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花子さん

作者: 寺田吐 稔

今日、目が覚めました。

かれこれ、もう、目が覚めるのは7000回を過ぎたでしょうか。


今日、昨日と違う自分が天気が空気が日にちが、すべて昨日の跡を追っています。

?何故、、基準とするものが、昨日しかないからです。


今日、ご飯を食べました。

肉を、命を、食べました。


何も産まず、孕まず、淡々と過ぎ去っていきます。

意味のない今日という日を、明日も明後日も、繰り返します。


汚い性欲にだけ体を預け

何も産まず、孕まず、今日を送ります。


命を食べる資格は、本当はありません。

死ぬために生きているのだから、本当にありません。


お前もあんたもカラフルな肉片になって、最後は灰になるのだと、

そう言い聞かせ、今日を送ろう。


横たわる、死体が、今日死んでいた、愛される人が、私であればいいのに。

こんな糞みたいな私なんか死んでしまえと、生を堪能している、


子供を育てることができるなら、理性なんか、要らない。

子供を育てることができない、理性のある奴は、死ねと言われているのか。


さようなら、今日の、私。

また、明日ね。


明日、目が覚めました。

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