表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/11

第10話 旅の準備

どうやら俺は、きままな一人旅はできないらしい。

一人なら気が向くままに山野を駆け抜け、谷を越え、どこかの街を見つけることも可能だと思う。

ポチの話によると、このカルデラの中には街どころか人種が住む村の一か所も無いとのことだったけど。

ターニャたちが住んでいた村が、カルデラの外で一番近いところだったらしい。

その村も海に出た祖先御一行が偶然にたどり着いたこの大陸において、元から住んでいた魔獣に追いかけられたどり着き、少し前まで細々と隠れ住んでいたところで、近くには村など無かったらしいが……。


カルデラの外の世界の話を聞いて、一番最初に俺が考えたのはカルデラを出ることだった。

それについては、村の南にある西から東へと流れる川、川と言っても対岸まで十五キロメートルから二十キロメートルくらいあるが……を四百キロメートルくらい下って行くと、カルデラから出ることができるらしく、更にそこから下って行くと山の合間を抜け平地に出るらしい。

まあこれは、ポチが空から見た風景と俺が天空城で見た記憶の中の世界地図と照らし合わせた結果の話だが。


俺は先ず、森から大きな木を切り倒した。

船で川を下り、カルデラから出ることを考えたからだ。


切り出した木の皮を剥ぎ取り、乾燥の魔法をかける。

そして船の形に切り出し、中をくり貫いた。

水の抵抗を押さえることや計算による形など作ることはできないから、良い塩梅って感じで見た目を重視してみた。

主船体を作り、流れが急だと転倒が怖いので、船体の左右に副船体を各2か所、船体の前方に小さい船を、後方に大きい船を取り付けた。

結果、五胴船と言うのだろうか、ができた。


それから水漏れがないように樹液に粘土を混ぜて表面と船底を覆った。

表面に極めて小さい球状を作ることで水をはじく超撥水も考えたが、ミクロン単位の魔法操作ができる自信は無かった。


床面に石を敷き、詰め重し(バラスト)にしてその上に蓋をして寝室とトイレを作った。

更にその上には操縦席をつける。

水の聖霊に頼んで操縦する予定なので作りは簡単だ。


そして船の見た目は完成した。


それだけではただの木でできた船なので、魔物に襲われることも考えられる世界と言うこともあり、船に硬化と強化の魔法をかけた。

かなり頑丈にしたつもりなのだが、やりすぎて困ることでもないし、気にしすぎと言うことも無いと思うので、黒竜であるポチが踏んでも壊れないようにした。


船が完成した後は、食べ物やそのほかの用意を行う。

食べ物は自分の異空間倉庫の他、念のためターニャ異空間バックを作り持たせることにした。

衣服なんかはそれぞれ、倉庫やバックの中に入れて持つことにした。


そして念のため武器を作る。

三センチメートルくらいの細い木を伐り出し、槍の形に加工した。

木の槍。

先を尖らせ、そしてこれにも硬化と強化の魔法をかける。

鋼製品以上の硬度を持たせることはできたと思う。

また何本かは紐をつないで銛にした。


さらには二人の装備も整えることにした。

船の上なので、俺とターニャの装備はなめし皮の服だ。

落ちたら危険なので、重い装備など使うことはできない。

もちろん硬化と強化の魔法をかけてあり、鋼鉄製の金属鎧よりも堅くしている。

万が一、着水した時には水に浮くように、これまた魔法をかけてある。


そんなこんなで準備をしていたら、季節は冬を超え、春になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ