとしたがレインは勝てたらという条件を出しいつきを殺しにかかった。
いつきは自分の能力盗人がどんな能力なのか知り打開策を思いついた…
俺はまず扉に簡単なバリアゲートを作った。バリアゲートを作ったのは時間稼ぎのためだ。そして次にがれきやそこら辺にあったもので四つの壁を作る作業に移った。これは俺の作戦に関わる重要な壁だ。
今俺は三階にいるが下で一つ下の階でものすごい音がした。おそらくレインが二階より下で暴れているのだろう。まったく恐ろしい。
「た、頼む間に合ってくれ」
レインが階段を上がってくる音が聞こえて来た。かろうじてレインが階段を登りきる前に四つの壁が完成した。俺は四つの壁の後ろのがれきの山に座ってレインが来るのを待った。するとレインが簡単にバリアゲートを破って入ってきた。だが俺は慌てない。何故ならここまでが予想通りだからだ。
「よう、レイン遅かったな!遅すぎて寝ちゃいそうだったぜ」
俺はレインを挑発した。レインはかなり苛立っているようだ。それもそうだ。逃げ回られたあげく挑発までされれば誰でもイラつくだろう。
「ふざけているのかしら?」
「俺は至ってまともだぜ?」
レインは今にも殺してやりたいと言う顔をしている。
少しヤバイかも…挑発しすぎた?やっちった?
「死にたいのかしら?」
「嫌に決まってんだろ。だから協力関係を結びたいんだよ」
「私に勝てたらなってあげなくもないわよ」
レインは絶対に負けないと確信するかのように自信げに言った。
「俺が勝ったら約束は守ってくれるんだろうな?」
「ええ」
レインは軽く頷いた。俺はがれきの山から降りて四つ目の壁の間に作った穴を通り四つ目と三つ目の壁の間に気づかれないように移動した。四つ目の後ろに隠れていると油断させるために四つ目の壁を作ったのだった。
「あら?ビビって壁まで作ったのかしら?」
「あぁ、俺は昔からビビりでね」
「ふん!こんなの時間稼ぎにもならないわよ!」
レインは凄い勢いで壁を潰していく。
一つ目、二つ目
俺の心臓がドクドク激しく動いていた。心臓の音がうるさい。軽く深呼吸をする。
三つ目…
俺はレインの方へと飛んだ。そして能力盗人で腰にさしていた2本目の刀触れた。
「な、…」
不意を突かれたレインは驚いていた。俺は考える暇もなくレインから盗んだ刀で切りかかった。しかしレインは余裕で持っていた刀で受け止めた。
「あなたこれで勝てるとでも思ってるの」
「思ってなんかいないさ」
俺は左手でレインを押した。
「体制を崩そうとしても無駄よ!」
レインは俺を右足で蹴り飛ばした。俺はがれきの山へと吹き飛ばされた。なんてバカぢからだよ!
煙がまっている。
「グハッゴッホゴッホ」
レインがこちらへ歩いて来た。
「あなたの負けよ、残念だったわね」
俺はニヤッと笑った。