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短編集  作者: 狛井菜緒
3/5

新米女帝と残念夫君


※あてんしょん・ぷりーず


・再び転生もの


・逆ハーレムにしたかったけどできなかった残念なもの


・R15


・平凡ヒロインがマジ冷めてます。何様だよと思いますが、緩い目で見て下さい

・相手役がマジで残念


小西李花改めて



私、王 李花ワン・リーファ(16)は


本日より女帝になります。




え?何の冗談かって?


冗談じゃないんだよなこれが。


転生したら、中華風な異世界で、私はそこの第五公主…五番目の姫として産まれた。


公主といってもうちのニューオカンは、皇太后(祖母)付きの侍女で、身分低いひとだった。


宴席で酔った皇帝(父)に孕まされ、実家に返された悲劇のヒロインみたいな人生おくってるのに悲観せずに、本人は暢気に畑耕してました。本人曰く、「後宮窮屈だったし、どのみち嫁き遅れな年齢だったから、故郷でのんびり娘と暮らすなんて夢みたい」と言っていた。



むしろ未練たらたらだったのは皇帝(父)の方で、地方視察と称してはうちに来てオカンに後宮に戻ってきてくれと、懇願していた。


…近所の人たちは不倫した夫が、未練がましく元妻に復縁を迫っていると終始勘違いされていたが…まあ、いい。


問題は何故、私が女帝になったか…だ。

一応、父からは娘と認定されていましたが、末席だった私はかなり緩く育てられ、一般人のように母の実家で近くの学問塾に通い、そろそろ婚活するかと言う時期に皇子(異母兄)達が立て続けに亡くなったのだ。


愚兄その1は、


16人の側妃を抱えた色男だったが、どうやら16人の側妃にヤンデレがいたようで、嫉妬に狂ったヤンデレ側妃に刺されて腹上死。だらしない下半身が祟って痴情の縺れで死亡した。



愚兄その2は、


妃に見栄をはって、馬に乗ったせいで落馬し首の骨を折って死亡。落馬の原因は太り過ぎた愚兄の体重と素人の無茶ぶりな鞭さばきに馬がたえられず、愚兄その2を振り落としたと考えられる。



愚兄その三は、


舟遊びしていて酔った勢いで同行した近従(美少年)と舟の上でにゃんにゃんしてたら、激しく舟を揺らし転覆。そのまま溺れて死亡



三人ともろくな死に方をしていない。


兄たちの死の原因を知った父は、元々身体が丈夫じゃなかったせいか精神的ショックで死亡。



後を次ぐ直系男子はが居なくなった。


皇家はある意味ピンチな状態になった。そこで私の登場である。



確かに父の兄弟達はたくさんいたが、既に臣家に降家していて継承権がない。


残った私の異母姉達は既に他国に嫁いたせいで、直系は私しかいない状況だった。


え?何故、直系じゃなきゃいけないのかって?



…それは国の成り立ちからはじまる。


我が鵬鳴ホウメイ国 は代々、ほうと呼ばれる神鳥の加護を獲てきた歴史が長い国だが、初代皇帝が変な契約を鵬と結んだせいで、私は女帝になった。


初代皇帝は自分の血脈を鵬の贄にした。

言い方が悪いが鵬と初代皇帝の互いの利益が一致したのだ。

鵬は神鳥といってもその性質は、なんか神と言うより精霊に近い。何故なら鵬は人間の身体を巣にするのだ。


鵬は人間の魂を好む。



別に食べたり削ったりはしないのだが、人間の魂を体の中に入って愛でるのが大好きだから、人間の身体を巣にする。

愛憎、喜怒快楽、嫉妬、悲哀、喜び…それらの感情に染まる人間の魂を間近で嬉々として傍観すると言う悪癖をもっていた。


考えてもみなよ?半永久的に体の中でプライバシーの侵害を堂々とやられるわけよ?嫌じゃね?


だから私は鵬に対してあまり良い感情はない。


初代皇帝は鵬の加護もって強固な国にしたかった。


鵬は間近で鑑賞できる人間の替えが欲しかった。



そんな理由で鵬は代々皇家の直系の人間の身体を巣にしてきたのだ。


何故、直系に括ったのか…それはたぶん初代皇帝が皇位継承の争いを避けるため、鵬との契約の際にだした条件だったらしい。


そのせいで私は女帝に担ぎ上げられ、私の身体は強制的に鵬の巣にされてしまった。


皇太子即位後は祖母の皇太后と叔父の宰相が後見人になってくれたお陰か、政務は今のところ問題ないが、私はいま重大な問題を抱えていた。


それは後宮である。


父の側妃+愚兄三人の側妃を実家や新たな嫁ぎ先に送り出す作業が、やっと終わったとおもいきや新たな後宮がつくられることが決まった。


因みに…私の後宮だから当然中に入るのは当然男の后妃だ。

鵬鳴国には過去に女帝が8人いたせいか、男の後宮は珍しくはないらしいが、一夫一妻制に慣れ親しんだ元異世界人としたら、毎夜違う男と閨を共にしなくちゃならないなんて、ぶっちゃけ精神的にも肉体的にも無理だ。実に笑えねぇ。文字通り逆ハーレムだよ逆ハーレム。


この場合、男の皇帝の正妻は皇后、女帝は太王夫君という。


その下の側妃である四夫人、貴妃・淑妃・徳妃・賢妃は


男性の場合は四夫公とよばれ東鷹公・西豹公・南獅子公・北狼公と名称がかわる。

この五人とはは必ず婚姻を結ばなければならない。


「…これ以上の男の人は勘弁して下さい。マジで」


後宮を作るためにイケメン狩りをする気満々の宦官の皆さんに、懇願して私は悲劇を食い止めたのだった。



で、皇帝の喪が明けて即位式となったとき、隣国の藩属国の晋蘭王国から第三王子を太王夫君として娶る事になったのですが、その、すでに結婚初夜からして逃げ出したい。だって、旦那がちょーわがままプーな俺様なんだもん。政略結婚だから選べないのは解るけど、これはないわ。


「ふん、鵬鳴の女帝と聞いて来てみれば、あか抜けぬ小娘じゃん。」


「…まぁ、そうですね。(五ヶ月前は田舎娘だったし)」


「チビで貧乳な上に顔もいまいち。その間抜け面・・・僕が皇帝になったほうがいいじゃない?。あんたは子供だけ産んでればいいだけなんだし。」


「あはは、それだったら宰相の碧真叔父上がとっくになってます。できないから私が即位してんので無茶言わないでください。」



 舌打ちをする夫は超美人さんでした。外見はもうサラサラとした銀髪が綺麗で、冷徹そうな切れ長の紫の瞳が魅力的の超美形。平凡顔な私からすると恐れ多い感じの人だけど。中身が残念すぎるぐらい俺様。コレは母国でもやっかい払いされたのではないか?っていうぐらい性格がひねくれてます。


厄介なのはこの人、人前だと品行方正ででかい猫をかぶってんです。まぁ、本人も猫っぽいですけど


ロシアンブルーかなーとぼんやり考えていると、不意に身体を引っ張りこまれ、唇に柔かな感触に襲われる。


「っ…ん、っは…ん!?」


「…ふん、せいぜ僕を飽きさせるなよ」


…そんな感じで喰われましたが。


はっきり言ってものすごくHが下手くそでした。美形だから上手いという偏見はお陰様でなくなりましたね。ええ


自分よがりなHをするばかりで女の子を労らない奴っていますよね。コイツ、典型的なそれなんですよ。



 痛いし、性格悪いし、ウザイし、初夜から三ヶ月ぐらい通わずにいたら何故か拗ねられた。あ、わかります?そう、ヤンデレフラグって奴です。


ツンデレなヤンデレってどんなだよと思う方。わかりやすく言うと、ただの常識的なカリスマ系俺様ならツンデレになりますが、コイツの場合は性悪が先頭につく自分本意の俺様なんで、ツンデレ+ヤンデレになったんです。


「この僕を袖にするなんて絶対許さないんだから!!他の男に通うならお前を殺して僕も死ぬ!!」


 などと我儘プーな危険な台詞を吐くんで、正直扱いに困ってます。定期的に通わないとうるさいし


相手役チェンジして欲しい切実に。



 四夫公に常識的な人が来ればいいんだけど…来てもなんか我儘プーな旦那が毒殺とかする修羅場になりそう


愚兄その1みたいにヤンデレに殺されたくないので、奴をどうにか性格を矯正するしか道はなさそう。トホホ



 相手が選べない逆ハーレムはある意味BAD ENDであるとつくづく思う今日この頃です。

亭主がかなり残念な生き物になってしまい申し訳ありません


主人公の李花ちゃんは平凡な人間ですので、当然恋愛に対する憧れとかが普通にあります。


彼女は美形でも、性格わるい自己中な奴は普通にだめです。

作中では出しませんでしたが彼女の好みは平凡顔でも常識的な、仔犬系草食男子が好みです


旦那とは正に正反対な好み(笑)


でも、政略結婚だからどうしようもないと、諦めちゃってます


これは連載にしようか悩んだブツです。たぶん、連載にするなら亭主の性格改善をしてからになるかな…



只今、天使を鋭意執筆中です。その他の更新も再開したいと思います


お粗末でした

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